不滅のシグナル 第十六話 降ろせない荷物(2)

  • 2017.04.26 Wednesday
  • 17:23

JUGEMテーマ:自作小説

翌日、田所は朝一番にあの神社に向かった。
陽は登りかけているが、まだまだ山の向こう。
薄い明かりだけが空を包んでいた。
それでも夜の山よりかは道が見える。
うろ覚えの記憶を頼ろりに、どうにか昨日の神社まで辿り着いた。
「おるか?」
声をかけながら、ブルーシートをめくる。
淡い期待を胸にしていたが、あの青年はいなかった。
「おらんか・・・・。まあ昨日の今日やからな。警戒してるか。」
社の向かいに座って、昨日のことを思い出す。
あの絶望した表情、仙人みたいな風貌。
世捨て人というのは、ああいう人間のことを言うのだろうと思った。
それから一時間ほど待ったが、青年は現れなかった。
「今日は来んか。」
ふうっと息をつき、手をついて立ち上がる。
その時、指先に何かが触れた。
「なんや?」
最初は小石かと思った。
しかしすぐにそうではないことに気づく。
「これ・・・・歯か?」
黄ばんだ小石のような物。
それは人間の歯にそっくりだった。
「なんでこんなモンがここに・・・・、」
そう言いかけた時、ふと目眩がした。
こめかみに痛みが走り、吐き気を覚える。
「なんやこれ・・・・。」
酔っぱらいのように、千鳥足になる。
パチパチと瞬きをしていると、目の前にあの青年が現れた。
「おお!来たか。」
田所は嬉しそうに笑う。
青年は小さく首を振って『もっと・・・』と呟いた。
「ん?」
『もっと早く会いたかったです。ほんなら違う未来があったんかなって。』
そう言い残し、青年は陽炎のように消え去った。
「おい!」
手を伸ばして駆け出すと、足元に何かが触れた。
それはコツンと音を立てて、コロコロと転がっていく。
そして大きな石にぶつかって、階段の方へと落ちていった。
「・・・・・・・・・・。」
田所は呆気に取られる。
眉間に皺が寄って、鼓動が速くなる。
ブルーシートを抜け出して、階段を駆け下りて、鳥居の向こうまで走った。
そこには先ほど蹴飛ばした物が転がっていた。
「・・・・・なんちゅうことや。」
それは髑髏だった。
あちこち土で汚れていて、何かに齧られたような跡がある。
目はぽっかり空洞で、悲しみを訴えるように、田所を見つめていた。
「・・・・・・・・・。」
恐怖はある。
しかし勇気を出し、その髑髏を手に取った。
《もっと早く会いたかったです。》
またあの青年の声が聴こえる。
《あなたに会ってれば、違う未来があったんかなって・・・・。》
「お前・・・・。」
《死ぬんやなかった・・・・・・。まだ生きてたかった。死んでから分かった・・・・・。》
髑髏の目から涙がこぼれる。
それっきり青年の声は聴こえなくなってしまった。
田所は唇を噛みしめ、怒りとも恐怖ともつかない目で髑髏を睨んだ。
「もう死んでたんか・・・・。」
ゴクリと喉を鳴らして、昨日のことを思い出す。
あの青年は幽霊だった。
それは別に驚かない。
美由希もあの少年も幽霊なのだから、今さら幽霊に会ったくらいで驚かない。
しかし・・・・、
「すまんな、もっと早く会うことが出来んで。」
あの青年は見ず知らずの他人。
しかしそれでも悲しみが湧いて、「すまん」と呟く。
「せめてきちんと弔ってやるからな。」
髑髏を抱えながら、山を下りていく。
そして車に乗り込んだ時、神社のある方から重々しい声が聴こえてきた。
『汚すな馬鹿垂れ。』
「・・・・・・・・・。」
それを聞いた瞬間、田所はゾッとした。
「そうか・・・・この青年と引き合わせたのは・・・・、」
神社は穢れを嫌う。
忌中に鳥居をくぐってはいけないのはその為だ。
この青年は神社で死んでいた。
それはあそこに祀られている祭神にとっては、穢れ以外の何物でもなかった。
だから自分を呼んで、これを掃除させようと・・・・、
そこまで考えて、頭を振った。
