稲松文具店〜ボンクラ社員と小さな社長〜 第四十二話 誰かを照らす(2)

  • 2016.06.02 Thursday
  • 14:04
JUGEMテーマ:自作小説
本社に着くと、箕輪さんたちが駆け寄って来た。
俺は車から降り、「みんな待っててくれたんですね!」と駆け寄った。
「冴木〜!」
箕輪さんが手を振りながら走って来る。俺も「箕輪さ〜ん!」と手を振り返した。
「俺、やりますよ!ばっちりスピーチを決めて、絶対に社長に・・・・、」
そう言って駆け寄って行くと、思い切りエルボーを喰らった。
「ぐへえあッ!」
硬い肘がめり込み、もんどり打って倒れる。
口からヨダレをまき散らし、危うくKOされそうになった。
「あんたまた危険なことしてたんでしょ!」
「え・・・えええ・・・?」
「祐希さんから聞いたわよ!怪人のいる店に行ってたって!課長と二人でそんな所に乗り込むなんて・・・・バカじゃないの!」
「す・・・すみません・・・・、」
「もし課長まで危険な目に遭ったらどうすんの!あんた責任とれるの!」
「も・・・申し訳ない・・・・、」
「そんな事ばっかりしてるとねえ・・・・いつかあんたも死んじゃうわよ!それでもいいの!?」
「よ・・・良くないです・・・・、」
「だったら勝手に一人で突っ走るな!この大ボケ!」
箕輪さんは鬼のようにカンカンになっている。そして肘を押さえながら、「おお、痛・・・・」と言った。
すると美樹ちゃんがやって来て、「生きてますか?」と顔を覗き込んだ。
「ま・・・・まあね・・・。」
「すっごい音しましたよ、今・・・・。本当に大丈夫ですか?」
「うん、平気平気・・・・。」
「ほら、起こしてあげますよ。」
そう言って肩をかそうとする美樹ちゃん。でも俺は「ほんと平気だから・・・」と首を振った。
「全然平気じゃないじゃないですか。目がぶっ飛んでますよ。」
「いいのいいの・・・・しばらくそのままで・・・。」
「?」
美樹ちゃんは首を傾げながら、不思議そうな顔をする。
俺はある一点を見据えながら、笑顔になっていた。
「いや、だって・・・・さっきからずっとパンツが見えてるから。」
倒れた俺の前で、心配そうにしゃがんでいる美樹ちゃん。
その太ももの奥に、可愛い水玉模様のパンツが・・・・、
「最低!」
「ほげうあッ!」
「せっかく心配してるのにどこ見てるんですか!」
「ちょ・・・痛い!踏まないで!」
「箕輪さん!もう一回さっきのやって下さい!」
「ごめん・・・肘が痛くて。ビンタでもいいかな?」
「あ、それなら私もやります。」
「待って待って!それ以上やられたら病院送りになる!」
慌てて立ち上がり、二人から離れる。
すると遠くから「ふぁいと〜!」と声がした。
「冴木君・・・・ふぁいと〜・・・・。」
「店長・・・・ここ応援するとこじゃねえよ。」
なぜか頭にリボンをつけて、「ふぁいと〜」と連呼する店長。
この人・・・・完全に美樹ちゃんのオモチャにされてるな・・・・・。
でもこうしてみんなが待ってくれていたのは嬉しい。
箕輪さん、美樹ちゃん、店長・・・・・。店の仲間が妙に眩しく見えて、そして妙に遠く感じた。
「冴木君。」
課長に肩を叩かれ、「中に入ろう」と言われた。
「加藤社長が待ってる。」
「はい。」
課長と並んで歩きながら、本社に入る。するとロビーに草刈さんがいて、「お前!」と怒った。
「勝手なことするなと言ったろうが!しかも北川課長まで・・・・。」
「すみません。怪人を取り逃がしてしまいました。」
ペコリと頭を下げる課長。草刈は「まったく・・・」とため息をついた。
「何かあったらどうするんですか?俺が会長に殺されるんですよ。」
「勝手なことをしたのは謝ります。だけどあのままじっとしてることは出来なかった。どんな処分でもお受け致します。」
「もうじき辞める人に処分なんてしてもね・・・・。」
顔をしかめながら、「冴木い・・・」と詰め寄ってくる。
「お前はほんっとにじっとしてられん男だな。」
「そういう性分なんですよ。」
「周りの身にもなれ。お前なんてどうでもいいが、もし北川課長に何かあったら・・・・、」
「その時は死ぬ気で守るつもりでしたよ。」
「ほんとかよ・・・・。」
「ほんとですよ。課長の為なら火の中水の中ですから。」
そう言って拳を握ると、「お前なんかフラれちまえ」とおでこを叩かれた。
「もう知ってると思うが、加藤は無事だ。」
「ええ、祐希さんが守ってくれたそうで。」
「あの女・・・・前の事件の時も関わってたな。いったい何者なんだ?」
「カメラマンですよ。」
「嘘つけ。ただのカメラマンが、怪人の手から加藤を守れるか。」
「俺もあの人のことは深く知らないんです。だけど報酬に見合った仕事をしてくれる、本当のプロですよ。」
「そうかい。なら今度の新商品の撮影でも頼むか。絶対に売れるようにって注文付けて。」
面白くなさそうに言いながら、「奴らは五階にいるよ」と踵を返した。
「加藤の控室だ。伊礼も戻って来てる。」
「伊礼さんも?」
「お前に話があるそうだ。早く行ってやれ。」
カツカツと靴を鳴らしながら、キザッたらしく手を振る。
「あ、そうそう。加藤が無事だったから、選挙は予定通り行う。時間は12時からだ。」
「ほんとですか!」
「スピーチはその一時間前に始める。今度は勝手にどっか行くなよ。」
そう言ってロビーの向こうへと消えて行った。
「よかった・・・・選挙はやるんだ。」
もしかしたら中止になるんじゃないかと、ちょっとだけ不安だった。
だけどそんな不安は杞憂に終わり、「よっしゃ!」とやる気に燃えた。
「冴木君、早く加藤社長に会いに行こ。」
課長がポンと背中を叩き、エレベーターに向かって歩き出す。
俺はネクタイを締め直し、その後をついて行った。
そして五階までやって来ると、エレベーターが開いた途端に伊礼さんと鉢合わせした。
「伊礼さん!」
「おお、冴木。」
伊礼さんは手を挙げながら、「怪人の所に行ってたんだって?」と笑った。
「北川課長と二人だけで行くなんて・・・・相変わらず無茶するな。」
「なんかもう・・・勢いでね。ははは・・・。」
「ちょっとビビってるんじゃないのか?」
「いや、まさか・・・・。」
「いいんだよ、そうやって恐怖を覚えるのは。これから社長を目指そうってんだ。無鉄砲なだけじゃ務まらないからな。」
そう言って「来いよ、加藤が待ってる」と歩き出した。
「加藤社長・・・無事でよかったです。」
「ん?まあ・・・・、」
「どうしたんですか?」
「無事と言えば無事なんだか・・・・無事ではないんだ。」
「はい?」
何を言ってるのか分からず、唇を尖らせる。
すると伊礼さんは立ち止まり、ゆっくりと振り向いた。
「・・・・・・・・・・。」
「どうしたんですか?神妙な顔して。」
「・・・さっきまでトイレにいてな・・・・。恥ずかしい話だが、この年で・・・・、」
「漏らしたとか?」
「お前と一緒にするな。」
「俺だって漏らしたりしませんよ。ヤバイ時はあるけど。」
「・・・・・・・・・。」
「伊礼さん・・・ちょっと変ですよ?」
「ああ・・・・・。」
「なんか目が赤くないですか?すごい充血してますよ。」
「・・・・さっきトイレでな・・・・、」
「?」
「人に見られたくなかったんだ・・・・。我慢してたんだが・・・・どうしてもな。」
そう言って唇を噛み、思いつめたように俯いた。
すると課長が何かを察したように、「行こう」と俺の背中を押した。
廊下を歩きながら、先を行く伊礼さんの背中を見つめる。
