強いパンチの源は上半身?それとも下半身?

  • 2020.07.07 Tuesday
  • 14:40

JUGEMテーマ:格闘技全般

パンチ力の強さはどこからやってくるんでしょうか?
生まれつきという人もいます。
パンチは瞬発力であり、これは生まれつき足が速い人と同じです。
マイクタイソンのダイナマイトパンチはトレーニングだけで手に入るものではありません。
掠っただけでもダウンを取るような桁外れのパンチ力は天性のモノです。
しかし持って生まれたモノだけが全てではありません。
鍛えることによって確実にパンチ力は増します。
筋肉、そしてフォームです。
正しいフォームで打つと拳に体重が乗ります。
自分の重さが武器に変わるわけですね。
一番よく言われるのは下半身の強さと動きです。
パンチは足腰で打つ。
つまり下半身の力が強く、下半身の力を伝えるフォームが大事というわけです。
・・・・果たしてそれが全てでしょうか?
一にも二にもなく下半身というのは簡単です。
しかし実際にパンチを打つのは腕であり、拳です。
腕を動かすのは背筋であったり胸筋であったり肩の筋肉であったり、または脇の下から横腹にかけての筋肉であったりします。
はっきり言います。
上半身は重要です。
ハードパンチャーというのはほぼ例外なく発達した肩と背中の筋肉を持っています。
あと腕も逞しいです。
胸板もけっこうあります。
そして意外にも足は細かったりします。
マイクタイソンはとても太い足をしていましたが、彼のファイトスタイルだとそうなるでしょう。
常にしゃがんで頭を振って、しかもサイドステップが多い。
あの逞しい足はパンチの為というより、パンチを当てる為のファイトスタイルを支える筋肉でしょう。
もしくは高速で頭を振ってパンチを避ける為の筋肉。
分身みたい素早く頭を振るなら、それを支える強靭な下半身が必要ですから。
ただボクシングの井上尚弥選手にしても、K-1の木村ミノル選手にしても足はそこまで太くありません。
特に木村選手なんてパワーでなぎ倒す豪腕タイプで、腕、肩、背中の筋肉は凄まじいです。
けど足はそうでもないんですよ。
もちろん鍛えてあると思います。
一般人とは比較にならないほどのパワーとスピードが出せるでしょう。
しかし木村選手のパンチ力の源は上半身であると思います。
井上選手は全身を使って強烈なパンチを打ちますが、やはり上半身の、特に肩や背中の筋肉が発達しています。
強いパンチを打つには下半身の力を拳に伝える。
これ自体は間違いではありません。
しかし上半身が弱かったらどうなるか?
上にも書いたように、実際にパンチを打つのは腕であり、拳です。
そしてそれを支えるのは上半身の筋肉です。
足腰から伝わったパワーを余さず拳に伝えるには、それに負けないだけの発達した上半身が必要になります。
また上半身の力が強ければ強いほど、下半身から伝わったパワーを増幅することも出来るでしょう。
本当にパワーのある選手だと上半身のパワーだけでもノックアウトパンチを打てます。
ジョージフォアマンはボクシング史上トップ5に入るハードパンチャーだと思います。
彼の動きよく見ると腕の力だけで打っている時があります。
でも威力は抜群です。
元々が天性のハードパンチャーというのもあるでしょう。
だけどあまりに力強い上半身から放たれるそのパンチは、必ずしも下半身の力をそこまで必要とせずにノックアウトの威力を備えることが出来るようです。
足腰だけ鍛え、足腰の動きだけ気にしても、パンチ力の向上には限界があります。
上半身の筋肉がパンチ力の役に立たないのではなく、上半身だけでは天性のハードパンチャーでもない限り強いパンチを打つのは難しいというだけです。
強いパンチの源はどこにあるか?
ありきたりな答えになってしまうけど、下半身と上半身、両方のパワーとフォームが必要だと思います。

