不滅のシグナル 第二十話 不滅のシグナル(2)

  • 2017.05.01 Monday
  • 09:32

JUGEMテーマ:自作小説

見渡す限りの浮遊霊。
右にも左にも、空にも足元にうごめいている。
浮かばれない死者がこんなにもいるのかと、田所は眉をしかめた。
しかし今は浮遊霊に気を取られている場合ではない。
早く御神体を破壊しなければ、喜衛門の子孫の手に渡ってしまう。
とにかく急いで走り、山の麓までやってきた。
茂みを掻き分け、奥宮へとたどり着く。
するとそこには幾つもの死体が転がっていた。
老若男女、様々な人間が、アリの死骸のように横たわっていた。
田所は吐き気を覚える。
「これ・・・・殺し合ったんか?」
喜衛門の子孫は御神体を巡って争っている。
神道系と仏教系の人間によって、紛争ともいうべき戦いを繰り返してきた。
田所は小さく首を振る。
「おんなじ祖先を持つのに、なんでこんな・・・・。」
横たわる死体を見つめて、どうしようもないほど切ない気持ちになる。
しかしその時、妙なことに気づいた。
「あれ?これって・・・・、」
横たわる死体には、外傷がなかった。
それどころか血も流していない。
「これ、争ったんと違うんか?ほならなんで死んで・・・・、」
そう呟いた時、ハッと気づいた。
ブルーシートに覆われた神社を見上げ、「喜衛門さん・・・」と震える。
「あなたが殺したんですか?」
10年前、この町を離れる前のことを思い出す。
「あなたは言うてましたね。御神体を奪おうとする奴がおったら、呪い殺すって。」
田所は死体の山を抜ける。
そして本殿の前まで来ると、パンパンと手を叩いた。
「戻って来ました。美由希とあの子に呼ばれて。今度こそ御神体を破壊させて下さい。」
じっと願い続けると、本殿の奥から喜衛門の声が響いた。
《無理や。》
「なんで?」
《徳が足りん。》
「そやけどこれ以上放っといたら・・・・、」
《今から徳を積め。》
「そんな悠長なこと!いつ奪われるか分かりませんよ。」
《奪おうとする者は殺す。誰も儂には触れられへん。》
「せやけどこのままやったら、町は滅茶苦茶です!殺された人までおるいうし・・・もう終わりにせんとアカンでしょ。」
《その通りや。でもな、今のお前じゃ無理や。お前も死ぬ羽目になるで。》
「死んでもいいです。この10年、ゾンビのように生きてきました。
そんな人生を続けるくらいやったら、ここで死んでも構いません。」
田所は本気だった。
この命を使って全てが終わるなら、それはとても幸せなことだと感じていた。
「多分ですけど、俺はあんたの御神体を破壊する為に生まれてきたんやと思う。
きっとあんたとは別の神様が寄越した命なんや。」
《それはない。お前は特別な使命は背負ってへん。》
「ほな・・・・自分で決めます。俺の人生は、あんたに出会う為にあったと。
だからもう逃げることは出来ません。どうか扉を開けて下さい。」
そう言って頭を下げる。
すると喜衛門は《安桜山神社に行け》と言った。
「麓のですか?」
《そや。そこにレプリカの御神体があるやろ?あれをここへ持ってこい。》
「どうするんで?」
《ええから。モタモタしてたら追いかけて来よるぞ。》
社の前に、ぼんやりと喜衛門が浮かぶ。
そして鳥居の向こうを指差した。
「あいつら・・・・・。」
暴徒と化した子孫たちが、ワラワラと群がってくる。
しかし鳥居を潜った瞬間に、パタリと倒れてしまった。
糸が切れた人形のように、あっけなく死んでしまう。
《境内は儂の呪いで満ちとる。邪なモンが入ったら死ぬ。》
「・・・・・・・。」
足を踏み入れただけで死ぬ。
そんな恐ろしい場所に今、自分はいる。
田所は寒気を覚えて、泡立つ肌を撫でた。
「すぐにレプリカを取ってきます。」
《鳥居とは反対側から行け。茂みが深いから見つかりにくい。》
「はい!」
神社を駆け出し、深い茂みを降りていく。
そして国道まで出ると、「これは・・・」と唸った。
「浮遊霊の数が減ってる・・・・。」
町を覆うほどいた幽霊たちは、まばらに残っているだけだった。
なぜなら喜衛門の子孫たちが除霊を行っていたからだ。
数珠を握ったり、勾玉を握ったり、お経をあげたり祝詞を捧げたり。
そのせいで次々に幽霊が昇天していた。
「マズイな、急がんと。」
また茂みに戻って、見つからないように移動していく。
しかし数を減らした浮遊霊では、煙幕にならない。
田所はあっさりと見つかってしまった。
「おったぞ!」
あの若い男がやって来て、田所の腕を掴んだ。
「離せコラ!」
田所は男を蹴り飛ばそうとする。
しかし腕を捻られて、「あだあッ!」と膝をついた。
「残念やったな。」
男はニヤリと笑う。
そこへ仲間も駆けつけて、周りを囲まれてしまった。
田所は言葉を失う。
なぜなら若い男の手には、神社から出てきた女の首がぶら下がっていたからだ。
「抵抗するとあなたもこうなりますよ?」
女の首を見せつけられて、魂まで凍えそうになる。
しかしここで引き下がっては何も出来ない。
「なあアンタ?」
不敵に笑いながら、「御神体が欲しいんやろ?」と言った。
「ほなら俺が取ってきたるで。」
「ん?」
「あの神社に入ったら、アンタらは呪い殺される。でも俺なら入れる。」
「それで?」
「アンタらの代わりに、俺が御神体を取ってきたる。それで見逃してくれや。」
「しょうもない取り引きですね。そんなもんが通用するとでも?」
「でも御神体が欲しいんやろ?ほなら俺が・・・・、」
「必要ありません。私たちだけでも呪いを打ち消すことは可能ですから。」
「何を言うてんねん。みんなバタバタと死んでいったど。」
「今は神道系の奴らと争ってる最中ですから。でももうじき決着がつく。私たち仏派の人間が勝利します。」
そう言って女の生首を掲げた。
「邪魔者がいなくなれば、仲間と一緒に呪いを打ち消す儀式を行う。そうすれば御神体はこっちの物です。」
「そこまでやるんか・・・・。敵対する奴を皆殺しにしてまで・・・・、」
「殺らなければこっちが殺られるんですよ。」
「嘘つけ。どう見てもお前らの方が喧嘩っ早いやないか。そっちから喧嘩をふっかけとんやろ?」
「だとしても、喜衛門の力を欲しがるのは一緒です。争いは避けられません。」
集団の中からガタイのいい男が出て来る。
そして軽々と田所を担いだ。
「行きましょうか。」
男は山を下りていく。
仲間もそれに続き、田所は《クソ!》と舌打ちした。
《アカン!このままやったらなんも出来んと殺される。》
ジタバタともがくが、どうにも出来ない。
万事休すかと諦めかけた時、田所を抱えている男が悲鳴を上げた。
「ぎゃあッ!」
どこからかミミズのような肉塊が現れて、男を締め上げる。
「怨霊!」
若い男が叫ぶ。
数珠を握り、ブツブツと経を唱えた。
するとミミズのような肉塊は、毒でも打ち込まれたように悶え始めた。
《これ・・・・美由希の旦那さんやないか!》
田所は肉塊を見つめて、《助けてくれたんやな》と頷く。
すると今度は美由希が現れた。
《今のウチに!》
そう言って安桜山神社がある方を指差す。
田所は「すまん!」と駆け出した。
「待て!」
喜衛門の子孫たちが追いかけてくる。
そのうちの一人が銃を向けた。
しかし引き金を引く前に、その銃は誰かに奪われてしまった。
《おっちゃん早く!》
あの少年が銃を奪い、遠くへ投げ捨ててしまう。
そこへ下半身のない少年、そして少女の幽霊が現れた。
「また怨霊が!」
子孫たちは一気にパニックになる。
今ここに現れた幽霊たちは、誰しも不遇の中で死んでいった魂。
浮遊霊とは違い、強い怨念を宿した恐ろしい霊だ。
人を超えた力で、次々に喜衛門の子孫を苦しめていく。
「お前ら・・・・。」
田所は呆気に取られる。
そして「すまん!」と駆け出した。
国道を走り、かつての職場を通り過ぎる。
しかしここにも喜衛門の子孫がいて、田所を見るなり追いかけてきた。
「どんだけおんねん!」
この町そのものが乗っ取られている。
周りを囲まれた田所は「お前らこそ怨霊やないか!」と叫んだ。
しかしここでも彼を助ける霊が現れた。
《兄ちゃん、早よ行き。》
「オヤジさん!」
喜衛門の分霊が現れて、カッと目を見開く。
すると喜衛門の子孫たちは、見えない鎖で縛られたように動けなくなった。
「すんません!」
《ええから。》
次々に出て来る子孫を、オヤジは金縛りに遭わせていく。
田所は必死に走り続けて、どうにか安桜山神社までやって来た。
体当たりをかまし、本殿の扉をこじ開ける。
しかし・・・・、
「ない!レプリカが・・・・、」
ここに安置したはずなのに、どこにもなかった。
「まさか喜衛門の子孫どもが壊したんか?」
本殿の中を探すがどこにもない。
外に駆け出し、辺りを探し回った。
すると小屋の裏側に、薄汚れた鏡が落ちているのを見つけた。
誰かに踏まれたのか、蜘蛛の巣のようにヒビが入っている。
「これ・・・・間違いない!あのレプリカや!本物やないから、子孫どもが捨てたんやな。」
鏡を拾い、急いで来た道を引き返す。
しかし今度は神社から人が出てきて「止まれ!」と詰め寄ってきた。
「まだおるんか・・・・。」
辺りの神社から何人も現れて、ナイフを向けてくる。
「あんたか?御神体を破壊しようとしてんのは?」
白髪の男がジリジリと詰め寄る。
田所は「そうや」と頷いた。
「あれはこの世にない方がええねん。」
「あんたの勝手で壊されては困るな。ここにいる者はみんな、あれを必要としているんだ。」
「お前らな・・・・ええ加減目え覚ませ。子孫同士で喧嘩して何になんねん。殺しまでやって・・・・・、」
「先に喧嘩を吹っかけてきたのは仏派の方だ。喜衛門の力は本来神道系のものなのに・・・・、」
「そんなんどうでもええわい。あんなもんのせいで、無駄に不幸になる奴が出て来る。それが一番の問題なんじゃ!」
人知を超えたモノはいらない。
この町で争う者たちを見て、改めてそう感じた。
「あんたらもええ加減に争いはやめたいやろ?御神体さえなくなったら、もうこんなことは終わりになるんや。」
「部外者のあんたから見れば、私たちは愚かに見えるかもしれない。
しかしな、喜衛門の一族には長く続く因縁があるんだ。それはあんたには理解できない。」
「それやったら自分らだけで争っとけ!巻き込まれるモンのことは考えへんのかい!」
「悪いとは思っている。しかし仏派が争いを仕掛けてくる以上、こちらも応戦しなければならない。
奴らさえいなくなれば・・・・、」
男の顔は憎しみに満ちている。
田所は《こら無理やな》と首を振った。
《どいつもこいつも、欲と憎しみに振り回されとる。言葉では止まらんな。》
奥宮へ行きたいが、立ちはだかる子孫に足止めを喰らう。
白髪の男は「御神体を壊すなんてやめてくれ」と訴えた。
「あれは私たちには必要なものなんだ。」
「必要あらへん。人知を超えたモンは不幸を生むだけや。」
「どうしても壊すというなら、あんたを殺すしかなくなる。」
男はナイフを向ける。
鋭利な刃がこちらを向いて、少しずつ近づいてくる。
《じっとしてたら死ぬな・・・・。》
イチかバチか、田所はこんな提案をした。
「あんたらは知らんやろけどな、御神体は他にもあるねん。」
「まさか。」
「ほんまや、喜衛門さんが言うてた。」
「嘘をつくな。私には人の持つ色が見える。あんたは嘘をついているとハッキリ分かるぞ。」
「ほな一緒に行こうや。今から喜衛門さんに会いに。」
「会いに?」
「あんたらは鳥居の中に入られへんやろ?だから俺が連れて来たる。その耳で、崇拝する喜衛門さんの言葉を聞いたらええ。
あの人がどれだけあんたらの行いに心を痛めてるか。俺を殺すのはその後でもええやろ。」
「見え透いた嘘を・・・・、」
「でもあそこには間違いなく喜衛門さんがおる。それはあんたらも分かってるやろ?」
「・・・・本当に会えるのか?」
「御神体があるさかいな。俺が鳥居の外まで連れて来たる。約束する。」
田所は強く頷く。
男はじっと睨んで、「嘘ではないようだな」と言った。
「本気や。」
「なら・・・・、」
男は仲間を見渡し、「いいか?」と尋ねる。
仲間も頷きを返し、田所の提案に同意した。
《よっしゃ!》
心の中で小さくガッツポーズをする。
《俺は嘘はついてへん。喜衛門さんに会わせたるいうのは本心やからな。
ただ・・・・あの神様があんたらに会うかどうかは知らんけど。》
知りようのないことは嘘とは言わない。
田所はレプリカの鏡を抱えながら、奥宮へ走り出した。
後ろを喜衛門の子孫がついてくる。
しかししばらく走った所で、あの若い男が出てきた。
「お前・・・・、」
「怨霊の力を借りるとはやるな。」
「美由希らは・・・・、」
「昇天してもらった。」
そう言って空を指差す。
「ほな無事なんやな?」
「無事も何も、元々死んでいる。いるべき場所に戻っただけだ。」
「そうか・・・・。」
田所はホッと胸を撫で下ろす。
もし地獄にでも落とされたらどうしようかと不安だった。
「なあ?あんたらも一緒に行かへんか?喜衛門さんの所。」
「なに?」
「俺の後ろの人らも行くねん。俺が喜衛門さんに会わせたるんや。」
「・・・・・・・・・。」
「俺を殺すのは容易いやろ?ほなその前にな、直にご先祖様の言葉を聞いてみたらどうや?
今ここでそれが出来るのは俺だけや。」
「必要ない。」
「自分らで出来るからってか?対立する宗派のモンを殺してまで。」
「それしか方法がないからな。」
「・・・・好きにしたらええけどな、それやったら余計な争いになるやろ?
ほな俺を利用して、今から喜衛門さんに会うてみたらどうや?
喧嘩を再開するのは、それからでも遅うないやろ。」
田所は真っ直ぐに睨みつける。
男は傍にいた仲間に耳打ちをした。
《また俺の色を見てるみたいやな。》
田所は嘘は言っていない。
若い男は耳打ちを終えて、小さく頷いた。
「・・・・もし妙な真似をしたら・・・、」
「そんときゃ殺せ。」
これも嘘ではない。
男は頷き、踵を返した。
「一時停戦だ。」
そう言って山の中に入っていく。
田所は後に続き、皆で奥宮の前までやって来た。
鳥居の前に立ち、横たわる死体を見つめる。
《えらいもんやな、これだけ死人が出るなんて。これを見ても争いをやめようと思わへんのかな?》
複雑な気持ちが過り、小さくため息をついた。
「ここで待っといてくれ。」
そう言い残し、一人鳥居を潜った。
階段を上がり、社の前に立つ。
「持って来ました。」
レプリカの御神体を置くと、喜衛門の声が響いた。
《手間かけたな。》
「あの、今そこに・・・・、」
《分かっとる。》
社の前に喜衛門が現れて、険しい表情をした。
《悲しいもんやな、自分の血を引くモン同士が争うのは。》
「あの人らに喜衛門さんの声を聞かせてもらえませんか?いったい自分らがどれだけ醜いことをやってるんか、教えてやって下さい。」
《それは出来へん。》
「どうしてです?」
《長いこと続く因縁や。今さら儂の声では止まらんやろ。》
「そんなこと・・・・、」
《それよりもやらなあかん事がある。》
喜衛門はレプリカの御神体に触れる。
するとその瞬間、妖しい輝きを放つようになった。
「これは・・・・、」
《儂の力をほんの少しだけこっちに移した。》
「なんでそんなことを?」
《力を移すことで、本物の方の力を少しだけ削いだんや。
これはレプリカといえども、長くここにあったもんやからな。
儂の分霊が宿ってたもんや、こういうことも出来る。》
「そんなことをして、いったいどうするつもりで?余計に御神体が増えるだけやと思うんですけど・・・、」
《その心配はない。移したのはほんの少しの力やからな。せやけどそのほんの少しが大事や。
本物の方の力が削がれたおかげで、今のお前でも破壊出来るようになったはずや。》
喜衛門は社の扉を開ける。
中から御神体を取り出して、田所に向けた。
《以前にお前が積んだ徳、まだ残っとる。今なら壊せるで。》
田所は鏡を受け取る。
それは以前と変わらず、人を惹きつける妖しい輝きを放っていた。
《あんまり見るな、心が引込まれる。》
「はい。」
田所は鏡を持ち上げる。
そして思い切り地面に叩きつけた。
・・・バリンと鋭い音が響く。
鏡は粉々に割れて、足元に散らばった。
《これで終いや。》
喜衛門は小さく頷く。
その瞬間、外で待っている子孫たちが叫びを上げた。
「おいアンタ!今何した!?」
鏡が割れる音を聴いた若い男が、鬼気迫る声で怒鳴る。
田所は「壊した」と答えた。
「なに?」
「御神体はもうない。」
「・・・・・・・・。」
「喜衛門の力は消えたんや。」
「お前・・・・・、」
外から怒号と悲鳴が飛んでくる。
御神体が壊れたせいで、境内に満ちる呪いは消えた。
そのせいで、子孫たちは一斉になだれこんでくる。
若い男は鬼のような顔で田所の前に立った。
「騙したのか?」
「いいや、嘘はついてへん。」
「・・・色に嘘はなかった。でも騙したんだろう!?」
銃を抜き、田所の頭に突きつける。
「お前何をしたのか分かってるのか?あれが俺たちにとってどれだけ重要なものだったか・・・・。」
目に涙が滲んでいる。
いつ引き金を引いてもおかしくないほど、怒りに震えていた。
しかし田所は動じない。
「殺したいんやったら殺せ。俺はもう仕事を終えた。これでようやく美由希らの所に行けるんや。」
ゾンビのような人生を送るくらいなら、天国に行った方がマシ。
目を閉じ、この命が潰えるのを待った。
しかし待てども待てども、男は引き金を引かない。
いったいどうしたのかと目を開けると、そこには喜衛門が立っていた。
「なんで?御神体は壊したのに・・・・。」
そう呟く田所だったが、すぐに気づいた。
レプリカの御神体が光っているのだ。
《こっちに移した力が残ってるからか。》
喜衛門は厳しい顔で睨んでいる。
子孫たちは呆気に取られ、ヘビに睨まれたカエルのように、微動だに出来なかった。
《喜衛門さん、頼むわ。そいつらに聞かせたってくれ。あんたの口から、あんたの言葉を。》
これ以上の争いはもういらない、そして不幸もいらない。
何よりも、人知を超えたモノはどこにもいらない。
喜衛門の背中を見つめながら、祈るように手を合わせた。

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