その時、ふと嫌な予感がした。
「まさか・・・・、」
最悪のことが頭をよぎり、鼓動が早くなる。
部屋に向かうのが憂鬱になって、鉛のように足が重くなった。
「・・・・・・・・・・。」
伊礼さんはもう部屋に入ってしまった。
でも俺は・・・・中に入る勇気が無かった。
部屋の手前で立ち止まり、この現実から逃れたいと思った。
「冴木君・・・・・。」
課長が前に立ち、「会ってあげなきゃ」と言った。
「辛いだろうけど・・・・・ね?」
「でも・・・加藤社長はもう・・・・、」
「だとしても、ここで背中を向けちゃ駄目。」
「・・・分かってます・・・・分かってますけど・・・・。」
重い息を吐きながら、部屋の入り口を見つめる。
中から誰かの話声が聴こえて、じっと耳を澄ました。
《伊礼さんに祐希さん・・・・それに加藤社長の声だ。だけど・・・違う。これは加藤社長だけど、加藤社長の声じゃない。》
声は一緒でも、口調や喋り方が違う。
増々足が重くなって、このまま引き返したい気分だった。
すると中から祐希さんが出て来て、「お帰り」と笑った。
「あなた達だけで怪人の所に行ってたそうね。相変わらず無茶するわ。」
そう言って肩を竦め、「中に入って」と促した。
「君に会わせたい人がいるのよ。」
「会わせたい人?」
「前に一度会ってるわ。いいから入って。」
俺の背中を押し、強引に部屋の中に連れ込む。
するとそこにはアイツがいた。
「お前・・・・・、」
「おお、久しぶり。」
そう言って手を挙げたのは、風間守だった。
「お前・・・・こんなとこで何してんだよ!」
思わず掴みかかると、祐希さんが「まあまあ」と止めに入った。
「彼は敵じゃないから。」
「何言ってるんですか!コイツの店に怪人がいたんですよ!」
「分かってるわ。でもあれは罠だから。」
「罠?」
「そう・・・加藤社長の仕掛けた罠よ。」
そう言って加藤社長に目を向けた。
「・・・・・・・・・・・。」
加藤社長は暗い顔で俯き、手をもじもじとさせている。
誰とも目を合せようとせず、見知らぬ群れの中に放り込まれた子犬のようになっていた。
その表情は幼く、年相応の顔つきだった。
以前のような貫禄や気迫はなく、緊張しているのか頬が赤くなっていた。
「・・・・・・・・・・。」
俺は少しだけ彼に近づき、「猛君?」と呼んだ。
すると肩を竦ませ、祐希さんの後ろに隠れてしまった。
「・・・加藤社長・・・・。」
今、俺の目の前に加藤社長はいない。いるのは小学六年生の、加藤猛君だった。
加藤社長・・・・いや、鞍馬真治の魂は、もうここにはいない。
本来逝くべき世界へ戻ってしまったんだ。
だからいくら望んだって、もう帰って来ない。
怪人を倒す為にもらった、ほんの少しの猶予はもう終わってしまった・・・・・。
「お別れ・・・・くらい言いたかったな。」
切なさがこみ上げ、脳裏に浮かぶ加藤社長に別れを告げる。
祐希さんがポンと肩を叩き、「彼、最後にこう言ってたわよ」と頷いた。
「楽しい時間だった。お前と会えてよかった。」
「・・・・・・・・・。」
「泣いたっていいのよ?我慢しなくても。」
「・・・・今、泣けないんです・・・。でも後できっと泣くと思います。」
「そう。なら・・・・話を続けてもいい?」
祐希さんはそう言って、猛君の肩を抱きながらソファに座った。
「知らない人ばかりで怖がってるの。加藤社長の魂が蘇ってる間の記憶がないから。」
「びっくりしてるでしょうね・・・・・。」
「落ち着くまで大変だったのよ。今は私にだけ懐いてる。」
猛君の頭を撫でながら、「君も座って」と向かいに手を向けた。
俺と課長は並んで座り、祐希さんの話に耳を傾けた。
「まず怪人のことだけど、あいつはもうお終いよ。」
