立ち関節の意義

  • 2018.04.04 Wednesday
  • 11:46

JUGEMテーマ:格闘技全般

格闘技には実に様々な技がありますが、目にすることが多い技とそうでない技があります。
実際の試合で目にすることが多いのは地味な技です。
ストレート、ローキック、タックル、アームロックなどなど。
逆に飛び蹴りやパワーボムやガゼルパンチなど、見栄えのする技は目にすることはほとんどありません。
理由は簡単。
派手な技ほど決まりにくいからです。
沖縄の古流空手にはこんな言葉があるそうです。
「帯より上は蹴るな。」
かのブルースリーも、試合用と映画用の技は使い分けていました。
実戦では地味な技の方がいいという意味です。
派手=動きが大きいわけだから、相手に悟られやすいんですよね。
よほどの実力差があるとか、トリッキーな技として上手く戦術に組み込んでいるとか、そうでもない限りはなかなか決まらないものです。
だけど地味な割になかなか決まりにくい技もあります。
それは「立ち関節」です。
時代劇などでよく見ますよね、相手の手首を捻って動きを封じるアクション。
さらにそこから投げに繋げたりということもあります。
こういった技はまず格闘技の試合で目にすることはありません。
名前は忘れたけど、ある格闘家が言っていました。
「試合で立ち関節を決めた人を見たことがない」と。
地味だけど決まればカッコイイ技です。
なんたって片手で相手の動きを制することも可能ですから。
そこからクイっと手を捻って投げたりなんかすれば、もう最高のカッコイイでしょうね。
しかしながら私自身も試合でこの手の技を目にしたことはありません。
誤解のないように言っておきますが、そういった技がインチキだと言っているんじゃありません。
私自身、少林寺拳法や合気道の先生に技を掛けられたことがあります。
あれって本当に掛かるんですよ、それも一瞬で。
「胸ぐらを掴んでみて」と言われてその通りにすると、次の瞬間には技を決められているんですよ。
そのまま地面に転がされて終わりでした。
ほんとに反応できないほど一瞬の早技なんです。
だけど試合で目にすることがないのはなぜか?
立ち関節と似た技で立っての絞め技があります。
代表的なものだとフロントチョークです。
この技は相手の頭が自分よりも低い位置にある時に使えます。
正面から相手の首の下に腕を回し、もう一方の腕でそれをガッチリとロックして絞め上げる技です。
とても汎用性の高い技で、例えば相手がタックルをしてきた時にカウンター技としても使えます。
しっかりと踏ん張ってタックルを受け止め、そのまま首の下に腕を回してフロントチョーク!
カウンターで使える絞め技なんてなかなかないですよ。
それにスタンディングでもグランドでも使えるので非常に便利です。
実際にフロントチョークで決着がつくこともしばしばだし、タップは奪えなくても相手の動きを封じるという効果があります。
それに対して立ち関節はそこまで汎用性が高くないのかもしれません。
腕を掴まれたとか、胸ぐらを掴まれたとか、そういった状況で相手が無防備に手を出したきた時は有効な技だと思います。
上手くいけば傷つけずに取り押さえることが可能なので、過剰防衛にもなりくいです。
要するに護身技としては非常に優れているわけです。
ただし技の難易度は高いです。
素人や酔っ払いが無防備に手を出してきた時はともかく、格闘技の試合のように実力者同士が激しく動きながら戦う中では、力を発揮しにくいんだろうと思います。
だから決して立ち関節が劣った技というわけじゃありません。
護身の時は最高の技だけど、試合だと極めるのが難しい技ってことです。
また上に書いた飛び蹴りやパワーボム、それにガゼルパンチなどは、決まりにくい反面威力は抜群なので、一発逆転の可能性を秘めています。
追い詰められた中、起死回生を掛けるなら大技は頼りになる存在です。
もちろん決まる確率は低いですけど、勝利の可能性は秘めているんです。
立ち関節もこれと同じく、護身という状況においては最高の技でしょう。
いくら身を守る為とはいえ、格闘技や武道の経験者が手を出すと怪我をさせる可能性が大です。
軽く殴ってもすごい威力ですからね。
こんな時、人体の構造を利用して技をかけ、傷つけることなく制圧できる立ち関節は、ある意味格闘家や武道家にとって頼りになる存在でしょう。
互いに怪我がないのなら事件になる可能性は低いです。
相手が「格闘家なのに手え出した!」と喚いても「じゃあ怪我してるの?」と反論出来ますから。
そもそも相手が先に手を出したきたんだから、怪我のない決着なら相手が悪いということになるでしょう。
格闘家や武道家はその強さゆえ、日常において安易に戦うことは出来ません。
酔っ払いやチンピラが手を出してきても、相手にしないか逃げるのがベストと言われるくらいですから。
もちろんながら自分から手を出すなんて御法度中の御法度です。
しかし夜の盛り場などでは、酒が入ったり大勢でつるんだりと、気が大きくなって絡んでくる人がいるのも事実。
格闘家だって人間ですから、何をされても黙っている必要はないでしょう。
大事な人を守る為とか、相手が過剰なほど手を出してきた時とか、そういった時はぜんぜん反撃してもいいと思います。
だけど殴ったり蹴ったり投げたりすると、やはり怪我を負わせてしまいます。
となると結果的に自分が悪者にされてしまうこともあるでしょう。
だったら怪我をさせずに反撃する必要があります。
不遜な輩から止むことのない火の粉を飛ばされた時、立ち関節は心強い味方になってくれるんじゃないかと思います。

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