ダナエの神話〜宇宙の海〜 第三十六話 海底の死闘(7)

  • 2014.08.08 Friday
  • 17:47
海中に放り出されたダナエは、ゴボゴボと息を漏らしながらパニックになっていた。カナヅチの彼女は、水中ではまったく成す術がない。そこへ邪神の爪がギラリと光りながら迫ってきた。
「ごぼ!ぐべぼべぼぼ!」
ダナエはさらにパニックになって、目を瞑って顔を背けた。しかし間一髪のところでアリアンロッドが助けに入り、復活を遂げた剣で爪を受け止めた。
アリアンロッドは目で「下がっていろ!」と言い、剣を振って虹を飛ばした。その虹は邪神を貫き、時間の流れを遅めて動きを鈍らせた。
そしてクトゥルーとスクナヒコナも、一斉に攻撃をしかけた。スクナヒコナはまじないをかけた矢を飛ばし、邪神の眉間を刺した。その矢には妖気を抑えるまじないが掛っていて、邪神の力を僅かながらに封じ込んだ。そこへクトゥルーが足を撒きつけ、海底に闇を作り出して邪神を飲み込もうとした。三人の神から一斉に攻撃を受け、邪神はわずかにたじろぐ。しかしすぐに体勢を立て直し、背中の羽を開いて、毒の粉をばら撒いた。
《・・・会いたかったわ、妖精のクソガキ。》
邪神はダナエの頭の中に話しかけ、クスクスと笑った。
《思えばあんたに会ってからケチがつき始めた。以前の屈辱の借りもあるし、徹底的に痛めつけて殺してやるわ。》
邪神の羽から放たれる毒の粉は、三人の神の神経を麻痺させていく。そして身も裂けるような激痛を与え、あっさりと膝をつかせた。
《みんな!》
苦しむ仲間を見て、ダナエは正気を取り戻した。そして魔法を唱えて助けようとした時、隣で溺れるドリューに気づいた。
《ドリュー!》
息が出来ずに苦しむドリューを見て、咄嗟に手を伸ばして引き寄せた。そして魔法を唱えて再びシャボン玉を作り出し、二人でその中に避難した。
「ドリュー!大丈夫!」
「・・・・・ぐほ!」
ドリューは倒れて水を吐き、苦しそうに胸を押えていた。しかしすぐにニコリと笑い、「大丈夫ですよ」と立ち上がった。
「ダナエさん・・・僕のことより、あの邪神を何とかして下さい。でないと・・・この星と地球は・・・・。」
「うん、分かってる!でも今はみんなを助ける方が先よ!」
そう言ってまた魔法を唱え、海底に眠る大地の精霊に呼びかけた。
「土の精霊よ、私の仲間から毒を消し去って!」
そう叫んで魔法を放つと、海底からワラワラとカニの形をした精霊が現れた。そして苦しむ仲間の元に向かい、パクパクと毒の粉を食べていった。
「・・・・ダメだ。この程度の魔法じゃ毒を消せない!」
治癒系の魔法が苦手なダナエでは、邪神の毒を消し去ることは出来なかった。しかし黙って仲間がやられるのを見ているわけにはいかず、今度は攻撃用の魔法を唱え始めた。
「火の精霊・・・雷の精霊・・・・二つの力を合わせて、邪神を打ち砕いて!」
ダナエは魔法を唱えて、頭上で腕をクロスさせた。すると鷹の姿をした火の精霊と、蛇の姿をした雷の精霊が現れた。二体の精霊は泡から飛び出し、邪神に向かって飛んでいく。
そして邪神にぶつかって、爆炎と雷を炸裂させた。
海中に泡が溢れ、一気に蒸発して水蒸気爆発を起こす。それはまるで、海底火山が噴火したたように強烈な爆発だった。
「どう?パワーアップした私の魔法は!」
ダナエは槍を構え、もうもう立ち上る白い泡を睨んだ。やがて泡は消え、その中から邪神が姿を現した。
《クソガキ・・・・やってくれるじゃない。でもしょせんは妖精の魔法・・・私に傷を負わせる力は持っていないわ。》
邪神は涼しい顔で立っていた。身体には傷一つなく、まるで魔法が効いていない様子だった。