キックや総合におけるボクシング技術のメリットとデメリット

  • 2020.06.22 Monday
  • 17:24

JUGEMテーマ:格闘技全般

ボクシングの技術は総合やキックでも普通に取り入れられています。
ボクシングは専門のジムへ習いにいく選手もいるほど重要なものです。
だけどメリットだけじゃなくデメリットもあるでしょう。
パンチオンリーだから通用する技術も、キックやタックルが有りだと不利に働くことがあります。
ボクサーって前足荷重です。
そして前足のつま先は少し内側に向けます。
これは踏ん張りが効くようにする為ですが、キック有りだとローキックの餌食になってしまいます。
タックルも然りです。
それに前足荷重は姿勢が低くなりますから、ミドルキックや膝蹴りを顔面に喰らいやすくなる危険もあります。
またボクシング特有の華麗なフットワークもパンチオンリーならではです。
一瞬で死角を取るサイドステップも、円を描くように周るサークリングもキックがあると中々難しいでしょう。
常にローキックを警戒しなければいけないキックボクシングでは、瞬時に足を上げてローをカット出来るようにしておかないといけません。
となるとボクサーのようなフットワークを使うのは大変です。
総合にもキックがありますからやはりボクシングと同じようなフットワークは使いづらいでしょう。
YouTubuのチャンネルで元ボクシング世界王者の畑山さんが仰っていました。
キックや総合の選手がボクシングを覚えるのは果たしていいことなのか?
マイナスに働く部分もあるだろうから総合的に判断するのが難しいと。
総合格闘技の最高峰であるUFCではボクシングテクニックは必須といっても過言ではありません。
しかし個人的にやるんじゃなくて、ちゃんと総合的に判断できるコーチがいるんでしょう。
強い選手は格闘技術だけでなくフィジカルからメディカルまできっちり管理してくれる人がいます。
それぞれの専門分野でチームを組んでいるわけです。
客観的に判断してくれる人がいるならいいけど、選手個人の判断でボクシングをどこまで取り入れるのかを決めるのは難しいような気がします。
たまにボクシングに傾倒しすぎて負けてしまうキックや総合も選手もいますから。
ボクシングは他の格闘技にはないほどパンチの攻防において素晴らしいテクニックや方法論を持っています。
しかしそれはあくまでボクシングを前提としたものです。
ボクシングは人気があるしカッコイイです。
それにキックや総合でも人気のある選手はパンチが得意です。
どんな格闘技でも一番盛り上がるのはパンチの応酬だからです。
これは魔裟斗さんが仰っていましたが、格闘技を見に来るほとんどの人は喧嘩を見たいんだと。
となるとやはり派手な殴り合いや華麗なカウンターが喜ばれるわけです。
選手からすれば人気になってファイトマネーや名誉が欲しいでしょう。
だから積極的にボクシングを取り入れるんだろうけど、取捨選択の判断はかなり大変だと思います。
ボクシングの打ち方を習っておいで損はないでしょう。
しかしマイナスに働く部分もあるので傾倒のしすぎは良くないのでしょうね。

