ダナエの神話〜異星の邪神〜 第八話 神の遣いメタトロン(4)

  • 2014.04.05 Saturday
  • 19:55
インドの渇いた大地で、巨大な天使と魔獣が睨み合っていた。
「世界を破滅に導く、おぞましい魔獣め。我が光をもって粉砕してくれる!」
メタトロンの目がピカッと光り、魔獣を挑発した。
「ギエエエエエエエン!」
魔獣は雄叫びを上げ、メタトロンに突進して来た。
「だあああああ!」
それを正面から受け止めるメタトロン。魔獣の頭を掴み、強烈なチョップをお見舞いする。そしてサッと横に回り、力任せに持ち上げた。
「ギエエエエエエン!」
「ぬううううううん!」
メタトロンは魔獣を担いだまま飛び上がり、脳天から投げ落とす。魔獣は頭から大地に突き刺さり、バタバタと足を動かしていた。
「でやあ!」
メタトロンは翼を広げ、空高く舞い上がる。そして羽を四枚抜いて大地に投げた。
その羽は魔獣を囲うように大地に突き刺さり、十字架の光を放った。
「ギエエエエエエエン!」
羽から放たれる光は、魔獣の動きを完全に封じた。頭から地面に突き刺さったまま、まったく身動きが取れない。
メタトロンは脇に拳を構え、力を溜める。そして「でやああああ!」と叫んで、魔獣に向かって一直線に飛びかかっていった。
凄まじいスピードでメタトロンの拳が直撃し、光の柱が立ち上る。その光は大地に刺さった羽の光と交わり、巨大な十字架となって炸裂した。
「ギエエエエエエエエエエエン!」
大天使の放つ聖なる光が、黙示録の魔獣を焼いていく。邪悪な力が消滅し、魔獣の身体がボロボロと朽ちていった。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
やがて光がおさまり、メタトロンはサッと飛びのいた。黙示録の魔獣は完全に沈黙し、力なく倒れていく。
「やった!さすが兄ちゃんだ!」
サンダルフォンはガッツポーズをとって喜ぶ。しかしメタトロンは「まだだ!」と叫び、拳を構えた。
「・・・・・・・・ギエエエエン・・・・。」
魔獣はまだ生きていた・・・。メタトロンの放つ十字架の光に焼かれながら、それでもまだ死んでいなかった。足をばたつかせて地面から抜け出し、ブルブルと頭を振って立ち上がった。
「グウウウウ・・・・・。」
憎らしそうにメタトロンを睨む魔獣。七つあった頭は、そのうちの三つが無くなっていた。
メタトロンの強烈な攻撃のせいで、魔獣も相当なダメージを受けていたのだ。それでもなお、この魔獣の闘志は衰えない。それどころか、憎しみを糧にして力が増していく。
「ああ・・・なんて化け物だ・・・・。」
サンダルフォンは思わず絶望する。先ほどのメタトロンの攻撃は、彼の必殺技の一つであった。
それをまともに受けて生きているなど、とても信じられなかった。
「グウウウ・・・・・ギエエエエエエン!」
「さすがは黙示録の魔獣、一筋縄ではいかんか・・・。ならば!」
メタトロンは顔の前で腕をクロスさせ、大きく翼を広げた。
「こちらも本気で挑むまで!神の代理たる我が力、とくと見よ!」
メタトロンの腕に力が溜まり、青白く輝いていく。
「むううううううん・・・・はあああ!」
クロスさせた腕を振り下ろすと、メタトロンの形状が変化した。白銀の身体は、真っ白な真珠のように変わり、ボディは鋭角的に角ばっていく。それは天使というより、巨大なメカのようだった。
大きな翼は、戦闘機の翼のように直線的に伸び、額には美しいエメラルド色のパーツが浮かび上がった。
「世界の終末に現れる、呪われし獣よ・・・・。我が意志の元、貴様を塵に還さん!」
「ギエエエエエエエン!」
メタトロンと魔獣は、お互いに突進していった。巨体がぶつかって大地を揺らし、激しい取っ組み合いが起きる。
魔獣は至近距離から灼熱の炎弾を吐き出す。メタトロンは咄嗟に手を出してバリアを張り、その攻撃を跳ね返した。
「ギエエエエエエエン!」
魔獣は自分の炎で焼かれ、苦しみの声を上げる。
「でやあ!」
その隙にメタトロンは回し蹴りを放ち、魔獣を遠くへ吹き飛ばす。そして高く飛び上がり、空中で回転しながら飛び蹴りを放った。
「ギエエエエン!」
強烈なキックが、魔獣の頭を一つ吹き飛ばす。そして続けざまに放ったチョップが、また頭を斬り落とした。
「まだまだ!」
メタトロンは翼を広げ、一回転しながら斬りつける。また魔獣の頭が斬り落とされ、七つあった頭は、残り一つだけとなってしまった。
「ギエエエエエエ・・・・・。」
魔獣は堪らず後退し、恨めしそうな目でメタトロンを睨んだ。
「まだ闘志は衰えぬか・・・・。ならば、カッチリとトドメを刺してやるまで!来い!」
「ギエエエエエエン!」
魔獣は最後の力を振り絞り、胸の刻印を輝かせる。
「はあああ・・・・・。」
メタトロンも拳を握り、それを両脇に構えた。足を開いて腰を落とし、拳に眩い光が集まっていく。
サンダルフォンは息を飲んでその光景を見守っていた。これがお互いの最後の攻撃になる。
決着を見逃すまいと、しっかりと目を開いていた。
「ギエエエエエエン!」
先に動いたのは、黙示録の魔獣の方だった。後ろ脚で立ち上がり、胸の「666」から呪われた光線を解き放つ。
そしてメタトロンもまた、それを迎え撃つように動いた。脇に構えた拳を、頭上でクロスさせる。人差し指と中指を伸ばし、それを額の前で構えた。すると額にあるエメラルド色の丸いパーツから、螺旋状の光線が放たれた。
魔獣の光線と、メタトロンの光線。二つの光がぶつかり、激しいせめぎ合いが起こる。
「ぬううううう・・・・・。」
「ギエエエエン!」
一進一退で押し合っていた二つの光線だが、やがてメタトロンの光線が勝り始めた。敵の光線を押し返し、そのまま黙示録の魔獣にぶつかって、海まで吹き飛ばしていった。
「ギエエエエエエエン!」
メタトロンの光線は止まらない。それどころか、より威力を増していく。魔獣はその光線に押され、海面の上を飛ばされていった。
そして・・・・遠い水平線まで飛ばされた時、日の出のような激しい光を放って、大爆発を起こした。
「ギエエエエエエン・・・・・・・。」
魔獣の叫びが山彦のように響き、遂には粉々に砕かれて消滅した。
世界を破滅させるという黙示録の魔獣は、天使の長、メタトロンによって跡形もなく吹き飛ばされた。
「・・・・・・・・・・・・。」
敵の沈黙を確認したメタトロンは、再び腕をクロスさせる。そして元の姿に戻り、弟の元に駆け寄った。
「我が弟よ・・・よく戦った・・・。憎き魔獣は粉砕した。安心するがいい。」
「さすがは兄ちゃんだ!いや、それより・・・スカアハが目を覚まさないんだよ。どうしよう。」
「・・・・かなりダメージを受けているようだな。魔獣の炎が直撃する前に助けたつもりだが、それでもダメージを負ってしまったのだろう。どれ、我が力を与えよう・・・・。」
メタトロンは手の平に光を集め、それをスカアハに分け与えた。
「・・・・・うう・・・・う・・・・。」
「スカアハ!」
メタトロンの光のおかげで、スカアハはようやく目を開けた。
「我は・・・・まだ生きているのか・・・・。は!黙示録の魔獣はどうなった!」
慌てて身を起こし、辺りを見回すスカアハ。するとメタトロンに気づいて「おお!」と声を上げた。
「来てくれたのか!」
「我が弟の友よ・・・礼を言おう。汝のおかげで、弟は黙示録の魔獣に立ち向かった。」
「・・・・いや、我はきっかけを作ったに過ぎぬ・・・。それどころか、身を呈して守ってくれたのだ・・・・。礼を言うのはこちらだ・・・。」
スカアハは立ち上がり、サンダルフォンをじっと見つめた。
「黙示録の魔獣・・・恐ろしい敵であった・・・・。メタトロン殿が倒してくれたのだな?」
「うん・・・・兄ちゃんがやっつけたよ。」
「さすがは天使の長だ・・・。しかし、お主もよく戦った。おかげで我はこうして生きている。
感謝の言葉に絶えぬ・・・・・。」
「やめてくれよ、そんなの・・・・。どういう顔していいか分かんないからさ。」
サンダルフォンは照れ臭そうに頭を掻く。しかし、まんざらでもなさそうに胸を張っていた。
「サンダルフォンよ、お主に尋ねたいことがあるのだ。」
「なんだい?」
「お主は先ほどこう言っていたな。黙示録の魔獣が出て来ることは分かっていたと。どうしてそんなことが分かっていたのだ?」
「ああ・・・それは・・・・。」
サンダルフォンは神妙な顔になって、兄の顔を見つめた。
「それについては、私から説明しよう。」
メタトロンは立ち上がって腕を組んだ。
「黙示録の魔獣は、世界が終る時に現れる怪物だ。ゆえに、本来ならばこのインドの地に現れるはずはなかったのだ。」
「・・・どういうことか?」
「今、この地球では激しい戦いが起こっている。それは光の壁がある日本海だ。ならば、普通に考えるなら奴もその場所に現れるはずだ。なぜなら、光の壁がある場所こそが、この星の命運を分ける戦場なのだから。」
「確かに・・・・。あれほど強力な魔物なら、邪神の軍勢にとって大きな戦力となろう。
だが、なぜあの怪物はインドへ現れたのだ・・・・?」
そう尋ねると、メタトロンは空を指さした。
「それは・・・・月の魔力に引かれたせいだ。」
「月の・・・・魔力・・・?」
「あの獣を、月の魔力で引きつけてインドに出現させたのだ。もし光の壁に現れたら、神々の軍勢は劣勢を強いられることになるからな。」
「それはそうだが・・・・そんなことが可能なのか・・・?」
「可能である。月の魔力なら、地球で起きる現象を左右することは可能なのだ。そしてそれを行うには、月の主であるダフネの協力が必要だ。」
「月の主・・・ダフネ・・・。それは確か・・・かつて世界を騒がせた・・・・、」
「そう・・・空想と現実を混ぜようと企んだ、お騒がせな女神である。あの時はダーナと名乗っていたが、今では月の女神となって改心している。それゆえに、地球で起きている惨状に胸を痛めているのだ。」
「なるほど・・・・だからメタトロン殿は、月へ行っていたわけか・・・。ダフネの協力を仰ぐ為に・・・・。」
「いかにも。本来なら光の壁に現れるはずだった黙示録の魔獣を、月の魔力で引きつけてインドへ出現させた。この地の者たちにとっては甚だ迷惑であっただろうが、地球を救う為だ。
迷っている暇はなかった。」
「ならば・・・・インドに現れた魔物の巣も・・・・?」
「あれも月の魔力のせいだ。無限に湧いてくる魔物の巣は、何としても光の壁に出現させるわけにはいかなかった。もしそのようなことになれば、これまた邪神にとって有利となる。」
「それならば・・・・・光の壁を地球へ引き下ろしたのも・・・・・、」
「月の魔力だ。いや、正確に言うならば、ダフネの仕業だ。」
「なぜそのようなことを・・・・?」
「光の壁を、あのまま宇宙に放置しておくことは出来ない。なぜなら、地球の神の多くは宇宙へ飛び出す力を持っていないからだ。ならば宇宙に光の壁を放置しておけば、邪神は何の苦労もなくそれを破壊することが出来る。奴めは宇宙を駆ける箱舟を手に入れ、それによって宇宙でも活動が出来るようになったのだからな。」
「ダナエの箱舟のことだな・・・・。」
「あの箱舟は、月の女神ダフネ、そして妖精王ケンと、その妃アメルの力が宿っている。それを邪神に奪われてしまったのは、大きな痛手だ。我が配下の天使たちが、必死になってあの箱舟を探しているが、未だ見つからない。あれを取り戻すことは、現時点で最優先課題の一つである。」
「・・・・ようやく分かってきた。あの時アリアンが感じていた、邪神以外の大きな力とは、月の魔力のことだったのだな。」
「月と地球は兄弟のようなものだ。互いに強く影響を及ぼし合う。ゆえに、月は絶対に邪神に奪われるわけにはいかない。例え地球が奪われても、月が無事なら地球を奪還することは可能なのだ。」
「なるほど・・・・月は地球の神々に残された最後の砦というわけか・・・・。」
「その通りだ。ゆえに我が配下の強力な天使たちが護りについている。天に名を轟かす、かの四大天使がな。」
「おお!それは心強い。だが、まだ疑問が残っている。なぜ光の壁を日本海に引き下ろしたのかということだ。それにインドに現れた無数の魔物と、黙示録の魔獣。どう考えても、アジアを中心に事が起こっているように思う・・・。月の女神ダフネは、なぜアジアでこのような現象を引き起こすのだ?光の壁にしろ、黙示録の魔獣にしろ、もっと人気の少ない場所に引き寄せた方がよかったのではないか?」
「もっともな疑問だが、それには理由がある。」
メタトロンは日本のある方角を向き、遠い目をした。
「月の女神ダフネと、妖精王ケン、そしてその妃アメルは、日本に縁が深いのだ。かつてダフネが空想と現実を混ぜようとした時、その舞台となったのが日本だ。それに妖精王ケンは、元々は日本に住んでいた人間であるし、アメルも日本に生えていた大木が妖精になったものだ。
月の一族にとって、あの国は馴染みが深いのだ。」
「それだけの理由で、あの国の近くに光の壁を下ろしたというのか・・・?」
「・・・・・月に住む妖精は、そのほとんどが日本にいた人間の魂なのだ。かつてダフネが暴れた時に、命を落とした人間が妖精に転生し、月へ移り住んだ。それゆえに、月の一族はあの国に対する思い入れが強い。そして・・・あの国には、ある重要な人物が住んでいる。」
「重要な・・・人物?」
「妖精王ケンの弟であり、ダナエの生みの親だ。」
「ダナエの生みの親だと!いったいどういうことだ?ダナエは妖精王の子供ではないのか?」
スカアハは身を乗り出して尋ねた。
「確かにダナエは妖精王の子供だ。だがしかし!その筋書きを作ったのは、妖精王の弟である加々美幸也という人間なのだ。」
「加々美・・・・幸也・・・・。その人間が、いったいどうしてダナエを・・・・?」
「加々美幸也は、かつてダフネが日本で暴れた時に、その騒動を治めるのに活躍した人間なのだ。彼は全ての騒動が終わった後、ダフネの物語の続きを綴った。」
「物語の続き・・・・?」
「実を言うと、ダフネ自身がかつては人間だったのだ。しかしあまりに不幸な生い立ちの為に、自ら命を絶った。自分で作った神話を残してな。それを見た我が主、宇宙の偉大な神は、ダフネにほんの少しだけ力を与えた。」
「力を・・・与えた・・・・?」
「ダフネの書いた神話を、現実世界に召喚出来るという力だ。その為に空想と現実は入り乱れ、世界の秩序が崩壊し始めた。加々美幸也はそれを食い止める為に、ダフネの神話の結末を書き換えた。そのおかげで世界の秩序は守られ、ダフネは月へと旅立った。」
「なるほど・・・。それで、その後はどうなったのだ?」
「その後、加々美幸也は新たな物語を綴った。月へ旅立ったダフネの物語をな。その時に登場したのが、ダナエという妖精の少女だ。ダフネから始まった物語は、ダナエを主人公に変えて進んでいった。」
「つまり・・・その加々美幸也という人間が物語を綴らなければ、ダナエは生まれなかったということか・・・・。」
「ずいぶんと複雑な話だが、そういうことだ。しかしいくら加々美幸也が物語を綴ろうが、それは空想の世界の話。現実と交わるはずがなかった。」
「確かに・・・・。なぜなら光の壁があるからな。」
「左様。光の壁がある限り、空想と現実は交わらない。だが・・・・事件は起こった。宇宙を旅するダナエは、ある星の近くを通りかかった時に、ユグドラシルの声を聞いたのだ。
そしてその星へ降り立ってみると、邪神という凶悪な神がいることを知った。邪神は空想と現実の壁を取り払い、なおかつ地球の支配まで企んでいた。
ここで・・・ここで初めて、ダナエの物語と、邪神という存在が交わることになってしまった。
加々美幸也の綴っていた物語は、邪神という予期せぬ存在と出会うことで、本来進むべき道を外れてしまったのだ。」
「なるほど・・・物語の外の存在に触れてしまったわけだ・・・。筋書きが変わってしまうのも無理はない・・・・。」
「ダフネや妖精王は、予想外の出来事に慌て始めた。邪神が地球でコソコソ活動していることは知っていたが、まさかダナエが邪神に接触するとは思ってもいなかったのだ。
そしてどうにかしてダナエを守る為、光の壁を日本の近くに下ろした。あの国に住む、加々美幸也に事態の異変を気づいてもらう為に。」
「しかし・・・・そのような回りくどいことをせずとも、ダフネ自身が加々美とやらに会いに行けば済む話ではないのか?」
そう言うと、メタトロンは小さく首を振った。
「それが出来ぬから、光の壁を下ろしたのだ。月に住む一族は、決して地球へ行くことは出来ない。なぜなら、かつてダフネが地球で暴れた為に、ある罪科を背負わされたからだ。」
「ある罪科?それはどういう・・・・?」
「ダフネは、己の力を使って世界の秩序を崩壊させようとした。その罪は重く、本来ならば我が主の裁きを受けても仕方がなかった。しかし彼女にそのような力を与えてしまったのは、他ならぬ我が主だ。ゆえに、我が主はダフネの罪を減刑した。地球から離れ、二度とこの星に降り立たないというのなら、月に住まわせてやるというものだ。
その罪科は、月に住む全ての者に背負わされている。それゆえ、ダフネは加々美幸也に会いに行くことが出来なかったわけだ。」
「ふうむ・・・・だから光の壁を下ろし、加々美に事態の異変を伝えようとしたわけか・・・。」
「加々美は、ダナエの物語を綴った張本人である。彼なら、上手く物語を書き進めればダナエを守ることが出来るかもしれない。」
「なるほどな・・・。しかし邪神はどうする?奴はダナエの物語には登場するはずのない存在なのだぞ?いくら加々美といえど、邪神をどうこうすることは出来まい?」
「その通り。しかし、邪神を倒せる可能性を作ることは出来るかもしれない。上手くダナエを活躍させれば、邪神を討ち倒せる可能性は大いにある。」
あまりに意外な話ばかりが続いた為に、スカアハは自分の頭を整理する必要があった。しばらくの間、じっと黙って考える。
「メタトロン殿の話を聞いていると、この先の戦いは加々美幸也という人間が鍵になりそうだ。
我々は彼に会い、最悪の結末を防ぐために、新たな物語を綴ってもらわなければならないな。」
「左様、我々はなんとしても加々美に会わなければならない。まだ生きていればの話だが・・・。」
メタトロンは翼を広げ、空中に舞い上がる。
「これから日本に向かう。ケルトの女神よ、共に来るか?」
「もちろんだ。我も是非、加々美という人間に会ってみたい。」
「ならば共に行こう!我が弟よ、彼女を運んでやるがよい。」
「うん。それじゃスカアハ、手に乗って。」
サンダルフォンはスカアハを手に乗せ、兄の横に舞い上がる。
「では、いざ日本へ。でやあ!」
メタトロンとサンダルフォンは、マッハ15で日本へ飛んでいく。シヴァとインドラは、遠く離れた場所からその光景を見つめていた。
「・・・・なんか知らんが、終わったようだな。」
「いやあ、よかったよかった。」
「いいことあるか!インドが滅茶苦茶にされたのだぞ!もう・・・もう二度とこんな事は許さん・・・・。」
「・・・そうですな。では我々も光の壁へ戻りましょう。邪神さえ倒せば、平和は取り戻せるのですから。」
「うむ。では歩くのが面倒臭いのでおぶっていってくれ。」
「ええ〜・・・・。」
インドラはシヴァをおぶって光の壁に向かって行く。インドは大きな被害を受けたが、全ての神々が帰ってくれば、復興するのはたやすい。
インドは静けさを取り戻し、渇いた砂が吹き荒れていた。

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