いきなりそう言われて、「はい?」と聞き返した。
「お終い・・・?」
「もうじきくたばるわ。」
「くたばる・・・?」
「そう。ていうか元々死んでるんだけどね。」
「はい?」
「わけが分からないわよね?まあ早い話が加藤社長と一緒ってことよ。」
そう言われて、「まさか・・・」と息を飲んだ。
「まさか怪人も・・・・、」
「怪人、糸川百合はとうの昔に死んでるの。山で遭難してね。」
「・・・・・・・・・。」
「でも本人は気づいてなかったみたい。自分が死んでることを。」
「気づいてない・・・・・?」
「ええ、まだ生きてると思い込んでたのよ。だけど加藤社長がトドメを刺した。」
「どういうことですか・・・・?」
顔をしかめながら尋ねると、「加藤社長が自分の正体を明かしたのよ」と答えた。
「本当は選挙の時に明かすつもりだったんだけどね。でもその前に正体をバラすことになった。自分が誘拐されそうになったから。」
「・・・・なんで?なんで今になって・・・・、」
そう尋ねると、伊礼さんが「それこそが加藤が言ってた武器なんだよ」と答えた。
「あいつは知ってたみたいなんだ。怪人、糸川百合が死人だってことを。」
「知ってたって・・・・いつからですか?」
「つい最近だ。」
「最近・・・・。」
「あいつは最近よく意識が遠のくって言ってただろう?」
「ええ。」
「あの婆さんと一緒にいる時も、ふらっと倒れたことがあるらしいんだ。」
「そうなんですか?」
「その時に気づいたらしい。糸川百合はもう死人なんだって。」
「ということは・・・・その時に何かあったんですか?」
「加藤は・・・・もうこう呼ぶのはやめようか。鞍馬は怪人の素顔を直に見たんだよ。」
「素顔を・・・。」
「怪人の奴・・・・ベッドで寝ている鞍馬の前で、ベリベリっと顔を剥がして、素顔を見せたそうなんよ。そして顔を近づけて、じっと覗き込んできた。
その時、鞍馬は気づいたらしい。こいつも自分と同じだと。すでに死んでるんだとな。」
「どうして?何かおかしな所があったんですか?」
そう尋ねると、伊礼さんはこう答えた。
「怪人は顔を近づけながら、こう言ったそうだ。『私はずっと地味な顔のまま。昔から何一つ変わらない。遭難して死にかけたあの日から、まったく変わらないのよ。
それどころか年を取らない。老けることもなければ、体力が衰えることもない。不思議ね』と。」
「・・・・・・・・・・。」
「そしてこう続けた。『私はきっと、いつまでも生き続ける。そしてまた誰かを騙し、会社を乗っ取り、寄生し続けていく。終わらない、終わらないのよ・・・・』と。」
「それ・・・・つまりは・・・・、」
「スピーチが始まる前、ここで鞍馬から聞いたんだよ。あいつはもう死んでるってな。その時はまさかと思って信じられなかった。しかし・・・・、」
「しかし?」
「事実だった。」
伊礼さんは声のトーンを落とし、「実はな、俺は今まで鞍馬を捜してたわけじゃないんだ」と言った。
「鞍馬は祐希に保護されてた。だから俺は、すぐに昔の伝手を頼って調べに走ったわけさ。
本当に糸川百合が死んでるのかどうかをな。そしたら・・・・墓があったそうだ。」
「墓?」
「あいつな、一人で山を登ってたわけじゃないんだ。双子の姉と一緒に登ってたそうでな。そして両方とも亡くなっていた。」
「・・・・・・・・・・。」
「だけど二人の遺体は見つからなかった。そして行方不明のまま七年が過ぎ、死亡扱いになった。それぞれに墓が建てられ、寺の墓地で眠ってることになってる。」
「お寺で・・・・、」
「身寄りがいなかったそうでな。だから引き取り手のない遺骨を預かる寺に眠ってるんだ。」
「そんな・・・・。いや、でも遺体が見つかってないなら、まだ生きてる可能性が・・・・、」
