誰もいないはずの廃トンネル 肩を叩かれて絶叫した・・・

  • 2014.10.18 Saturday
  • 20:35
JUGEMテーマ:妄想話
私の家から十キロほど離れた所に、封鎖された古いトンネルがあります。
老朽化に伴い、少し離れた場所に新しいトンネルが出来たから、今は誰も通っていません。
旧トンネルは道路の見通しが悪く、しかも曲がりくねっています。
そのせいでよく事故が起きていて、しかも中はすごく暗いのです。
私も車でしかこのトンネルを通ったことがなく、歩いて通るのは絶対に嫌でした。
それくらいにいわくつきで不気味なトンネルでした。
新しいトンネルはとても広く、中も明るいです。
それに道幅も広くなったおかげで、事故は随分と減りました。
しかしめでたしめでたしとはいきません。
昔のトンネルはまだ残っていて、しかも誰も通らないものだから以前より不気味なんです。
そうなれば血気盛んな若者が、こんなトンネルを放っておくわけがありません。
これは知り合いの体験談なのですが、夏に友達数人とそのトンネルに行ったそうなのです。
まあよくある肝試しというやつねですね。
人数は四人、全員男です。
一人が車を出し、夜の街をこえてそのトンネルまで向かいました。
最初は盛り上がっていた若者たちですが、いざトンネルの前まで来ると、その不気味さに息を飲んだそうです・・・。
入口は老朽化の為にひび割れ、しかも電気が通っていないから中は真っ暗・・・・。
しかもこのトンネルは山の麓にあるので、ビッシリとツタが巻き付いています。
若者たちは息を飲み、誰が最初に行くかを決めました。
そしてしばらく話し合った挙句、空手有段者のSが行くことになりました。
Sはとてもいい体格をしていて、小柄ながら筋肉モリモリです。
しかも腕っぷしも強くて、度胸だってあります。
しかしそんなSですら、このトンネルを通るのは怖かったと後に語っています・・・・。
さて、Sはトンネルの中に向かいます。電灯の代わりにケータイで辺りを照らし、慎重に進んで行きました。
残った仲間は外で見守っています。そして時折声を掛けました。
「なんかあるか?」
「いや・・・暗いだけや。」
「あんま無理すんなよ!危なかったら戻って来てもええぞ!」
「いや、大丈夫や!もうちょっと行ってみるわ!」
本当はすぐにでも引き返したかったSですが、仲間の手前そうはいきませんでした。
みんなから度胸のある奴だと思われているので、その期待に応えたかったのです。
Sは恐怖心を抑えながら、さらに奥まで進んで行きました。
このトンネルはそう長くはありません。Sはすぐ出口に辿り着き、無事に通り抜けられたことにホッとしました。
そしてケータイで仲間に電話を掛けたのです。
「おい、向こうまで出たぞ。次は誰が行くん?」
そう尋ねると、仲間はこう答えました。
「いや、もう終わりにしようと思って・・・・、」
「は?」
「悪いけど戻って来てくれへん?誰も行きたくないねん・・・・。」
「マジで言うてんの?」
「ごめんやけど無理やわ。ここはちょっと怖すぎるやろ・・・・。」
「・・・・分かった。ほな戻るから待っといてくれや。」
Sは電話を切り、暗いトンネルを睨みました。腑抜けな友達に腹を立てますが、文句を言ったって始まりません。
来た道を引き返し、再び暗いトンネルの中へと足を踏み入れます。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
Sは冷静でした。確かにトンネルは怖いけど、しかし先ほど無事に通り抜けたばかりです。
だから何の危険もないし、誰もいないことは分かっていました。
しかし・・・・Sは無事には出られませんでした。
出口に向かって歩いていると、後ろからポンと肩を叩かれたのです。
この時のSは、一瞬心臓が止まるかと思ったと語っています。
人間というのは恐怖を感じると固まってしまいます。
Sは恐ろしさのあまり身動きが出来ず、首だけ動かして肩を見つめました。するとそこにはハッキリと人の手が置かれていたのです。
「わあああああああああ!!!」
Sは叫び、全力で駆け出しました。そしてトンネルを抜けると、そんなSを見た仲間まで「うお!」と驚きました。
仲間は一目散に逃げ出し、Sを置いたまま車に乗り込みました。
「ちょお待てや!俺も乗せて!」
Sも慌てて車に乗り、そのままトンネルを後にしたのです。
若者たちはしばらく走った後、近所のファミレスに向かいました。
そして店に入るなり、いったい何があったのかとSに尋ねたのです。
「いきなり肩を叩かれたんや!人の手も見えた!」
そう言いながら叩かれた肩を見ると、そこにはクッキリと人の手形が残っていたのです。
「・・・・・・・・・ッ!」
その場にいた全員が凍り付き、恐怖のあまりに黙り込んでいました・・・・。
その日からしばらく、Sは体調が悪かったと語っています。
そして叩かれた肩が妙に重く感じて、仕事も休まざるを得なかったと・・・・・。
それから二週間ほどして手形は消え、肩の重みもなくなったと言っていました。
「もう絶対にあの場所には行かへん・・・・。」
普段強気なSも、この時ばかりは弱気な顔でそう言っていました。
そのトンネルは今でも存在し、不気味な穴を覗かせています。
あの時Sの肩を叩いたのは誰だったのか?今でも謎のままです。
きっと・・・・今年の夏もあのトンネルに行った者がいることでしょう。
そしてまた来年も、再来年も・・・・・・。
・・・・・以上、稲川淳二大好きな私の作り話でした。
信じるかどうかはあなた次第です・・・・・作り話だけど。
あ!ちなみにそのトンネルは本当にありますからね。夜に行くとすごく不気味で、お金をもらったって通る気にはなれません。
ていうか昼間でも不気味ですから・・・・・。
ちょっと季節外れの怪談だけど、信じるかどうかはあなた次第です・・・トンネル以外は作り話だけど。

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

GA

にほんブログ村

selected entries

categories

archives

recent comment

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM