人の理屈が届かない生き物たち

  • 2016.09.10 Saturday
  • 10:19

JUGEMテーマ:生き物

進化は理に適っているというのが、一般的な常識だと思います。
なぜなら理に適わない進化は淘汰されてしまうからです。
進化には色んな説があるけど、どの説にしても環境に適応するかどうかが重要になってきます。
だけどそんな常識を嘲笑う生き物がいます。
それはツノゼミ。
神の悪戯としか思えないそのデザインは、いったいどこに「理」があるのかまったく分かりません。
こいつらは空を飛ぶんですが、どう考えても飛ぶのに向いていないデザインなんです。
身体の何倍もデカイ角を持っていて、しかもバナナみたいに曲がっていたり。
風船みたいにパンパンになっている奴もいます。
これを理に適った進化だというのなら、人間は飛行機の設計を見直さなければいけません。
どう見ても飛ぶのに不利な形なのに、今でもちゃんと生き残っているんです。
それも色んな形のやつが。
しかもしれっと空を飛ぶ模様。
もしこいつらが言葉を喋るなら、「人間の進化論ワロスw」とか言われそうです。
そういえば海にはバットフィッシュって魚がいて、こいつもなんで滅んでいないのか不思議なほどの奴です。
まず形が変わってる。
魚なんだけど、魚じゃないような、いやでも魚なんです。
エラを足のように突っ立てて、海底に立っています。
顔は人間のおじさんみたいで、鼻からちょうちんみたいな物体をピロピロ出すそうです。
しかもこのちょうちんに引っかかる魚はいないそうで、あまり役に立っていないのだとか。
それに泳ぎも遅く、これといった武器も備えていない。
なのに絶滅することなく生き残っているんです。
動きが遅い生き物といえばナマケモノがいますが、奴らは鈍い動きこそが武器です。
ゆっくり動くことによって、天敵の猛獣に見つかりにくくしているという理由があるからです。
だけどバットフィッシュってどう見ても目立つんですよ。
そのクセ動きが鈍くて、武器も備えていない。
鼻のちょうちんも役に立たず、守りも攻めもまるでなっていません。
でもちゃんと生きている・・・・。
生き物って不思議ですね。
生命も進化も、まだまだ人間が定義できるようなものじゃないのでしょう。
ウィルスなんか生き物なんだか無生物なんだか分からないような奴らしいですし、昆虫の完全変態なんて人間の常識を超えています。
しょせん人間ごときが生き物という神秘を解明することは無理なのか?
それは未来になってみないと分かりませんが、でもいい加減な生き物がいるってことは、安心も覚えます。
適当だろうが理に適っていなかろうが、生きてる奴は生きている。
人間の理屈を超えて、ちゃんと存在しているってところに、ある種の自由を感じます。
なんでも定義して、枠組みを作っても、そこからはみ出す奴は必ず現れるってことでしょう。
ツノゼミもバットフィッシュも、人の理屈の届かない場所にいるんでしょうね。
分からないものは分からない。
今そこにいるという事実だけがある。
なんでも理屈をつけなくたって、ちゃんと生きてるならそれでいいじゃないか。
そう思える安心感を与えてくれる生き物たちです。

 

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