「俺もそう思った。しかし・・・・鞍馬の言うことが正しかった。糸川百合はもう死んでいたんだ。姉の身体を乗っ取ってな。」
「姉を・・・・乗っ取る?」
意味不明なことを言われ、「すいません・・・なんかぶっ飛び過ぎてて・・・」と唸った。
「さっき祐希が言ったことを思い出せ。奴は鞍馬と一緒なんだ。一度死んで、別の人間の身体に宿ってる。だからつまりは・・・・、」
「・・・・・ああ!」
「あいつが入っていた肉体は、自分のもんじゃない。姉の身体なんだよ。」
「それで・・・加藤社長と一緒ってことか・・・・。」
「でも本人は気づいていない。なぜなら自分の入っている肉体は、瓜二つの双子なんだからな。目が覚めた時、横には自分の死体が転がっていたはずだが、自分はこうして生きている。
おかしいと疑いはしたろうが、でも生きているのに死んだとは思わないだろう?」
「なら・・・あいつはお姉さんの身体を乗っ取って・・・、」
「そうだ。」
「でもそうなると、自分の死体が残るじゃないですか。だけどさっきは死体は両方とも見つからなかったって・・・・、」
「一つは怪人が乗っ取ってるからな。ならもう一つはどうなったか?」
「どうして見つからなかったんですか?」
「・・・・おそらくだが、奴が処分したんだろう?」
「処分?」
「埋めたか、それとも谷底にでも捨てたか・・・・・。」
「どうしてそんな事を?自分のお姉さんなのに・・・・・。」
「邪魔だったからだろう。」
「邪魔?お姉さんが嫌いだったってことですか?」
「いや、そうじゃない。これからの自分の人生にとって、邪魔だったんだ。」
そう言って、「あいつ・・・」と眉間に皺を寄せた。
「あいつが詐欺や乗っ取りを始めたのは、遭難した後からだ。要するに死亡扱いされた後からだな。」
「それ以前はやってなかったんですか?」
「おそらく。」
「おそらくって・・・・ただの想像ですか?」
「あいつは山で遭難し、そして死んだ。しかし姉の身体を乗っ取って復活してきた。もちろん自分が死人であることは知らないが、それでもこう思ったはずだ。
このまま行方不明になれば、いずれ死人扱いされる。そうなれば、法律や社会に囚われずに生きていけるはずだと。」
「それ・・・・前にも言ってましたね。あいつは死人だから、何にも縛られない自由なんだって。」
「怪人もそう考えたはずだ。だからあえて死人でいることに決めた。本当に死んでるってのにな。」
可笑しそうに笑いながら、「その時に怪人が誕生したわけだ」と言った。
「後はお前も知っての通り、詐欺だの乗っ取りだのをやらかす寄生虫になった。新たな害虫の誕生だよ。」
「う〜ん・・・・なんかぶっ飛び過ぎてて信じられないですね。」
「だろうな。ここまでのほとんどが、俺のただの推測なんだから。」
「推測って・・・・じゃあ何の根拠もないじゃないですか。ただの屁理屈と一緒ですよ。」
「もちろん真実もある。怪人の姉妹の墓があったこと。二人の遺体が見つからなかったこと。これは事実だぞ。」
「でもその先からはただの想像なんですよね?」
「ああ。」
「ああって・・・・・、」
せっかく真剣に聞いていたのに、拍子抜けしてしまう。
すると伊礼さんはニヤリと笑った。
「しかしそれはさっきまでの話だ。」
そう言って、小さく眉を上げた。

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>

GA

にほんブログ村

selected entries

categories

archives

recent comment

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM