自分を隠す

  • 2019.09.09 Monday
  • 10:55

JUGEMテーマ:

大きな穴があったら入りたい

 

恥を隠す為じゃない

 

世間から逃げる為でもない

 

ただ自分の姿を見たくないのだ

 

自分から逃げたいのだ

 

光が降り注ぐ場所じゃいつ鏡に映るか分からない

 

水たまりも ガラス窓も 車のフロントだって

 

ありとあらゆる場所に自分がいる

 

見たくないのだ もうゴメンなのだ

 

だから大きな穴を探す

 

頼むから どうか俺の姿を映さないでくれ

 

俺を見て一番傷つくのは俺なんだ

勇気の証 第二十二話 潜む者(2)

  • 2019.09.09 Monday
  • 10:28

JUGEMテーマ:自作小説

人間は悪霊に取り憑かれることがある。
だけど幽霊が悪霊に取り憑かれるなんてことがあるんだろうか。
・・・・・いや、ないとも言えないか。
人が人を呪うように、幽霊が幽霊を呪ったとしてもおかしくない。
元々が害のない幽霊だったとしても、取り憑かれたせいで悪霊に変わってしまうことだってあるんだろう。
例えばハチロー君のように。
『ずっと一緒にいようね。』
サウナルームの穴の下、配管から漏れる水に沈んでハチロー君の声を聴いていた。
この子は本来は悪霊ではなかった。
なかったんだけど、そうなってしまったのはハチロー君の後ろに立つ幽霊のせいだ。
小柄な男性でメガネを掛けている。
真面目そうな顔に真面目そうな雰囲気。
けどハチロー君以上に歪んだ気配を放っていて、その気配はまるで糸のようにハチロー君に絡みついていた。
普通の人よりも少し首が長く、クッキリと痣が残っているのは、首を吊った痕かもしれない。
とにかくこの男性はもう亡くなっているということだけは分かる。
そしてしきりに『アツコ・・・アツコ・・・』と呟いているのだ。
唱えることをやめてしまったら消えてしまうかのようにずっと。
霊感に目覚めた私は勘が冴えている。
そのせいか知らないけど、初めて会うこの男性が誰だか分かってしまった。
けど念の為に尋ねてみる。
『あなたもしかして・・・・ハチロー君の飼い主さんと結婚してた人?』
尋ねてもアツコしか呟かない。
ハチロー君に『この人は?』と聞いても『ずっと一緒にいようね』と求めるばかりだった。
『ずっと一緒だよね。』
『・・・・そうよ。でも私は幽霊のままじゃいられない。もうそろそろ離してくれないかな?』
大きな前足でガッチリと抱えられ、ほとんど身動きが取れないでいた。
私も幽霊なので水の中でも窒息したりはしないけど、同じ幽霊の手から逃れることは出来なかった。
『私は逃げないよ。だから手を離してくれないかな。』
『じゃあ言って。』
『何を?』
『その人に言って。僕とずっと一緒にいるって。もう僕はあーちゃんの猫じゃないから、捕まえてても意味ないよって。』
『やっぱり飼い主さんの元旦那さんだったのね。でもどうしてその人に言わなきゃいけないの?』
『だって僕があーちゃんの猫だと思ってるから。』
『・・・・ねえ。その人ってまだあーちゃんに未練があるの?君と一緒にいれば、いつかあーちゃんが取り返しに来ると思ってるってこと?』
『この人今でもあーちゃんが大好き。だから離してくれない。ずっと追いかけてくる。どこに逃げてもここに戻される。僕もう怖い。もうこの人イヤ。』
悲しそうに俯き、前足でしっかりと私を抱え込む。
『ちょっと!苦しい・・・・・、』
『一緒にいるって言って。』
『ハチロー君・・・・・。』
なるほど、なんとなく見えてきた気がする。