「・・・予想はしてたけど、ちょっとショック・・・。」
《うふふ・・・さて、今度はこっちの番ね。あんたの悲鳴を聞かせてちょうだい。》
邪神は羽の付け根から長い触手をいくつも伸ばし、海底に突き立てた。
「ドリュー!何か仕掛けてくるわ!私の後ろに下がってて!」
「は・・・はい!」
ダナエはドリューを守るように立ちはだかり、邪神の攻撃に備えた。すると突然海底にヒビが入り、その中から邪神の触手が現れた。その触手は尖端が鋭く尖っていて、泡を貫いてダナエに襲いかかった。
「しまった!」
慌てて槍で受け止めようとするダナエだったが、触手の一本に足を巻き取られてしまった。
「ぐうッ・・・この!」
槍を振って切り払おうとすると、今度は腕に別の触手が巻きついてきた。
「まずい!逃げてドリュー!」
「に・・・逃げるって言ったって、ここは海底ですよ・・・。」
「いいから逃げて!このままここにいたら・・・・きゃああああああ!」
ダナエの手足は触手に巻き取られ、ギリギリと引き伸ばされていく。そして首と胴体にも触手が巻きつき、ミシミシと音を立てながら締め上げていった。
「うあああああああああああ!」
「ダナエさん!」
ドリューは助けよと飛びかかったが、触手に弾かれて泡の外に出てしまった。
「ごぼぼ!」
「ド・・・ドリュー・・・・。」
ダナエは仲間を守ろうと必死に身体を動かすが、触手によってまったく身動きが取れなかった。
《うふふ・・・・とりあえず、これはただの準備よ。ここからが本番、いい声で鳴いてね。》
邪神は嬉しそうに言い、ダナエの羽に触手を巻きつけた。そして虫の羽でも千切るかのように、嫌な音を立てて引きちぎっていった。
「あああああああああああ!」
《あら?こんなので痛がってたらもたないわよ?》
そう言ってクスクスと笑い、今度は肩に触手を突き刺した。
「あがああああああああ!」
《まだまだ・・・私の怒りはこの程度じゃ治まらない。もっともっと鳴いてちょうだい。》
邪神は触手を鞭のようにしならせ、ダナエを滅多打ちにしていった。それは気が遠くなるほどの激痛で、ダナエはガクガクと震えて痛みに耐えるしかなかった。
《ダナエさん!》
ドリューは咄嗟に絵筆を振り、死神のペインを呼び出した。
《頼むペイン!ダナエさんを助けてくれ!》
しかしペインは、邪神に恐れをなしてブルブルと震えているだけだった。
《無理だ・・・・。我ではこの化け物に勝てない・・・・。》
邪神を見ただけで戦意を喪失したペインは、あっさりと筆の中に逃げ込んでしまった。
《おい待てよ!お前は死神の皇帝になるんだろ!だったら敵を前にして逃げるな!》
ドリューは何度も筆を振って呼びだそうとするが、ペインはまったく出て来ようとしなかった。
《クソ!死神のクセに情けない奴め!》
そんなことをしている間にも、ダナエはさらに痛めつけられていく。見るも無残に打ち砕かれ、もはや声を上げる気力すらなかった。
《あら?もうへばったの?でもまだまだ終わらないわ。この私に楯突くとどうなるか、その身にきっちり刻みこんであげる。》
邪神はダナエの口に触手を押し込み、力を注いでいく。すると痛めつけられた傷が復活し、そこへまた邪神の触手が襲いかかってきた。
「うあああああああああ!」
《ダナエさん!・・・・・ダメだ、もう息が続かない・・・・。》
ドリューは苦しそうに顔をゆがめ、遠のく意識の中で手を伸ばした。するとその時、おでこに何かが刺さった。
《痛ッ!なんだ・・・・?》
ズキリと傷むおでこに手を当てると、そこには小さな矢が刺さっていた。
《これは・・・・スクナヒコナさんの矢だ!》
ドリューは咄嗟にスクナヒコナの方に目を向けた。すると彼は、毒に苦しみながらも矢を構え、頭の中に話しかけてきた。
《ドリュー殿・・・・お主にかけた封印のまじない、今解いたぞ。その身に宿るお父上の血、今こそ目覚めさせる時だ!》
《お父さんの血・・・・。そうか!そういうことか!》
ドリューは納得し、おでこに刺さった矢を抜いた。
《僕にだって力は宿っているんだ!それを今こそ解放しないでどうする!》
スクナヒコナの封印のまじないが解け、ドリューの中に宿っている神の血がたぎっていく。すると身体が熱くなり、全身に力がみなぎってきた。
《僕は芸術の神の子、ドリューだ!こんな虫みたいな化け物に仲間を殺させるものか!》
ドリューの身体はさらに熱くなり、心の中までも煮えたぎっていく。すると頭の角は大きくなり、クセ毛の髪が伸びて筆の形になっていった。
《邪神!お前を僕の筆で倒してやる!》
そう叫んで髪の毛の筆を動かし、海底に邪神を描いた。そしてふっと息を吹きかけると、海底に描かれた邪神が、絵の中から飛び出してきた。
《なにこれ?もしかしてあの絵描きがやったの?》
《そうだ!お前なんかに、僕の仲間を殺させやしないぞ!》
ドリューは叫びながら筆を振り、絵に描いた邪神に指示を飛ばした。
《やれ!あいつを倒してダナエさんを助けるんだ!》
《・・・馬鹿ね。しょせんは絵に描いた餅じゃない。いったい何が出来るっていうの?》
邪神はダナエを放り投げ、絵の邪神に挑みかかった。ドリューはその隙にダナエを助け、ぐったりした彼女に呼びかけた。
《ダナエさん!しっかりして!》
「・・・・・・・・・・・・・。」
ダナエは手足を投げ出し、まったく動かなかった。ドリューの呼び掛けに対して微かに口を動かしたが、すぐに目を閉じて気絶してしまった。
《ダナエさん!クソ!邪神め・・・・・・、》
怒りに燃えて邪神を睨んだ時、大きな爪が目前に迫っていた。
《うわああああ!》
《あんな絵で私を抑えられると思ったの?たかが絵描き無勢が・・・・身のほどを知れ!》
絵の邪神はあっさりと打ち負かされ、ドリューに危険が迫る。そして・・・・大きな爪で切り裂かれ、血を流して気絶してしまった。
《あんたは後で痛めつけてやるわ。でも・・・今はこのクソガキよ。まだまだ私の怒りは治まらない。徹底的に痛めつけて、死んだ方がマシだって思う目に遭わせてやるわ!》
邪神は気絶したダナエを触手で掴み、口元へ運んだ。
《私の中にはいくつもの怨念が宿っている。かつて地球のクズどもに蹂躙された魂たちが、今でもその怒りを失わずに残っているわ。妖精の王女ダナエ、あんたは私の腹の中で、いかに地球の命が醜いか知るでしょう。私がこんな姿になったことや、邪神と呼ばれるようになった所以もね。》
邪神は目の前にダナエを持ち上げ、赤い目を鈍く光らせた。そして大きな口を開けて、ゆっくりとダナエを飲み込もうとした。
《正直なところ・・・あんたに罪はないわ。でも私の邪魔をした報いは受けてもらう。この腹の中で、いかに地球という星の命が醜いか思い知るがいい!》
邪神は口の中にダナエを放り込んだ。しかしその瞬間、また絵に描いた邪神が襲いかかってきて、強烈な体当たりをかまされた。その勢いでダナエを吐きだし、怒った目でドリューを睨んだ。
《このッ・・・また邪魔をして!》
邪神はあっさりと絵の邪神を葬り、ドリューの前にたちはだかった。
《邪神!これ以上誰も傷つけさせない!》
ドリューは胸に大きな傷を負いながらも、まだ戦おうとしていた。髪の毛の筆を振り、五つの邪神を描いて絵の中から呼び出した。
《いけ!あの化け物を喰い尽せ!》
《無駄よ。何匹呼びだそうが所詮はただの絵。私を傷つけることは出来ない!》
五体の絵の邪神は一斉に邪神に飛びかかり、激しい戦いを始めた。ドリューはその隙にダナエを助け出し、長い髪でくるんだ。
《ダナエさん!聞こえますか!》
「・・・・・・・・・・・・・・。」
《気を失ってるのか・・・。いや、それより呼吸をどうにかしないと。》
ダナエは神々と違って、水中ではまったく息が出来ない。ゆえにその顔は酸欠で青く染まり、心臓も止まろうとしていた。
《ダナエさん・・・・ちょっと失礼しますよ。》
ドリューはダナエの口から直接息を吹き込み、胸を叩いて心臓を刺激した。
《お願いです!目を覚まして!》
必死の思いで人工呼吸と心臓マッサージを繰り返し、何度もダナエに呼びかけた。するとダナエは、大きく咳き込んで水を吐きだし、薄っすらと目を開けた。
《よかった!ちょっと待ってて下さい。すぐに助けてあげますから。》
そう言って海底にシャボン玉を描き、それを呼びだしてダナエを中に入れた。
《そこなら空気があるはずです。ダナエさんのことはきっと守ってみせますから、じっとしてて下さいね。》
「・・・・・・・・・・・・・・。」
ドリューは安心させるように笑いかけた。それを見たダナエは、小さく口を動かして首を振った。
「・・・ダメ・・・ドリューが死んじゃう・・・・。」
《いいんですよ、そうなっても。僕たちはずっとダナエさんに助けられっぱなしだったから、たまには格好をつけさせて下さい。》
しかしダナエは頷かなかった。手を伸ばし、泡から手を出してドリューの腕を掴んだ。
「ドリューには・・・奥さんがいるでしょ・・・。それにもうすぐ赤ちゃんも生まれてくるんだから・・・こんな所で死んだらダメ・・・・。」
《・・・・そうですね。でも僕は、大切な仲間を見捨てたまま家族の元には帰れません。ここで僕だけ逃げたら、きっと胸を張って赤ちゃんを抱けなくなるから。》
ドリューはそっとダナエの手を離し、覚悟を決めて邪神を睨んだ。
《僕の力じゃ、あの化け物は倒せません。でもきっと・・・もうすぐコウさん達が来てくれるはずです。そうなったら、みんなで力を合わせてあいつを倒して下さい。それまでは僕が時間を稼ぎます。》
「・・・ダメ・・・ダメだよ・・・・。」
ダナエは嫌々という風に首を振る。しかしドリューは背を向け、髪の毛の筆を振って挑みかかった。
《邪神!さっきはたかが絵描きだなんて言ってくれたな?》
《あら?それがどうかした?》
邪神はあっさりと絵の邪神を葬り、ドリューを睨んだ。
《確かに僕はただの絵描きだ。でも神の血を引いている!だからこの命と引き換えに、お前に一矢報いてやる!》
《うふふ・・・プライドだけは一人前ね。いいわ、あんたから先に殺してあげる。》
《出来るもんならやってみろ!うおりゃあああああああ!》
ドリューは髪を振り乱し、海底にありったけの邪神を描いた。そしてそれを呼びだすと、さらに別の絵を描いていった。それは・・・・あの燭龍だった。本物の大きさには到底及ばないが、それでも渾身の力で描き上げた。
《お前たち!少しでもいいから邪神を足止めしろ!》
絵の邪神と燭龍は、ドリューの命令に従って邪神に挑みかかった。そしてドリュー自身も、持てる力の全てを使って戦いを挑んだ。
《だから無駄だって言ってるでしょ。しょせんたかが絵なんだから。》
邪神は背中の羽を開き、それを羽ばたいて海を掻き乱した。すると大きな海流が発生して、瞬く間に絵のモンスターたちを粉砕していった。
《こんなもので何かが出来るわけがないわ。さあ、あんたも死になさい。》
そう言ってドリューに触手を突き刺そうとした時、違和感を覚えて動きを止めた。
《これは・・・・何?足元に文字が浮かんでる・・・。》
邪神の足元には、ラシルの言葉で『滅』と書かれていた。
《これはあんたが書いたの?》
邪神が問いかけると、ドリューは疲れた顔で倒れ込んだ。
《僕は・・・芸術の神の子だ・・・・。だから・・・書道だってお手の物さ・・・。》
ドリューの髪の毛は、いつのまにか文字を書く為の筆に変化していた。それを動かしてニヤリと笑うと、自分の胸にも『滅』と刻んだ。
《あんた・・・いったい何をするつもり?》
《何って・・・さっき言っただろ。僕の命と引き換えに、お前に一矢報いるって・・・。》
《・・・あんた・・・まさか・・・・?》
邪神はゴクリと息を飲み、慌てて『滅』の文字から遠ざかった。
《逃げても無駄だ!もうその文字はお前に張り付いている!》
《なんですって?》
そう言われて自分の身体を見ると、胸に『滅』の文字が書かれていた。
《・・・僕は・・・ダナエさんと出会って・・・とても楽しい時間を過ごした。たくさんの仲間にも出会えたし、何より自分に正直になれた。だから・・・もう一度絵描きを目指そうと思ったんだ・・・。でも、それもここで終わりさ・・・。》
ドリューはゆっくりと立ち上がり、髪を乱したままニコリと笑った。
《あんた・・・やめなさい!たかがあんな妖精の為に命を投げ出す気?》
邪神は怯えていた。なぜなら胸に刻まれた『滅』の文字から、身も凍るほどの恐ろしい力を感じていたからだ。
《あんたは絵描きを目指すんでしょ?だったら私が雇ってあげるわ。地球とこの星を支配したら、あんたに永遠に絵を描かせてあげる。だから自爆なんて馬鹿な真似はやめなさい。絵を描き続けるのが絵描きでしょう?》
そう諭すと、ドリューはニヤリと笑って「いいや」と首を振った。
《やることやって、最後は野垂れ死ぬのが絵描きさ・・・・。》
そう言って胸に手を当て、深く息を吸いこんでから『滅』の文字を光らせた。
《待って!あんたはこの星の住人でしょう!だったら地球の奴らがかつて何をしたか教えてあげ・・・・・、》
しかし邪神が言い終える前に、ドリューは胸の文字を光らせて爆発した。
《このクソ馬鹿野郎があああああああああ!》
邪神は怒り狂って触手を振り乱す。そして次の瞬間・・・・胸の文字が激しく光って、ドリューと同じように爆発した。
《うごおああああああああああ!》
邪神の胸は吹き飛び、白い泡に飲み込まれていく。それは邪神の肉体だけでなく、魂にまでも大きなダメージを与えた。さすがの邪神も、これには堪らず倒れ込んだ。苦しそうに胸を掻きむしり、辺りを転げまわって絶叫していた。
《おのれええええええ!許さない!絶対に許さないわあああああああ!》
激しい怒りは、胸の痛みを通り越した。その怒りはやがて邪神の姿を変え、身体中に多くの怨霊の顔を浮かび上がらせた。
《叫んでる!私に宿る仲間の魂が、憎しみと怒りに叫んでる!まだ・・・まだこんな所でくたばってたまるかああああああああ!》
邪神は胸の傷をものともせずに立ち上がり、ドリューが立っていた場所を踏みつけた。
《あのクソ絵描き野郎!殺す!お前の家族も仲間も、一人残らずブチ殺してやるわ!》
そう叫んでダナエを睨み、大きな牙を鳴らして迫っていった。
《まずはお前だあああああああ!なぶって犯して切り刻んて・・・・全ての苦痛を与えてから殺してやるううううう!》
邪神は身体に怨霊を浮かび上がらせたまま、ダナエを包むシャボン玉に突進していく。
しかしその時、頭上から眩い光が降り注いだ。
《なに・・・・?》
足を止めて頭上を見上げると、そこには白馬に乗った天使がいた。

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