歴代最強ボクサーの一人 マイク・タイソン

  • 2020.05.18 Monday
  • 14:43

JUGEMテーマ:格闘技全般

歴代最強ボクサーは誰か?
PFPではなく最強のボクサーは?ですから当然ヘビー級ということになります。
モハメド・アリ?ロッキー・マルシアノ?ジョー・ルイス?それともクリチコ?ワイルダー?
候補はたくさんいますが、パっと思いつくのはマイク・タイソンです。
ボクシングに詳しくない人も名前くらいは知っている最強候補のボクサーです。
タイソンの強さでよく語られるのはヘビー級とは思えないスピードと、致命打を喰らわないディフィンステクニックです。
もちろんパンチ力もすごいですが、パワーだけならタイソンと同等かそれ以上と思われるボクサーは何人かいます。
フォアマンのパワーはタイソンを上回っているでしょう。
ですがタイソンほどのスピードはありません。
パワー、スピード、テクニック。
全てを備えたからこそ最強候補なわけですが、ファイトスタイルも他のボクサーと違います。
多くのボクサーは左右どちらかの手を前に出し、もう一方を奥に構えます。
足も同じです。前に出した手と同じ方の足を前に出し、もう片方は奥に構えます。
半身になるわけですね。
ですがタイソンは思いっきり相手の正面を向いています。
どちらかの手を前に出すのではなく、両手を顔の前に構える。
有名なピーカブースタイルです。
そして足も同じです。
練習の映像を見ていても、両足が揃っていることが多いです。
スパーリングの時でも多少どちらかの足を前に出していることがありますが、それでも他のボクサーほど極端ではありません。
またパンチを出した際、マットを蹴る奥足の勢いがよく、打った後には奥足が前に出ている場合もります。
古流武術のナンバの動きに近い感じです。
相手が後ろへ下がったら、タイソンはまたパンチを繰り出し、奥足もそれについていき、ナンバと同じ動きで追いかけていきます。
そりゃ速いですよね。相手はすぐに追い詰められてしまいます。
また正面を向いて構えているということは、他のボクサーほど左右の形に囚われていないということでもあります。
相手が右へ逃げたなら即座に右へ、左なら即座に左へ追いかけます。
従来のボクシングの構えでは難しいことですが、タイソンのスタイルなら可能です。
ステップインもすごいです。
とにかく速い。一瞬でサイドに回り込みます。
そして思いきり体を捻って打つ。
打ったらまたサイドへとステップします。
そして常に高速で頭を振ります。
従来のダッキングやウィービングとは全然違うんですよ。
まるで振り子のように頭を振るんです。
だけど下半身はしっかりと安定していて、高速で動きながらもピタリと止まることが出来ます。
タイソンってボクサーにしては脚が太いです。特に太ももなんか競輪選手のようです。
ボクサーって脚は細い人が多いんですが、タイソンはとにかく強靭です。
だからこそ左右への高速ステップインも出来るし、高速で頭を振っても足がブレません。
またパンチにしてもあまり左右の形にこだわらす、しょっちゅうスイッチします。
従来のボクシングの形に囚われていない。だからいつでも強力なノックアウトパンチを繰り出せます。
だけどこれはタイソンだからこそ出来るスタイルです。
もっというならケビン・ルーニーという名トレーナーがいてこそです。
タイソンの友人でもあったルーニーは、常にタイソンの良い所を伸ばし、悪い所を矯正していました。
だけどドン・キングがクビにしてしまいました。
タイソンをボクシングの道に導いたカス・ダマトは、生前にこう言っていました。
決してドン・キングとだけは組むなと。
理由はとにかく金に汚いからです。
ルーニーをクビにしたのもトレーナーのコストを下げる為です。
タイソンは元々強いだから特別なことはしなくても勝てるだろうと踏んだのでしょう。
しかしルーニーと離れたタイソンは見る見るうちに実力が衰えてしまいました。
それでもなんとか持ち前のパワーで勝っていましたが、とうとう敗れる日がやってきます。
場所は東京、日本での試合です。
相手はそう強くはありません。
タイソンの勝ちは揺るがないだろうと思われていましたが、負けてしまいました。
その後のタイソンは神がかり的な強さを失ってしまい、もはや最強ではありませんでした。
しかし全盛期のタイソンは間違いなく最強候補の一人です。
もしカス・ダマトが生きていたら。ケビン・ルーニーと組み続けていたら。
もっともっと大きな功績を残したでしょう。
唯一無二のファイトスタイルを披露し、他のどんなボクサーよりも有名なマイク・タイソン。
今後こんなボクサーは現れないでしょう。

渡嘉敷さん、竹原さん、畑山さんのチャンネルが面白い

  • 2020.05.14 Thursday
  • 11:49

JUGEMテーマ:ボクシング

JUGEMテーマ:格闘技全般

最近ユーチューブで好きなチャンネルがあります。
渡嘉敷さん、竹原さん、畑山さんのボクシングの元世界王者が色々語り合うチャンネルです。
お酒を飲みながらボクシングに関する色んな話を聞かせてくれるんですよ。
ファイトマネーのことだったり、印象に残った試合だったり、仲の良い選手だったり。
昔のテレビだと「たかじんのバー」とか、オジサンたちが酔いながらトークをするという番組がありました。
たけしさんとさんまさんとか、志村さんもお酒を飲みながらのトークがありました。
アレすごい好きだったんです。
今でもお酒を飲みながらの番組はあるけど、昔の方が面白いです。
今のはちゃんとフリップがあって、台本があって段取りがしてあって。
でもなんか違うんですよ。
せっかくお酒を飲みながら話すなら、台本やフリップなんて必要ないと思うんです。
オジサンたちが好きなことを喋る。
それがどこの誰だか分からないオジサンならつまらないけど、名の通った人や大きな実績のある人なら面白いんですよ。
渡嘉敷さん竹原さん畑山さんのチャンネルには、昔の古き良き時代のお酒を飲みながらのオジサントークの魅力があってすごく楽しいです。
しかも三人ともすごく仲が良い。
渡嘉敷さんは一番の先輩なのに、気さくだし少々の後輩の無礼も許してくれる。
すごい人なのにいじられキャラのポジションでも怒らないって器が大きいですよ。
竹原さんはガチンコの時とは別人のように優しいです。
そもそもガチンコの時はキャラを作っていただけで、これが本来の竹原さんなんでしょう。
畑山さんは三人の中では一番後輩だけど、遠慮なしに先輩にバシバシつっこみます。
ちょっとヒヤヒヤするくらいつっこみまくる時があるんですが、竹原さんも渡嘉敷さんも全然怒らないんですよ。
根は良い奴だし可愛いからだと言っていました。
竹原さんが病気になった時、あちこち駆け回って良い病院を探したのは畑山さんだそうです。
だからお互いに先輩後輩って枠を超えて、最高の友人として信頼しているんでしょう。
そしてそんな二人と気さくにトークをする渡嘉敷さん。
親戚が集まった時、陽気なオジサンって一人くらいいるけど、まさにそんな感じです。
三人とも元世界王者です。
すごい才能と努力と根性でテッペンと取った人たちです。
でもって性格も良いです。
だから自慢話も嫌味に聞こえないし、俺たちの時代は〜って言ってもこれまた嫌味に聞こえないんです。
今の時代は今の時代、今の若者は今の若者。
ちゃんと認めた上で自分たちの意見を言うからだと思います。
頭ごなしの否定はしないけど、かといって媚びるような迎合もしない。
真面目な話もお酒が入って楽しく聞けるし、笑えるところは笑える。
最高ですよ、このチャンネル。
肩の力を抜いて楽しめる。かといって内容は薄いわけじゃなくて濃いです。
ボクシングに興味のない人でも楽しめるチャンネルなのでオススメですよ。

近距離でも威力が落ちない 落とすパンチと抉るパンチ

  • 2020.05.12 Tuesday
  • 11:51

JUGEMテーマ:格闘技全般

フックやアッパーでもない限り、基本的にパンチは真っ直ぐ打つものです。
ストレートはもっとも強く打てるパンチの一つであり、モーションの少なさと、相手との最短距離を走るスピードのおかげで強力な武器となります。
しかし近距離だと威力は半分以下になってしまいます。
伸ばすパンチの特性上、相手との距離がある程度離れていなければ、拳に体重が乗りません。
腕が曲がった状態で当たっても効きにくいので、近距離では使いにくいパンチです。
しかしちょっとしたコツで近距離においても強力なパンチとなります。
近距離で威力が出ないのは、対象との距離が近すぎて途中で拳が止まるから。
だったら近距離でも止まらないようにして打てばいいのです。
どうするか?
インパクトの瞬間に下に落とすのです。
普通、ストレートは真っ直ぐ伸ばして真っ直ぐ戻します。
すぐ打ってすぐ戻せる。ゆえに隙が少なく、次のパンチにも繋ぎやすい。ストレートの一番のメリットです。
なので普通はインパクトの瞬間に落とすことはしません。
ですが近距離だと伸ばしきることは出来ないので、通常の打ち方ではダメです。
相手に当たる瞬間、拳をカクンと下に落とすこと。それも捻りを加えながら。
下へ落とせば拳は対象に当たって後も止まることなく走ります。
止まらないなら威力は落ちません。
さらにヒットした瞬間に捻りを加えることで、拳を相手にねじ込むことができます。
ねじ込んだ拳は衝撃を押し付けられるので、かなり痛いです。
拳を止めない、捻りを加える。
これだけで近距離でも威力を発揮します。
そしてフックにも同じ理屈が当てはまります。
例えばボディブロー。
ボディって近距離で打つイメージがありますが、実際は拳と相手との間にそれなりの距離が必要になります。
ストレートと同じく、拳を走らせる距離が必要になるからです。
しかし頭がくっつくほどの距離で打ち合いをしていると、充分な距離を稼ぐことが出来ません。
ではどうするか?
インパクトの瞬間に内側に抉るのです。
左ボディなら右側へ。
右ボディなら左側へ。
自分の手前に拳を捻り込む。
相手のボディがアイスクリームだと思って、自分の手がスプーンだと思って。
この拳で相手の腹を抉り取る。
これなら拳は内側へ走っていくので、ヒットした後も拳が止まることはありません。
さらに拳を捻ることで、衝撃を押し付けることが出来ます。
近距離でのストレートは下へ落とす。
近距離でのボディは内側へ抉る。
そして共に拳を捻る。
落とすパンチ、抉るパンチは威力があります。そしてかなり痛いです。
通常のストレートやフックより動作が大きいので近距離以外では使いづらいですが、それでもちょっとしたコツでまったく威力が変わります。
足腰肩肘と順番に力が伝ってくるので、打ち方を変えるだけで拳は変化を受けやすいからです。
パンチ一つとっても無限のバリエーションがあります。
格闘技は奥深いですね。

立ち技最強格闘技の一つ ムエタイ

  • 2020.05.10 Sunday
  • 13:01

JUGEMテーマ:格闘技全般

様々な格闘技がありますが、立ち技に限定すればムエタイは最強格闘技の筆頭候補の一つでしょう。
本来のムエタイというのはほとんどパンチを使わず、ミドルキックと首相撲からの膝蹴りが中心になるそうです。
あとは離れ際に肘を打ち込むとか。
だからKー1のような派手な打ち合いを期待して本場のムエタイを見に行くと、がっかりすることも多いんだとか。
そもそもムエタイは賭けの対象であり、しかもパンチはほとんど評価されないんだそうです。
キックと膝蹴り。この二つを優位に使いこなすと、判定でも有利になるそうです。
ただしムエタイ出身のボクシング世界王者は多く、決してパンチが苦手というわけでがありません。
ムエタイファイターの中にはパンチを主軸に戦う選手もいて、優れたボクシングテクニックを持っている選手もいます。
キック系の格闘技では珍しいダッキングやウィービングといったボクシング特有の防御を上手く使う選手もいます。
Kー1では肘打ちは禁止、組み付いての膝蹴りも制限があり、接近戦ではパンチの比重が重くっています。
しかしKのリングに上がったムエタイ選手はパンチが上手い人も多く、ブアカーオが有名です。
他の格闘技では見られないほどの速いキック、はじめの一歩のブラアンホークばりの上体反らし。
そして素早いコンビネーションパンチに、一撃でノックアウトするほどのパンチ力。
どのムエタイ選手も必ずパンチが得意なわけではありませんが、パンチの上手いムエタイファイターは立ち技最強格で間違いないでしょう。
例えばボクシング世界王者になったあと、ムエタイやキックに転向してチャンピオンになるのはほぼ不可能に近いです。
しかしムエタイ出身でボクシング世界王者、K-1世界王者になった選手は存在します。
ムエタイは間違いなく立ち技最強の一つです。
しかしムエタイの強さの秘密は技だけではありません。
日本人では本場のムエタイ並に素早くしなやかに動ける人はほとんどいないでしょう。
パっと思いつくのでは那須川天心選手だけです。
神童と呼ばれる選手なので彼は特別です。
ムエタイの強さはタイ人のしなやかで力強い筋肉、丈夫な骨格があってこそだと思っています。
素早いハイキックをリンボーダンスのようなスウェイバックでかわすなんてタイ人以外でまずお目にかかれません。
前蹴りをいとも簡単にキャッチし、サっと手を離しながら重いパンチを放てるのもタイ人の強い筋肉のおかげでしょう。
首相撲からスルリと抜け出すのも、組み付かれた瞬間にフロントスープレックスばりにカウンターで投げ飛ばすのもタイ人が多いです。
ジャブかと思うほどのスピードで前蹴りを出すのも、その前蹴りと同等のスピードでサイドキックを蹴るのもタイ人が多いです。
それにかなり頑丈なのでちょっとやそっとでは倒れません。
肉体もハートも痛みに強いようです。
ムエタイは立ち技最強の一つだけど、タイ人の肉体とセンスがあってこそではないかと思います。
例えるなら普通の人が相撲の技だけ習得しても力士のようにはなれません。
力士の強さは過酷な稽古で積み上げたあの肉体があってこそです。
たくさんの筋肉と脂肪の鎧のおかげで攻防共に怪物のように強いのです。
プロレスラーの強さも同じだと思います。
常人では一日どころか、半日ももたないであろう過酷なトレーニングで鍛え上げた肉体があってこその強さです。
ムエタイも同じく、鍛え抜かれたタイ人の肉体があってこそ、本来の力を発揮する格闘技だと思います。
最強の格闘技は何か?
これは永遠のテーマです。
ナンバー1を決定するのが難しいのは、個人の強さや戦う状況だけでなく、自分に合う合わないの格闘技があるからだと思います。
柔道やレスリングなら日本人はタイ人を圧倒出来るかもしれません。
しかしムエタイとなると立場は逆になります。
同じ立ち技であっても、極真空手のルールで日本人とタイ人が戦うと、日本の空手家が有利になるんだそうです。
素手で腹を殴り合う痛みに慣れていないタイ人は、長く戦うことが出来ないからだそうです。
けどこれがグローブを付けて顔面アリ、つまりキックボクシングになると、これまた立場が逆転してしまったり。
強さは一定のものではなく、あらゆるファクターが絡んで強弱が左右されてしまいます。
ただそれでもムエタイは立ち技最強格闘技の一つだと信じています。
他に格闘技にはない独特な魅力を感じます。

格闘技における実戦に向き不向きの定義

  • 2020.04.17 Friday
  • 14:49

JUGEMテーマ:格闘技全般

よく格闘技や武道で実戦向きだとか不向きだとかいう議論が起こります。
打撃のない格闘技は実戦に向かないとか、いやいや寝技が出来ないなら打撃だけで勝つのは無理だとか。
それぞれ色んな意見があってとても面白いんですが、一つ気になるのは「実戦」ってなんだろう?ってことです。
試合のことを指しているのか?
それとも喧嘩か?
あるいはルール無用の殺し合いか?
もしくは生き残った者が勝ちのバトルロイヤルか?
実際に考え始めると実戦の定義ってとても難しいんですよね。
戦うこと全てが実戦だとするなら、スパーリングも自由組手も実戦ということになります。
しかしそうなるとどの格闘技も実戦向きであるということになります。
なぜならそれぞれの格闘技や武道は異なるルールを持ち、その中で競技として成立しているからです。
試合もスパーリングも組手もそれぞれの格闘技に応じた技や戦い方をします。
もしどこかに破綻があれば競技としては不成立なので、そもそもが実戦向きだとか不向きだとか以前の話になってしまいます。
ではその対局にある殺し合いやバトルロイヤルはどうでしょうか?
敵を殺せば勝ち。
生き残れば勝ち。
ならば素手でやる必要性はありません。
武器を確保する。長期の戦いを考慮して食料や燃料を確保する。
一人より二人、二人より三人の方が強いので、行き着く先は人を集めての組織化です。
そこで起こる戦いは抗争や戦争であり、もはや格闘技や武道の範疇では無くなります。
となるといわゆる実戦というのは喧嘩のことなのだろうと思っています。
競技のようにルールは無いけど、武器を使わないとか組織同士で戦わないとか暗黙の了解があります。
もちろん平気で武器を使ったり、数にものを言わせて袋叩きにする人もいるでしょうけど、それは喧嘩ではなく殺し合いやバトルロイヤルです。
武器の不使用かつ基本的に一対一が喧嘩なのではないでしょうか。
となるとまず打撃が必要になります。
組み合った状態から喧嘩が始まることは少ないでしょう。
胸ぐらを掴むのはよくありますが、あれは組み技ではありませんから。
そもそも打撃慣れしていなければ、喧嘩という場面で怯えずに組み付いたりタックルをかましたりは難しいでしょう。
かといって打撃しか出来ないと困ります。
喧嘩は殴り合いか取っ組み合いが基本です。
もし取っ組み合いになった場合、パンチとキックはほぼ完全に無力化されます。
有効な打撃は肘、膝、そして頭突きでしょう。
しかし掴まれた状態では威力は半減、寝かされたりしたら何分の一にも激減します。
頭突きは頭の重さが武器になるので威力は落ないかもしれませんが、鼻や口にでも当てない限りはあまりダメージはありません。
それにピンポイント攻撃が難しいので、あまり頼りにはならないでしょう。
打撃で抵抗しようとしても、絞め技や関節技、もしくは上を取られてパウンドでやられてしまいます。
しかし打撃慣れしていなければ組み付くことも寝かすことも難しいでしょう。
ジムや道場ならともかく、突発的な喧嘩で冷静に出来る人がどれだけいるでしょうか。
また打撃しか経験のない者では、組み技や寝技は素人と大差がありません。
パンチやキックはとりあえず誰でも打てるけど、関節技や絞め技は練習していないと出来ませんから。
以前にも喧嘩で強い格闘技について書いたことがあります。
ボクシングや空手や柔道が強いだろうと。
理由は戦い方に迷いがないからです。
ボクサーならパンチだし、空手家から突きと蹴りだし、柔道なら投げという具合に、技を選ぶのに迷わない分だけ、突発的な戦いには強いと思うからです。
けどもし得意な分野が通用しなかったら?
パンチや蹴りを掴まれたら?掴む前に打撃を食らったら?
となるとなんでも出来る総合格闘技が一番なんですが、なんでも出来る分だけ反応が遅れたり迷いが出たりして、突発的な戦いに強いかどうかは分かりません。
つまりよく論じられる実戦向きの格闘技や武道というのは存在しない・・・・というのが私の結論です。
ありきたりだけど本人の強さ、なにより喧嘩慣れしているかどうかが重要なんですよね。
もちろん喧嘩はいけないことですが、喧嘩慣れしていないとプロの格闘家でも足が竦むんだそうです。
逆に慣れている人は鍛えたり格闘技をやっていなくてもビビったりしないそうです。
最後にものをいうのは場数を踏んでいるかどうかってことなのでしょうね。

 

基本にして至高のパンチ ストレート

  • 2020.01.16 Thursday
  • 14:23

JUGEMテーマ:格闘技全般

ボクシングにおいてはストレート系のパンチは主武器になります。
最速最短で飛んでいくパンチほど強いものはありません。
しかしかつての総合格闘技ではフックが主体でした。
ストレートの有効性ってミルコ・クロコップがプライドのリングに上がるまで証明されていなかったからです。
キックあり、タックルありの戦いでは、バランスを崩しやすいストレートは良くないとされていたんでしょう。
それにボクシングテクニックが高い選手も少なかったので、腕力で打てるフックが重宝されたのだと思います。
しかしミルコの登場により状況は変わりました。
腕をまっすぐ伸ばして打つストレートに慣れていない総合の選手は、ものの見事に食らっていました。
というのもミルコは非常に高いボクシングテクニックを持っており、威力も抜群です。
ノーモーションから放たれるストレートをよけるなんて、純粋なストライカーでもない限り難しいでしょう。
総合の選手がキックの試合に出ると、単純なワンツーでダウンを奪われるなんてこともあります。
スローで見ると分かるんですが、まったく反応が出来ていないんですよ。
パンチ=フックというのが無意識に染み付いていたせいかもしれません。
ミルコはとにかくストレートを有効に使いました。
体を伸ばせばリーチがあるので、無警戒の相手に入れることが出来ます。
さらに何度もストレートを見せて意識をパンチに向けておいてから、得意のハイキックで仕留める場面も多く見られました。
空手にしろボクシングにしろ日本拳法にして少林寺拳法にしろ、最初に教わる攻撃はストレート(武道では直突きと呼びます)です。
もっとも基本的でもっとも重要なパンチだからです。
かつてストライカーはグラップリングに対応していなかった為、異種格闘において良いストレートを打つことが出来ませんでした。
もっとも恐れるのはタックルですから、腰の入ったパンチなど打てるわけがありません。
しかし現代ではストレートは総合においても重要なパンチになりました。
むしろ昔のように腕力頼みで大振りする選手は少なくて、狙い澄ましてカウンターを取るテクニシャンもいます。
わざとストレートを誘発させてから、オーバーハンド気味のフックで仕留める光景もよく見ます。
これも総合においてストレートが浸透した結果でしょう。
フックやアッパーのように湾曲するパンチの中に、まっすぐのストレートを織り交ぜられるとよけづらいものです。
フックとアッパーは同じ動作でかわせます。
スウェーバックです。
しかしストレートだと上体を逸らしたところでかわせません。
下手をするとパンチを食らってバランスを崩し、そのままマウントを取られる危険もあります。
だから今の総合を見ていると、お互いに距離を取って向かい合っているのが分かります。
ストレートが飛び交うということは、踏み込んでジャブが当たるかどうかのギリギリの間合いで見合うことになるからです。
だから思い切り踏み込んでのロングパンチもよく見られます。
かといって近距離での打ち合いが弱いかというとそうでもなく、組み技で鍛えたガッシリした肉体は、むしろ接近戦でこそパンチの威力を発揮するようです。
発達した胸と腕の筋肉はフックを打つのに最適です。足腰が強いならアッパーも活きてきます。
ホーリーランドという漫画でも描かれていましたが、ストレートは基本のパンチにして至高のパンチでもあります。
左を制する者は世界を制す・・・とはボクシングの言葉ですが、いずれ総合でもストレートを制する者が世界を制するみたいな言葉が生まれるかもしれませんね。

ロングパンチの目覚しい進化

  • 2020.01.14 Tuesday
  • 13:59

JUGEMテーマ:格闘技全般

以前にパンチがどんどん進化していっている記事を書きました。
その続きで最近思うことがあったんですが、取り分けロングレンジのパンチの進化が目覚しいです。
現代格闘技のパンチの基本はボクシングです。
空手ベースの選手でもボクシングの練習をするほど基本的な技術になっています。
しかし昔のボクシングを見ていると、ロングレンジのパンチってストレート系が9割くらいなんですよね。
残り一割はパワーに自信のある選手がロングフックを打つといった感じです。
遠距離でアッパーなんてまず見ません。
フックにしても奥に構えている利き手のフックはあまりロングでは打ちません。
だいたいが前に出している手のフックです。
けど最近はロングレンジのアッパーを使う試合をよく見ます。
右構えなら左アッパーをリードブロウに使ったり、ワンツーの右をロングアッパーで打ったり。
右のオーバーハンドもよく見ます。
あれって予想以上に伸びるんですよね。
いきなりワンから右のオーバーハンドで入ったりも目にします。
パンチが進化したものだからこういう打ち方も可能になったんでしょう。
腰を回すというよりも、全身の伸びや筋肉のバネで打つパンチが増えています。
腰を回せば威力と射程は稼げますが、その分だけ動作が大きく、隙が増えます。
連打にしても、あまりに腰を回しすぎると遅くなるし、何より体を痛めます。
腰を捻るって物凄い負担になりますから。
伸びやバネで打つならロングレンジのパンチは出しやすいでしょうね。
アッパーはしゃがんでから拳を脇に構え、上に向かって打つのが基本でした。
けど今はしゃがむ動作はほとんどなくて、拳を構えた状態からノーモーションで打つことも多いようです。
出し方も上に伸びるようにではなく、ストレートと同じように前に伸ばしながら打つ感じです。
もちろん威力は半減するでしょうが、一撃の威力よりも攻撃のバリエーションを増やした方が戦いやすいのでしょう。
ロングレンジで警戒すべきパンチはストレートだけでなく、アッパーやオーバーハンドも含まれるとなると、防御するのが難しくなります。
左のリードアッパーで下に意識を逸らしてから右オーバーハンドで仕留める。
ジャブストレートのワンツーを見せておいてから、ツーはアッパーにすることで意識してない下からの攻撃を当てやすい。
打ち方だけでなく、戦術的にもバリエーションが増えていって、パンチでの戦い方そのものが進化しています。
ボクシング、キック、MMAで同様の現象が見られるように思います。
最近の格闘技の進化速度は尋常ではないですね。

格闘技と武術

  • 2019.12.20 Friday
  • 10:28

JUGEMテーマ:格闘技全般

最近よく武術系の動画を見ています。
近代格闘技と比較して見るとすごく面白いんですよ。
以前にボクシングのパンチと伝統空手の突きの違いの記事を書いたことがあります。

 

「回転のパンチ 体重移動の突き」→ http://yakaoo.jugem.jp/?eid=2976

 

ボクシングは回転のパンチ、伝統空手は体重移動の突きです。
フックやアッパーを混ぜての連打ならボクシングの方がいいけど、遠距離からのストレートだと伝統空手の方が速いと思います。
私がよく見ている空手の動画の先生は、突く時に体を捻らないってことを注意しています。
捻ると初動が遅くなるし、相手に察知されるからだと説明していました。
たしかに体を捻るパンチって遠距離からだとあまりヒットしません。
足、腰、肘、手首と順番に動いていくので、その間に攻撃を見抜かれてしまうのでしょう。
全てが同時に動く伝統空手の突きは初動がバレにくく、さらに等速で動くので余計に察知されにくいようです。
ただし接近した時はほぼストレートのみなので、近距離での打ち合いには向かないように思いました。(パンチのみの戦いだった場合)
武術系で有名な動きだと「ナンバ」があります。
いわゆるナンバ歩きってやつで、同じ方向の手足が同時に前に出る歩き方です。
普通は右足を出すと左手が前に出ますが、この動きだと体を捻る分だけ力をロスしてしまうんだそうです。
たしかにそうかもしれません。
かのマイクタイソンはほぼナンバの動きに近いパンチの打ち方をしていました。
右のパンチを打つと右の足も同時に前に出るんです。
左でも同じ。
だから速いし重いし、逃げる相手を高速で追撃できます。
最近だと朝倉未来選手がナンバに近い打ち方をしているように思いました。
朝倉選手のパンチをよく見ると、そこまで腰を捻っていないんですよ。
なのにすごく伸びるし威力もハンパじゃありません。
それでいて連打もできるしカウンターも上手いし。
注意しながら動画や試合を見ていると、マイクタイソンと同じく右のパンチの場合だと右の足が同時に前に出ています。
左でも同じで、飛び込むようにして全身で打っています。
カウンターを取る時もそこまで捻っていないように思いました。
捻りでもなく腕力でもなく、体のバネを使って打っているような感じです。
言うなればボクシングとナンバの動きを融合させ、更にはナジーム・ハメドのように体当たりにも近いほどの打ち方です。
だからそこまで腰を捻らなくても速いし重いしリーチも長いんだと思います。
けどこれらの打ち方って誰でも出来るわけじゃありません。
ナンバの動きは力のロスが少ない分バランスを崩しやすいです。
タイソンや朝倉選手のように足腰が尋常じゃないくらい強くて、なおかつバランス感覚に優れている人じゃなければ無理でしょう。
朝倉選手は昔からスポーツ万能だそうで、中学時代には全ての運動部からオファーが来たそうです。
それに子供の頃は相撲をやっていたそうで、その経験のおかげで足腰が強くなったと語っていました。
タイソンの足腰の強さとバランス感覚は言わずもがなですね。
また全身バネのような打ち方は練習でどうこうなるものではなく、生まれついての瞬発力がものを言うでしょう。
筋肉にも固いとか柔らかいとか質がありますから。
現代の格闘技と伝統的な武術。
動き方は対極的ですが、融合した時の強さは半端じゃありませんね。

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