不思議探偵誌〜探偵の熱い夏〜 第七話 大金持ちの密かな恋

  • 2016.07.13 Wednesday
  • 11:33

JUGEMテーマ:自作小説

季節は夏。
それも突き刺すような陽射しが照り付ける真夏だ。
今は八月の下旬で、盆は過ぎている。
昔は盆が過ぎれば暑さも治まったものだが、地球温暖化の昨今、涼しくなるどころか、ますます暑さが増すというものだ。
俺は額を流れる汗を拭い、双眼鏡を覗き込む。
「こんな暑い日に張り込みなんてなあ・・・・エアコンの効いた部屋でビールでも呷りたい。」
ゴクリと唾を飲み、双眼鏡に映るオフィスの窓を睨む。
「あれが例の愛人か・・・・えらく美人だな。」
オフィスの中では事務員の服を着た美女が仕事をしている。
カタカタとパソコンを叩いているようで、時折スマホを確認している。
「あんな美人が愛人とはねえ・・・・やっぱり社長ともなると違うもんだ。」
事の始まりは、一昨日の昼頃まで遡る。
いつものように鼻くそをほじりながらエロDVDを見ていると、事務所のチャイムが鳴った。
俺はすぐにDVDを消し、鏡でエロい顔になっていないかを確認してから、「はい」とドアを開けた。
「当探偵事務所に何か御用でしょうか?」
営業スマイルを振り撒きながらドアを開けると、そこには白髪の紳士が立っていた。
パリッとしたスーツに、チェック柄のシャツ。
首元には蝶ネクタイをしていて、頭にはハットを被っている。
ズボンはくるぶしの辺りまで折っていて、手にはステッキを持っていた。
《なんだこのイギリス風の紳士は?》
じっと見つめていると、「依頼をお願いしたいのだが」と言った。
「え?・・・・ああ!はいはい、どうぞ中へ。」
「失礼する。」
白髪の紳士は帽子を取りながら事務所へ入る。
「どうぞそこへお掛けになって。」
ソファに座らせ、台所に向かう。
いつもなら昆布茶か玄米茶を淹れるが、イギリス風の紳士にそれは似合うまい。
昔に買ったきりの紅茶を引っ張り出し、熱いお湯を注いだ。
賞味期限はとうに過ぎているが・・・・まあ大丈夫だろう。
消費期限じゃないんだから、腹を壊すことはないはずだ。
紅茶を運び、「本日はどのようなご依頼で?」と笑いかけた。
白髪の紳士は一口紅茶をすすり、「これは・・・・」と唸る。
「どうかしましたか?」
「これ、珍しい味ですな。」
「ええ、滅多に手に入らない上物です。中世の貴族が愛したという名品中の名品で・・・・・、」
「賞味期限が過ぎてる。」
「・・・・・・・・・。」
「飲んでみて下さい。」
「・・・・・これは失礼。お取替えいたします。」
紅茶を捨て、昆布茶を淹れる。
白髪の紳士はズズッとすすり、「実はですな・・・」と切り出した。
「私、妻に内緒で浮気をしておりまして。」
「ほう。」
内緒でなければ浮気ではないと思うが、話の腰を折るのは悪い。
手を向けて先を促した。
「私は今年で75になります。妻には10年前に先立たれました。」
「しかしさっきは妻に内緒でと?」
「新しい妻です。二年前に再婚したのですよ。」
「そうでしたか。それは失礼しました。」
「ちなみに今の妻は22です。」
「に・・・22?」
「私、恥ずかしながらこの歳で婚活パーティーなるものに参加しましてな。
そこで今の妻と知り合ったのです。」
「ははあ・・・それは何とも。」
75で22と再婚だと?
世の中どうなっている!
俺なんてこの前行った喫茶店で、若いウェイトレスからお釣りを渡される時に、空中で落とされたというのに!
怒りを抑え、笑顔を保つ。
「さぞ驚きでしょう。こんな老いぼれが22の娘と結婚などと。」
「いえ、そんな・・・・、」
「いいのですよ、いくらでも笑って下さい。」
白髪の紳士はズズッと昆布茶をすする。
「私が再婚を望んだのは、二つ理由があります。
一つは前の妻に先立たれて寂しかったから。
もう50年以上も連れ添った仲で、傍にいるのが当たり前になっていました。
それがいなくなってしまって、心に穴が空いたような感じになってしまいましてな。」
寂しそうな目をしながら、窓の外を見つめる白髪の紳士。
俺は「さそお辛いでしょう」と頷いた。
「もう先立たれて10年も経ちますからな。さすがに心の傷は癒えました。
しかし寂しさだけは埋まらず、婚活パーティーなるものに・・・・。」
そう言って目を伏せ、恥ずかしさを誤魔化すように蝶ネクタイをいじった。
「なんとなくお気持ちは分かります。まだ未婚の身で言うのはおこがましいですが。」
「ははは、お気遣い頂き感謝します。」
「それで・・・・二つ目の理由は?」
手帳を取り出し、ペンを握る。
すると白髪の紳士は急に表情を引き締めた。
さっきまでは感じの良い老紳士だったのに、今は眼光鋭い戦人のようになっている。
「実は私、こういう者でして。」
白髪の紳士は名刺を取り出す。
そこにはこう書かれていた。
「花菱モーターズ 城ヶ崎仙介」
それを見た俺は、腰を抜かしそうになった。
「あ、あの・・・・花菱モーターズって・・・・世界に名だたる大企業で、しかも自動車で世界シェア二位のあの・・・・?」
「はい。」
「そして城ヶ崎仙介といえば、その会社を興した伝説の経営者・・・・そして現花菱モーターズ会長の・・・・、」
「そうです。」
「・・・・・マジか。」
俺はまじまじと名刺を見つめ、「大変失礼を致しました」と頭を下げた。
「まさか花菱モーターズの会長様とは知らず、とんだご無礼を・・・・、」
「いえいえ、会長などとは名ばかりで、今ではただの隠居ジジイです。」
「いや、そんな・・・・、」
「そうお気遣い下さるな。今は依頼をお願いしに来た、ただの浮気ジジイです。」
「はあ・・・・。」
俺は恐縮のあまり、名刺を持つ手が震えた。
《マジかよ・・・・世界に名だたる大企業の会長が、どうして俺なんかの所へ・・・・、》
探偵事務所なんていくらでもあって、こんな場末のしょうもない所へ来る理由とはいったいなんだ?
そもそもここまで凄い人なら、探偵など雇わなくても、知りたいことは何でも調べられるのではないのか?
頭の中でグルグルと渦が巻く。
城ヶ崎会長は「お話を続けても?」と尋ねた。
「え?・・・・ああ!どうぞどうぞ!」
「先ほど申した二つ目の理由なのですが、それは遺産にあります。」
「遺産・・・・ですか?」
「私、そこそこ大きな会社の経営をしておりましたもので、蓄えだけは人様よりもあるのです。」
「それはもう凄まじい額でしょうね。俺なんかが一生懸っても稼げないくらいの。」
「嫌味に聴こえたら申し訳ない。
しかしその蓄えを巡って、息子たちがいらぬ諍いを起こしましてな。」
「なるほど・・・・相続争いですか?」
「別に全部くれてやっても構わんのですが、下らない諍いの為に会社に迷惑がかかるのだけは避けたい。
そこで新しい妻を迎え、息子たちに牽制をかけたのです。
これ以上下らない争いを続けるなら、お前たちには一円たりとも残さないという意味で。」
そう語る城ヶ崎会長の目は、猛獣のように鋭かった。
《きっとこの眼光が城ヶ崎会長の本性なんだろうな。
穏やかな爺さんを気取っちゃいるが、怒らせたら一番怖いタイプだ。》
俺はいとまいをただし、「ならば・・・」と口を開いた。
「新しい奥さんを迎えたのは、これ以上の相続争いをやめさせる為だと?」
「ええ。もし下らない喧嘩をやめないのなら、遺産は全て妻の手に渡ることになります。
もちろん後から奪おうなどと企んでも無駄です。
信頼できる部下や友人に、妻のことはよろしくと頼んでありますので。」
「それならば、息子さん達はこれ以上の争いは出来ないわけだ?」
「その通りです。私の目論見通り、息子たちは大人しくなりました。」
「このまま喧嘩を続ければ、一円も入って来ないわけですからね。」
「遺産の半分は息子たちに。残りの半分の半分は寄付して、その残りを妻に渡すつもりです。」
「ははあ・・・・なんとも立派な方だ。さすがは花菱モーターズの会長。
私ならいくら頑張ってもそこまでの人格者として振る舞えません。
死ぬ前に全部キャバクラで使ってしまうでしょうね。」
そう言うと、城ヶ崎会長は「ははははは!」と笑った。
「キャバクラで使い切れる額なら、そうするのも悪くありませんな。」
可笑しそうに笑い、また元の穏やかな表情に戻る。
「会長が再婚なされた理由は分かりました。
しかしどうしてその・・・・・、」
「浮気をと?」
「ええ。今回の依頼は、その浮気に関することなんじゃありませんか?」
「仰る通りです。」
会長は頷き、懐から写真を取り出した。
そこには30代くらいと思われる美人が写っていて、ニコリと笑っていた。
横には会長が立っており、後ろには富士山が見える。
「この女性がその浮気相手の方ですか?」
「ウチの会社の事務員です。」
「会長が事務員の方と浮気を・・・・、」
「愛人ですよ。」
「あ・・・・愛人。」
エロい響きに、ゴクリと唾を飲む。
多分俺には一生縁のない話だろう。
「彼女の名前は柚田美佳子。歳は33で、バツイチの子持ちです。」
「ば・・・バツイチで子持ち?」
会長は頷き、ズズッとお茶をすする。
「私は毎朝近所の河原を散歩するのが日課でしてな。
あの日もいつものように河原の土手を歩いておりました。
すると小さな子供が泣いているのです。
聞けば学校でイジメられているとのこと。
家が貧乏で、ゲームやオモチャを買ってもらえずに、友達の輪に入れてもらえないそうなのです。」
「ああ、そういうのは私の時代にもありましたよ。
子供ってのは可愛いけど残酷なものですからね。」
「ええ。悪意が無い分余計に性質が悪い。
昔の政治家も言っていましたが、子供は小さな猛獣ですよ。」
残り少なくなったお茶を飲み干し、ふうっと息をつく。
「代わりをお持ちします。」
「いえいえ、もうじき終わるのでけっこうですよ。」
そう言ってニコリと笑い、表情を引き締めた。
「見かねた私は、その子にゲーム機を買ってやりました。
今流行りのゾンビウォッチングとかいうゲームです。
その子はたいそう喜んでくれました。
しかし・・・・次の日にトラブルが起こったのです。」
「トラブルですか?」
「その子の母親が、私の所へ怒鳴り込んできたのですよ。
昨日買ってあげたゲーム機を持ってね。」
「え?でもその子の母親は、会長の所の社員では・・・・、」
「そうです。事務服を着たまま、会長室まで乗り込んできたのですよ。
秘書の制止も振り切ってね。」
そう言って小さく笑い、組んだ手を見つめた。
「私の部屋まで乗り込んで来た彼女は、こう言ったのです。
私たち親子は、お金持ちに同情されるほど落ちぶれていません!
このゲームはお返しします!・・・・とね。」
「ははあ・・・・それはまた何とも強気な・・・・、」
「そして去り際にこう言ったのです。
貧乏人だからって、誇りまで失くして生きているわけじゃありません。
こんな事をするような人が会長なら、こんな会社には用はありませんと。
そう言って退職届を叩きつけていきました。」
「またえらく豪気ですね。」
「子供を抱えたシングルマザーなのに、退職届を叩きつけていったんです。
普通ならそんなことは出来ませんよ。
しかし彼女はそうした。
それはきっと、私があの親子のプライドを傷つけてしまったからです。
お金があるからと、見知らぬ子に安易にゲーム機を買い与える。
それは金持ちの傲慢に過ぎないと言いたかったのでしょう。」
「でもその方は会長の会社に勤めているんでしょう?
それならば給料もそれなりにあるはずでは・・・・?」
「いえ、彼女は正社員ではないのです。アルバイトと社員の中間にある、準社員というやつでしてね。
それにウチの会社といっても、ほとんど下請けのような所ですから。」
「なるほど・・・・それなら子供を抱えての生活は苦しいですね。」
「私はひどく落ち込みました。
よかれと思ってやったことが、あの親子を傷つけてしまった。
これは何か罪滅ぼしをしなければと思い、食事に誘ったのです。」
「食事ですか?」
「なるべく安い所にね。
この前の無礼のお詫びとして、近所の定食屋でご飯でもいかがですか?と。」
「で、彼女はなんと?」
「向こうも謝ってきました。
あの時はカッとなっていて、大変失礼なことをしてしまったと。
もし出来ることなら、きちんと頭を下げてお詫びしたいと言ってくれました。」
「なるほど。お互いに謝りたかったわけだ?」
「ええ。私たちは定食屋で再会し、あの日のことをお互いに謝りました。
そして・・・・それからちょくちょく会うようになったのです。」
「あの・・・・先ほど愛人と申されましたが、それはもう男女の関係になったということで・・・、」
「心はね。」
「はい?」
「肉体関係はありません。
私はもう75ですし、それに向こうもそういうことは求めていないようですし。」
「はあ・・・となると、それはただの友達では?」
最もな疑問をぶつけると、会長は首を振った。
「いいえ、私は彼女を愛しているのです。例え肉体関係がなくても、彼女を恋人と思っております。
少なくとも私の方は・・・・。」
そう言って自信のない顔をした。
先ほどの鋭い眼光はどこへやら?
今では気の弱い爺さんに見える。
「実は依頼したいのはそのことで、彼女の心を探ってほしいのです。」
「それは・・・相手の気持ちを知りたいということですか?」
「はい。どうも彼女は以前の夫にちょくちょく会っているようなのです。」
「なるほど・・・・ヨリを戻そうとしている可能性があると?」
「もしそうならそれで、私は構いません。
好きな男と結ばれるのが、一番いいのですから。
しかしそうでないのなら、私はあの親子に出来る限りのことをしてあげたい。」
「いやあ・・・しかし会長はご結婚されているわけでしょう?
あまりに派手なことをされるのは・・・・、」
「ははは、妻が結婚したのは、私ではありません。」
「はい?」
「城ヶ崎仙介という男と結婚したのではなく、花菱モーターズ会長の城ヶ崎と結婚したのですよ。」
「・・・・はいはい、なるほどね。」
「ですがそれはこちらも同じです。お互いに愛があって結ばれたわけではない。」
そう言って少しだけ寂しそうな顔をした。
「しかし柚田さんは違う。私は本当に彼女のことが・・・・・。
だからあの親子に出来る限りのことをしてあげたい。
花菱モーターズの会長としてではなく、城ヶ崎仙介という一人の男として。」
そう言って立ち上がり、「どうかよろしくお願いします」と頭を下げた。
俺は神妙な顔で、「あの・・・」と尋ねた。
「どうして私なんでしょうか?
会長ほどの方なら、こんなしがない探偵を頼らなくても・・・・、」
「これは個人的なことですので、会社を関わらせるわけにはいきません。
もし知れたら、私はともかく彼女が会社にいられなくなるでしょう。」
「なら彼女はまだ退職はしていない?」
「私が退職届を突き返しました。
あなたのような誇り高い人間を、辞めさせるわけにはいかないとね。」
「なるほど・・・・。」
「それに・・・・久能さんは超能力を使える探偵であると耳にしました。
あなたならきっと彼女の心を探ってくれるでしょう。」
「いや、俺はテレパシーは使えないんですけど・・・・、」
「しかし数多くの依頼を解決なさっている。
私の調べた限りでは、解決出来なかった依頼は一つもないはずだ。」
「それは買いかぶりですよ。俺なんか脱サラしただけのしがない探偵で・・・・、」
そう言おうとすると、会長は口を塞ぐ真似をした。
そして懐から二枚の封筒を取り出し、俺に向けた。
「こちらの封筒には私の個人的な連絡先、そして彼女の関することが載っています。」
「・・・・分かりました、受け取りましょう。で、もう一つの封筒は?」
「依頼料です。」
「ああ、お金は後からでいいですよ。必ずしも依頼が成功するとは限りませんから。」
そう答えると、会長は首を振った。
「もし上手くいかなかったとしても、お金はお支払いします。どうぞ受け取って下さい。」
「いいんですか?失敗した場合は、依頼料は半分になりますが・・・・、」
「構いません。どういう結果であれ、全額お支払いします。」
「分かりました。では・・・・。」
受け取った依頼料の封筒は、とても薄い。
紙切れ一枚しか入っていないような・・・・。
「では私はこれで。何か分かったらご連絡下さい。」
そう言って帽子をかぶり、丁寧に頭を下げて出て行った。
窓から見送ると、大きな黒塗りのベンツが停まっていた。
周りには厳ついボディガードがいて、会長が少しだけ顔を覗かせる。
俺が頭を下げると、向こうも会釈を返してきた。
そしてベンツに揺られながら、事務所を後にした。
「大変だな。一人で動きたくても、周りがそれを許さないんだろう。」
こんな依頼をするくらいだから、きっと一人で来たかったに違いない。
しかし花菱モーターズの会長ともなると、その立場はほとんど公人と変わらない。
完全な自由は許されないのだろう。
「まあいい。依頼料さえもらえるなら、相手が大企業の会長だろうと問題ないさ。」
そう言って封筒を開けると、一枚の小切手が入っていた。
その額・・・・なんと二千万!
「・・・・・やっぱ違うな、デカい会社の偉い人は。
ていうか金銭感覚が狂ってるだけかもしれないが・・・・。」
くれるというなら、貰っておくのが道理。
俺は窓の外を見つめ、さっそく仕事に取り掛かることにしたのだった。
・・・・・そして今、会長の愛人である柚田美佳子を見張っている。
別れた夫と会っているということらしいが、今の所はそんな気配はない。
まあ仕事中だから当たり前だけど。
俺はオフィスから離れた公園に身を隠し、張り込みを続ける。
洞窟のようになった遊具の中に潜み、パンとジュースを飲みながら仕事に勤しんだ。
親子連れが怪しい人でも見るような視線を向けて来る。
中にはそそくさと逃げて行く親子もいた。
「・・・・完全に不審者だな。」
もぐもぐとパンを食べ、張り込みを続ける。
するといきなり双眼鏡が真っ暗になった。
「なんだ?」
顔を上げると、子供が双眼鏡を覗き込んでいる。
「おい君、今は仕事中なんだ。邪魔しないでくれるか?」
そう言って追い払おうとすると、その子は「お前がどっか行け」と言った。
「なんだと?」
「お前がいるからここで遊べないだろ。」
「・・・・確かに俺のせいで遊具を占領してるが・・・・。」
やれやれと思い、よっこらしょっと遊具から出る。
しかしその時、ふとその子の顔に見入った。
「・・・・・なあ君?」
「何?」
「もしかして・・・・・、」
「?」
「いや、何でもない。」
俺は遊具から離れ、スマホを取り出す。
ここには会長から渡された、柚田美佳子に関する情報を撮影してある。
その中に、彼女の息子の写真もあった。
「・・・・間違いない、あの子だ。」
俺が隠れていた遊具で遊んでいる少年。
それは会長の愛人の息子だった。

 

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