印象に残る作品

  • 2015.03.18 Wednesday
  • 12:05
JUGEMテーマ:芸術
印象に残る作品てどんなものでしょう?
私はゴッホが好きなんですが、一目見たその時から、今でも忘れられません。
元々特徴的な絵を描く人ですが、それだけじゃない何かがゴッホの絵にはあります。
絵では表現仕切れない感情やエネルギーが、絵から溢れているように感じます。
絵なんだけど、絵ではないパワーが宿っているとでもいうか、形を超えた何かが宿っているのかもしれません。
これは土門拳の写真にもよく感じることで、この人の写真は、写真を超えた生々しさを感じます。
人が笑っている、人が悲しんでいる、人が急いでいる。
どれも飾りのない一瞬の切り取りで、現実の一コマをそのまま作品にしたかのようです。
土門拳は写真が上手く、すごい技術を持った人です。
だけど何が一番凄いって、そういう技術を表に感じさせないことです。
あんな凄い写真、感性だけで撮れるとは思えません。
だからすごいテクニックがあるはずなんだけど、それを写真のどの部分に使っているのかが分からないんです。
カッコいいですよね、目に見えないテクニック。いや、見えてるんだけど、見てる人間に気づかせないテクニック。
実はゴッホも技術の達人で、あの人の独特の絵は、自分で編み出した独特な技術によって支えられています。
まずゴッホの絵は、短い線が同じ方向に並んでいます。
ベタっと全体的に塗ることはまずありません。
まるで千切り絵のように、細かいパーツがたくさん集まって出来ているような絵です。
そして従来の遠近法はほとんど使われていません。
手前のものを大きく、奥のものを小さく。遠近法の基本ですが、ゴッホの絵はそういう遠近感は少なく、浮世絵のように平面的な印象を受けます。
だけど遠近感がまったく無いというわけではありません。
実はゴッホは、原色の塗り重ねによって遠近感を表現するという、それまで誰も思いつかない方法で遠近感を表現したのです。
異なった原色を重ねて塗ると、遠近感や立体感が表現されます。
例えば人の顔を描く時に、様々な色を使って描くと、妙に立体的に、そして生々しく見えます。
これは現代絵画の基本だそうで、ゴッホの生み出した技術が、現代ではセオリーとされるほど一般的になっているわけです。
それくらい優れた技法を編み出し、その技法でもって絵を描いていたのがゴッホです。
だからゴッホも、土門拳に負けず劣らずの技術の達人です。
凄い絵は感性はもちろんのこと、それに匹敵する技術があるわけです。
そういうのが、印象に残る絵です。
音楽でも文章でも、感性だけでは成り立たないと思います。
それを支える技術が必要不可欠で、だけどその技術が目につくと下品に感じることもあります。
だから技術は表に出して強調するものじゃなく、感性を支える土台なんだと思います。
印象に残る作品は、感性と技術が両立しています。
感性だけ、技術だけの作品は、あまり印象に残りません。
だからやっぱり、歴史に名を残す芸術家はすごいです。

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