理由は分からないけど、元旦那さんも亡くなってしまったわけで、ずいぶん昔からハチロー君を縛り付けているみたいだ。
そうでなきゃ『ずっと』とか『どこに逃げても』とは言わないだろう。
私はこう思っていた。
動物と話せる私と出会ったが為に、この子は悪霊になってしまったんだと。
でも違う。そうじゃない。
この子はただ助けを求めていたんだ。
動物と話せる力と霊感。
両方を持つ私と出会ったことで、新たな飼い主になってもらおうとした。
そうすることで、この男性から解放されるから。
飼い主が変わればハチロー君を捕まえていたって意味がない。
自分の猫でもないのに、あーちゃんは取り返しに来たりしないだろう。
でもそうなるとこの男性は困る。
強い未練を抱いているようなので、なんとしてもあーちゃんと会う為にハチロー君を手放したくないのだ。
だからこの子を悪霊に変えて私を襲わせた。
今まさに彼の歪んだ殺気が、まるで糸のようにハチロー君に絡みついているから。
これさえなければこの子は可愛い子猫のままだったのに・・・・・。
全ては私の推測だけど、そう確信するほどに、この人からは歪んだ気配を感じていた。
『ねえ言って。僕とずっと一緒にいるって。』
今にも泣きそうな目で見つめるハチロー君に頬を寄せた。
『いる、いるよずっと。これ以上苦しむ必要なんかない。私に任せて。』
顔を上げ、ハチロー君を苦しめている彼に宣言した。
『今は私がこの子の飼い主なんです。あなたの別れた奥さんの猫じゃありません。』
そう言ったけど反応はない。でも続けた。
『この子を捕まえていたって彼女は戻って来ませんよ。だからもう自由にしてあげて下さい。』
伝えて答えを待つ。
すると一瞬だけ陽炎のように揺らいだ。
歪んだ殺気まで波打って、恐怖が肌に焼け付く。
『セッカク・・・ホリダシタノニ・・・・テバナスワケナイダロウ・・・・。』
『掘り出す?なにを?』
『アツコノタマシイニアイニ・・・・ナガノマデイッタ・・・・。デモアイツハイナカッタ・・・・。
カワリニ・・・・コウエンデソノネコヲミツケタ・・・・。ワザワザホリダシテ・・・・ヒトジチニシタノニ・・・・。
ドコノダレカワカラナイヤツニ・・・・・ウバワレテナルモノカ・・・・・。』
『公園から掘り出すって・・・・まさかあなたがハチロー君の遺体を!?』
『テイコウシタカラ・・・・フミツブシテヤッタ・・・・。ボクノカラダヲ・・・・・オモチャニスルナッテ・・・・ネコノブンザイデ・・・・ナマイキニ。』
『踏み潰すって・・・・・、』
『グチャグチャニ・・・・・カタチヲトドメナイホド・・・・。』
『ヒドイ!なんてことを・・・・、』
そう言いかけてふと思うことがあった。
『ねえ?踏み潰したのっていつのことよ?』
『ソンナコトハドウデモ・・・・・、』
『いつ?』
『・・・・アツコガナクナッテスグダ。』
『なら10年前・・・・。おじさんが埋めたっていう猫の死骸とは関係ないわけか・・・・。』
『ナニヲブツブツイッテイル・・・・。』
『あなたがハチロー君を踏み潰したっていう公園、数年後にも潰れた猫の死骸があったのよ。
でも10年前ならとうに土に還ってるから違うなって思っただけで・・・・、』
『ツヨイシネンガアレバ・・・・ネンゲツヲヘテモ・・・ニクタイハノコル・・・・。』
『強い思念・・・。』
『ハチローハ・・・マダイキタトイト・・・・ツヨイシネンヲ・・・イダイテイタ・・・。
スウネンタッテモ・・・・ニクタイガノコッテイタトシテモ・・・オカシクハナイ・・・・。』
『思念が肉体を守るってこと?』
『オレニ・・・フミツブサレタハチローハ・・・・マダウゴイテイタカラナ・・・・。
タマシイノチカラハ・・・・ニクタイヲ・・・コエルコトガアル・・・・。
ゲンニ・・・・ココニウマッタ・・・・アツコノホネダッテ・・・・、』
『亜津子さんの骨がどうかしたの?』
『モウイイ・・・・ムダバナシハジカンノムダダ!』
叫んだ瞬間、ハチロー君にまとわりついている糸が私にも伸びてきた。
『ちょっと・・・・やめて!』
途端に胸が苦しくなる。
おぞましい気配が全身を駆け巡って、自分の魂が気味悪く変質しようとしているのが分かった。
『私まで悪霊にするつもり!?』
『ジャマハサセナイ・・・・。リヨウデキルモノハリヨウスル・・・・・。』
『あなた最低ね!そんなことしたって彼女に嫌われるだけじゃない!もし再会することができたって、口すら聞いてもらえないわよ!!』
『ダイジョウブ・・・・・ヒトジチガイル・・・・・。』
初めて笑顔を見せた。
人の笑顔って和やかになるものだけど、悪霊に微笑まれると恐怖しか感じない。
『コレガアルカギリ・・・・ハチローハジユウニハナレナイ・・・・。』
『そ、それってハチロー君の!』
彼が取り出したのは鈴の付いた真っ白な首輪だった。
『コレハソノネコノタカラモノ・・・・。アツコニツクッテモラッタクビワダ・・・・。コレサエアレバ・・・・ハチローハオレニサカラエナイ・・・・。』
『ひどい・・・・なんでそこまでするのよ!』
『アツコニアイタイ・・・・アノトキハオレガワルカッタ・・・・イットキノキノマヨイデ・・・・・ウラギッテシマッタ・・・・。
デモイマハコウカイシテイル・・・・・。アツコガイナイナラ・・・・イキテイテモイミハナイカラ・・・・・クビヲツッタ・・・・。
イッショニテンゴクヘイコウトオモッテ・・・・オレモイノチヲタッタンダ・・・・、』
『勝手にもほどがある!ここまでひどい事しておいて一緒に天国なんか行けるわけないでしょ!』
なんて理不尽で不条理なんだろう。
なんて自分勝手でワガママなんだろう。
こんな相手じゃ話が通じない。
例え悪霊じゃなかったとしても、話し合って分かり合える相手じゃない。
ハチロー君は俯き、甘える・・・・というより、怖かっているように身を寄せてくる。
私は『ごめんね』と抱きしめた。
『ずっと辛かったね。飼うなんて言いながら君のことなんにも分かってなかった。ごめんね・・・・。』
この子はただの被害者だ。
あーちゃんの、そしてこの悪霊の。
助けてあげたい。だけどどうすればいい?
私に悪霊をやっつける力なんてない。
それどころか全身に絡まった糸のせいで、私までも悪霊になってしまうかもしれない。
もしそうなったら誰がこの子を救うんだろう。
《・・・・そんなの決まってる、私しかいない。飼い主の私が守らないで誰が守るのよ!》
そっとハチロー君から離れ、悪霊の前に立つ。
『あなたのやってることは全て間違ってる。あなたと彼女の間に何があったのかは知らない。
だけどハチロー君を巻き込んでまで自分勝手なことをやるのは許せない。だから・・・・それを返して!』
駆け出し、首輪を奪おうとした。
だけどその瞬間に悪霊は消えてしまった。
まるで手品みたいにパっと。
『どこ!どこ行ったの!?』
まさか潔く成仏したわけじゃないはずだ。
きっと悪いことを企んでるに違いない。
『ハチロー君!とにかくここから逃げよう!』
『ずっと一緒に・・・・、』
『いる!離したりしないから!』
そう言って背中を押した時だった。
頭上から光が差して「大丈夫か!」と声がした。
『絹川さん!』
「だから言わんこっちゃない!そいつはもう悪霊なんだ!飼い主の責任がどうとか言ってる場合じゃ・・・・、」
『違うんです!ハチロー君は悪くない!』
私はさっきまでの出来事を話した。
ほとんど叫びに近いほどの声で。
絹川さんは「そんな馬鹿な・・・・」と狼狽えていた。
「あいつの別れた旦那が悪霊だってのか?」
『ついさっきまでここにいたんです。でもいきなり消えちゃって。』
「しかしこのホテルから悪霊の気配なんて感じたことはないぞ。」
『きっとここに隠れてたんですよ。だって気味悪がって誰も近寄らないんでしょ?だから穴の下に身を潜めてたんです。』
「信じられん・・・・。」
唸る絹川さんだったけど、「とにかく上がってこい」と言った。
「長いこと幽体離脱したままじゃ本物の幽霊になっちまう。あんたの肉体は部屋のベッドに寝かせてあるから、今すぐに・・・・、」
言いかける絹川さんの後ろから人影が現れる。
《ボーイさん?》
あのシルエットはおそらく彼のものだ。
けどその気配は違っていた。
『危ない!』
叫ぶのと同時に絹川さんが殴られる。
後頭部をガツンとやられて、ノックアウトされたボクサーみたいに穴に向かって倒れてしまった。
咄嗟に手を広げたけど、幽霊の私じゃ受け止められない。
そのまま穴の下に落ちて、澱んだ水に沈んでしまった。
『絹川さん!』
呼びかけてもピクリともしない。
『・・・・・・・。』
ボーイさんに取り憑いた悪霊はニヤリとほくそえみ、そのまま立ち去ってしまった。
『どうしてこんな事するのよ!なんで周りを巻き込んでまで・・・・・。』
叫んでも声は届かない。
絹川さんはすぐに意識を取り戻したけど、後頭部を殴られたせいでフラついている。
バタバタと手足をもがくばかりで、水から抜け出せないでいた。
《このままじゃ・・・・。》
早く肉体に戻って助けを呼ばないと。
『ねえハチロー君!私をすぐに部屋まで運んで!』
『ごめんなさい・・・・。』
『え?』
『僕悪いことした。ごめんなさい。』
『ハチロー君・・・・・。』
謝ることなんてないのに・・・・と、抱きしめそうになるのを我慢して、『今は!』と叫んだ。
『絹川さんを助けないと!すぐに私を部屋まで運んで!君に連れてってもらった方が早いから!』
『うん・・・・。』
のそりと立ち上がり、私を咥えて走り出す。
あっという間に部屋に到着したけど、ベッドの上に肉体はなかった。
『あれ?絹川さんはここに寝かせたって言ってたのに。』
部屋を見渡してもどこにもない。
廊下に出ても見当たらない。
『そんな!どこいっちゃったの!?』
頭を押さえて絶叫する。
すると廊下の奥から「お前何してんだ!」と誰かの叫び声が聞こえた。
急いで向かってみると、恰幅のいいベテランといった風情のボーイさんが倒れていた。
頭を押さえて血を流している。
「内藤!お客さんさらってどうするつもりだ!?」
彼の視線の先にはエレベーターがあって、私の肉体を担いだボーイさんが立っていた。
目が合うなりニヤリと笑い、ドアを閉じてしまう。
『ちょっと待って!』
ドアをすり抜けると、もうそこにはカゴはなかった。
けど下の方から音がする。
飛び降りようかどうしようか迷った。
今の私は幽霊だから、暗いエレベーターの中に飛び降りても平気なんだろうけど・・・やっぱり怖い!
『呼んでくる!』
ハチロー君が叫ぶ。
『呼ぶって誰を?』
『エル君!』
『そういえばずっと姿が見えないままだけど、あの子の居場所を知ってるの?』
『うん!』
どこかへ走り去り、すぐにエル君を咥えて戻ってきた。
『はい!』
私の腕にボトっと落とす。
かなりグッタリしているけど・・・・大丈夫なんだろうか?
『エル君!しっかり!』
身体を揺さぶると『ううん・・・・』と目を覚ました。
『藤井ちゃん・・・・?』
『そうよ!今までどこいたの?』
『ハチローの奴に不意打ちを食らったんだ・・・・。後ろからいきなり猫パンチされて、廊下のゴミ箱に捨てられてた。』
『そんな・・・・。』
『俺のことが怖いからやっつけようとしたんだろうな。見つけたらタダじゃおかな・・・・、』
そう言いかけて『ハチロー!』と目を見開いた。
『この野郎!よくもやってくれやがったな!』
頭に飛び乗ってバシバシ猫パンチを食らわせている。
『ごめんなさいごめんなさい!』
『ボコボコにしてやる!』
あまりにパコパコ叩くものだから『もう許してあげて』と止めた。
『離せ!俺の怒りはこんなもんじゃないぞ!』
『事情があるのよ。ハチロー君は被害者、本当の悪霊は別にいたの。』
『なんだって?』
『それより今は絹川さんを助けないと。だけど私の肉体を取り返してたんじゃ間に合わない。ねえエル君、なにかいい方法ない?』
『何を言ってるのかサッパリ。なんかあったの?』
『説明してる暇がないの!幽霊でも溺れてる人間を助ける方法ってある?』
まったく状況が飲み込めないんだろう。しかめっ面をしながら『あるにはあるけど』と言った。
『ほんと!どうすればいいの?』
『乗り移るとか。』
『乗り移る・・・・。』
そういえばあのボーイさんも悪霊に乗り移られていた。
つまり私にも出来るんじゃ・・・・、
『でも難しいよ?そんな簡単にいかないんだ。』
『私じゃ無理?』
『つい最近霊感に目覚めた人じゃ無理だと思う。もっとキャリアのある幽霊じゃないと。』
そう言って『おいハチロー!』と睨んだ。
『なんだかよく分からないけど、藤井ちゃんが困ってる。俺を不意打ちした罰としてなんとかしてこい。』
『ど、どうすればいいの?』
『溺れてる人に乗り移って助ければいいんだ。』
『どうやって?』
『身体に入ればいいんだよ!上手くいったら不意打ちしたことは許してやる。』
『ほんとに!?』
『ほんとだ。だからすぐにその人を助けてこい。』
『うん!すぐ助けてくる!』
クルっと背中を向け、一目散に駆け出していった。
絹川さんはあの子に任せるしかない。
私は肉体を取り戻さないと。
「いきなり殴りやがって・・・・なんなんだアイツ。」
頭を押さえていたボーイさんが立ち上がる。
「こうしちゃおれん!」と駆け出し、スタッフ専用と書かれた扉の向こうに消えていった。
『藤井ちゃん、何がどうなってんの?』
不思議そうにするエル君に『追いかけながら話すよ』と言った。
『追いかける?誰を?』
『いいからついてきて。』
私はカゴのないエレベーターの下を睨んだ。
カゴを吊る何本かの丈夫なワイヤーがまっすぐ伸びている。
こんな風にエレベーターの中を見るのは初めてで、少し不気味な感じもした。
暗くて一番下まで見えないし・・・・・。
『ねえエル君。幽霊ってさ、高いところから飛び降りても平気だよね?』
『もしかしてここから飛び降りるの?』
『うん。その方が早いと思うから。』
『なんだか分からないけど、とにかく急いでるんだよな?飛び降りたってぜんぜん平気だからジャンプしなよ。』
『う、うん・・・・平気だもんね、幽霊だから。』
問題ないとは分かっていても、真っ暗で細いこの場所を飛び降りるには勇気が必要だった。
モタモタしていると『先に行くよ』とエル君が飛び降りてしまう。
『あ、ちょっと・・・・、』
なんの躊躇いもなく下の方へ消えていく。
私も息を飲み、『大丈夫!』と自分に言い聞かせた。
『モタモタしてたらそれこそ肉体に戻れなくなっちゃう。怖がってる場合じゃない!』
幽霊だけど、息を吸い込む真似をして覚悟を決める。
思い切って真っ暗な中へジャンプした。

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