「掃除いうのは失礼やな。でも神さんの言うことは当たってるで。その歳で命を絶つのは馬鹿垂れのすることや。」
膝の上に髑髏を置き、ポンポンと頭を撫でる。
死んだ命は戻らない。
自ら命を絶ってしまった青年の後悔は、どうやっても取り戻すことは出来なかった。
田所は「馬鹿垂れ」と呟く。
生きていれば、何かが変わったかもしれないのにと。
山を越えた陽が、葬祭のように道を照らしていた。

            *

残暑を喜ぶセミの声を聴きながら、田所は警察署から出た。
今日の朝、山の中で人の骨を見つけた。
警察は遺体を回収し、田所は先ほどまで話を聞かれていた。
「幽霊に会ったんです」などと言えるわけもないので、お参りした時にたまたま見つけたと言った。
田所は警察署を振り返り、グッと唇を噛みしめた。
「まだ若いのに・・・・。」
あの青年は28だと言っていた。
人生を絶望するには若すぎるし、まだまだやり直しがきく年だ。
いったい彼に何があったのか?
どうして死を選ぶほど追い詰められていたのか?
知りたい気持ちはあるが、それと同時に知らない方がいいという思いもあった。
深く関わってしまえば、余計に気が滅入るだけ。
人生を上手く歩くコツは、無駄な荷物を背負わないこと。
38年生きてきて見つけた答えだ。
しかし人の好い田所は、それをこなすのが難しい。
だから自ら耳を塞ぐことで、余計な重荷を背負わないことにした。
車を駆り、仕事に向かう。
オヤジに事情を話すと、笑いながら煙を飛ばした。
「まさか幽霊とは思いませんでした。」
「何がおるか分からんのが夜の山や。あんまり首突っ込んでると、天狗にでもさらわれるかもしれんで。」
冗談交じりに忠告して、「ほな仕事や」と立ち上がった。
熱い陽射しに焼かれながら、野菜を収穫していく。
それと同時に、秋に採れる野菜の種を撒いていった。
軽トラを駆り、野菜の配送に走り、陽が傾く頃に、「お疲れ様でした」と職場を出た。
すると昨日と同じように、オヤジが「いっぱいやらへんか?」と声をかけてきた。
「昨日は行きそびれたさかいな。」
「いいですよ。俺もいっぱいやりたい気分なんですわ。」
「昨日の幽霊のことか?別に兄ちゃんが気に病むことやないやろ。」
「そうなんですけど、どうもね・・・・引っかかるというか。」
「何が?」
「あの子の骨を拾った後にね、神社から声が聴こえたんですよ。『汚すな馬鹿垂れ』って。
だから俺とあの子を引き合わせたのは、あの神社の神様ちゃうかと思って。」
「そうかもな。あれは安桜山神社の奥宮やから。」
「奥宮?」
「神社は二つに分かれてることがあんねん。
みんながお参りする社殿とは別に、山ん中に小さい社が建ってることがあるんや。」
「ほなあれも安桜山神社ってことですか?」
「そや。」
「ということは・・・あそこにも御神体が?」
「いや、御神体はいつもの神社の方や。奥宮にあるのはレプリカみたいなもんや。」
「でも祭神は一緒なんですよね?ほなあの声は喜衛門ちゅうことに・・・、」
「そやな。でもまあ・・・・深あ考えん方がええで。気が滅入るだけやろ?」
「そうですね。飲んで忘れます。」
二人は昨日行くはずだった居酒屋に向かう。
こぢんまりした店だが、雰囲気は悪くない。
本物の囲炉裏があって、それで鍋だの汁物だのを作ってくれる。
ちらほらと客がいて、酔ったオヤジが仲良く話しかけていた。
田所は一人胡坐をかいて、おちょこを呷る。
囲炉裏の火は神秘的で、いつまでも見ていられるほど心が落ち着いた。
《ここへ来てから、ようさん幽霊に出会ったなあ。みんな不幸な死に方をしてて、誰かに助けを求めてた。
俺はちょっとは役に立ったんかな?》
囲炉裏の火を見つめながら《こんなんいつまで続くんやろ?》と考える。
《この先も幽霊に出会って、悩み事を聞いてやらなアカンのかな。喜衛門の御神体を破壊するまでは。》
安桜山神社には鏡がある。
喜衛門の御神体だ。
それを破壊するには徳を積む必要がある。
下手に壊そうとすると、呪いがかかって死んでしまうのだ。
《今、どれくらい徳が溜まってるんやろう?近いうちにあの少年に尋ねてみるか。》
グイっとおちょこを呷り、「大将、お代わり」と徳利を振った。
それから二時間後、田所とオヤジは代行の車に揺られていた。
オヤジは職場で降りて、「ほなまた明日」と手を挙げる。
「オヤジさん、ここでええんですか?家まで送ってもろたら。」
「ちょっと仕事が残ってんねん。」
そう言って代行業者に「釣りはええから」と金を渡す。
「ほなお先に失礼させてもらいます。」
「おう!」
オヤジは事務所へ消えていく。
田所は家に向かっていったが、「ちょっと引き返して」と車を止めさせた。
「さっきオヤジさんを降ろした所まで戻ってくれ。」
そう言って、真っ暗な職場まで引き返した。
車を降り、じっと辺りを見渡す。
代行の車が去る音を聞きながら、「なんでや?」と首をひねった。
「事務所に明かりが点いてへん。」
オヤジは言っていた、まだ仕事があると。
田所は「まさかな・・・」と腕を組んだ。
「まさかとは思うが・・・・。」
オヤジに対して、前からある疑惑を抱いていた。
「どうも怪しいんやなあ。」
首を傾げ、口をへの字に曲げる。
テクテクと歩いて、事務所を覗き込んだ。
中には誰もおらず、ほんのりと月明かりが射しているだけ。
他の場所も見回ったが、人の気配はなかった。
その代わり、あるはずの物が消えていた。
「・・・・ないな。」
オヤジの車が消えている。
いったいどこへ向かったのか?
田所には心当たりがあった。
「あそこに行ってみるか。」
ポケットに手を突っ込み、暗い夜道を歩いていく。
月を見上げながら、いい酔い覚ましだと思った。
しばらく歩くと、へこんだガードレールが現れた。
昨日事故を起こした場所だ。
後ろには山がそびえていて、暗い木立に覆われている。
田所は山へ入る。
そして安桜山神社の奥宮までやってきた。
人が一人通れるくらいの、木造りの鳥居。
一礼してから潜って、階段を上がった。
ブルーシートの前には「立ち入り禁止」のテープが張ってある。
今朝にあの青年の骨が見つかったからだ。
警察はほぼ自殺で間違いないとしているが、いちおうの事件性も考えて、神社の中には入れないようにしてある。
田所はそのテープを乗り越えて、ブルーシートをめくった。
「・・・・・・・。」
中には誰もいない。
小さな社と、手に乗るほど可愛い狛犬がいるだけ。
しかし昨日とは違って、人の気配を感じた。
小さく息をつき、社の前に座る。
じっと見つめながら「おるんでしょ?」と尋ねた。
「オヤジさん、ここにおるんでしょ?」
そう尋ねて、返事を待つ。
するとズキズキとこめかみが痛んで、目眩がした。
今朝に青年の幽霊が現れた時と、まったく同じ感覚だった。
《来るな・・・・。》
頭痛と吐き気を我慢しながら、ゆっくりと顔を上げる。
『おう。』
社の前にオヤジが立っていた。
田所の前に座り、『バレたか』と笑う。
「ちょっと前から疑ってたんです。オヤジさんが喜衛門やないかと。」
『そやで、俺が喜衛門や。』
そう言ってニコリと笑った。
『あのな兄ちゃん、もう気づいてるかもしれへんけど・・・・、』
「ええ、オヤジさん、死んでたんですね。俺に刺されて。」
『そや。』
「胸におっぱい仕込んでて、それで助かったなんて・・・・そんなアホなわけがない。
でもあの時は信じてました。そういう事もあるんかなって。
せやけどこうも立て続けに起こる妙な出来事・・・・絶対になんかあると思ったんです。
俺の近くで、なんか得体のしれんモンが動いてるんやないかと。」
『神様に得体の知れんっちゅう言い方はないやろ。』
「でもアンタしか考えられへん。こうも奇妙な出来事ばっかり起こせるのは、神様か仏様くらいのもんや。
そんで俺の近くで考えたら、それが出来るのは喜衛門しか思いつかんかった。」
『でもよう俺がそうやと見抜いたな?』
「さっきも言うたけど、おっぱいのオモチャでナイフを防ぐなんて無理があるでしょ?
ほならね、もうオヤジさんは死んでるとしか考えられへんのですよ。
でも現にこうして生きてる。それは喜衛門の仕業やないかと。」
『それだけか?』
「いや、他にもあります。やたらと喜衛門に詳しいこと・・・それも疑ってました。
まるで自分のことのように語る時がありますよね?
人から伝え聞いたくらいでは、あそこまで詳しいは語れません。
それにね、俺に降りかかる奇妙な出来事を話しても、ちっとも驚く素振りを見せへん。
こんなんおかしいでしょ?」
『だから俺が喜衛門やと?』
「疑ってはいました。でも確信はなかったんです。せやけど昨日の出来事で納得しました。
オヤジさんがわざわざ居酒屋に行こういうて、そこでたまたま猪と事故に遭うた。
そこでたまたまあの幽霊の青年に出会って、骨を見つける羽目になった。
これね、どう考えても偶然やないですよ。きっとこの神社の祭神が、俺を呼び寄せたんです。
神社を汚す自殺者の骨、どうにかしてくれって意味で。」
そう言って小さな社を睨んだ。
「オヤジさんが飲みに行こうなんて言わへんかったら、ここを通ることもなかった。
しかも偶然猪が飛び出してくるなんて、ちょっと出来過ぎでしょ?」
田所は淡々と語る。
オヤジはタバコを取り出し、『吸うか?』と向けた。
「自分のあるんで。」
『なあ兄ちゃん。』
「はい。」
『もうここから出て行き。』
「・・・・・・・・・。」
『危ないから。』
オヤジは心配そうに言うが、田所は首を振る。
「多分そう言われるやろうと思ってました。」
『心配なんや、兄ちゃんのことが。』
「あんたは喜衛門やけど、でも本物とちゃうんでしょ?」
『なんでそう思う?』
「本物の喜衛門やったら、俺を心配するなんてせえへんはずやから。この町から出られたら困るでしょ?
でも喜衛門は喜衛門や。となると、奥宮に祀られてるもう一人の喜衛門やないかと思って。」
『そや。この奥宮で祀られてる分霊や。御神体もレプリカやしな。
本体の方は下の神社や。兄ちゃんを利用して、御神体を壊してもらおうと企んどる。』
「やっぱり。」
『でもな、兄ちゃんは喜衛門の一族には関係ない人間や。これ以上関わる道理はないんやで。』
「せやけど俺はオヤジさんを殺してしまいました。ほんまならムショに逆戻りです。」
『あれはあの子が押したからや。言うなれば事故やな。気にせんでええ。』
「でもあの少年を死なせたのは俺です。」
『あんな兄ちゃん、俺は心配なんや。本霊の俺のせいで、無関係な人間を巻き込みたあない。
せやけど俺には本霊を止めるほどの力はないんや。兄ちゃんを逃がしてやることくらいしか。』
「なんでそこまで俺を心配してくれるんです?あんたの言う通り、俺は無関係な人間やのに。」
そう尋ねると、オヤジは『三人目や』と答えた。
『兄ちゃんが三人目や、本霊の喜衛門に利用されたのは。』
「他にもおったんですか?」
『そや。でもみんな死んだ。俺はどいつにも忠告したんやで。ここから逃げろって。
でもな、カッコつけてとどまって、ほんで最後はあの世行きや。
兄ちゃんかて分かるやろ?神様だの幽霊だのに関わるのが、どれだけ危ないか。』
「身をもって実感してます。でもね、ここまで来て降りるのはどうかと思うんです。
それにあの少年はまた会いに来るやろし。」
『利用されてるんや、あの子も。』
オヤジは不満そうに首を振る。
『兄ちゃんをここに縛り付けるには、うってつけの人物やからな。
ほんまなら天国で楽に過ごしてるはずやのに・・・・。』
「ということは、御神体さえ破壊すれば、あの子はもう喜衛門に利用されんですむっちゅうことですね?」
『それか兄ちゃんがここから逃げるかや。そうしたらあの子も解放されるやろ。』
「・・・・・・・・。」
『兄ちゃんがここにおると、誰も得せえへんのや。本霊だけ除いてな。
だからもう関わるな。ここにおる限り、いつまで経っても黄泉のモンに追いかけられるで。』
オヤジは立ち上がり、『帰ろか』と言った。
『明日も仕事や。そんでそれが終わったら、兄ちゃんはこの町を出る。それで終いや。』
「でもこのまま降りるんは・・・・、」
田所は納得いかない。
ここから離れたい気持ちはあるが、それは自分の役目から逃げているような気がした。
「死んだモンは、自分の声を聴いてくれる人間を探しとるんです。
俺はあの青年を助けてやれへんかった。
そら俺なんかにはなんも出来へんかったやろけど、でもねえ・・・・心残りというか。
もしこの先ああいう奴が現れたら、どうにかしてやれんもんかと・・・・、」
『兄ちゃん。』
オヤジは鋭い目で言葉を遮る。
『人生ちゅうのは、余計な重荷は背負わんでええんや。その方が幸せになれるんや。もう忘れ。』
「・・・・・・・・。」
田所は決められない。オヤジの言うことは分かるが、心情的に納得できなかった。
「俺、もうちょっとこの町に・・・・、」
そう言いかけた時、またこめかみが痛んだ。
万力で絞められるようにズキズキして、吐き気を覚える。
目眩を感じ、その場にうずくまった。
「オヤジさん・・・・いや、喜衛門さん。もうちょっと時間を下さい。もうちょっとだけ・・・・、」
頭痛と吐き気の中で、必死に訴える。
そして痛みが治まった時、オヤジは消えていた。
「・・・・・・・・。」
気がつけば朝になっていた。
頭がボウっとして、「気絶してたんか?」と叩く。
目の前の社を睨み、「守って下さい」と言った。
「喜衛門の御神体、あれは残してたらアカンもんです。
あれがあったら、また誰かが俺とおんなじ役目を押し付けられる。
だから事が終わるまで、どうか護って下さい。」
鈴を鳴らし、パンパンと手を叩く。
神頼みは危険だと承知の上。
しかし誰かがやらないと終わらない役目があるなら、逃げたくなかった。
人生を上手く生きるコツは、余計な重荷を背負わないこと。
38年かけて知った答えを、あっさりと放棄した。
婚約者を事故で失い、その後に子供を事故で死なせた。
そして美由希まで失い、何人もの幽霊から助けを求められた。
自分は今、すでに大きな重荷を背負っている。
捨てれば楽になれるが、捨てたら後悔しそうだった。
大きな荷物を下ろすには、それなりの理由が必要。
田所は誓う。
必ず御神体を破壊すると。
祈りを終え、ブルーシートを出ると、朝陽が眩しい。
手をかざし、指の隙間を縫う光明に、じっと目を細める。
神に祈る心と共に、神を畏れぬ心が芽生え始めた。

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