ゴジラとガメラと人間

  • 2018.06.11 Monday
  • 12:30

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ガメラ映画を立て続けに見ました。
レギオンとイリスです。
以前に見たことはあるんですが、もう一度しっかり見直してみようと思い、楽しみながら観賞。
そして特撮映像の最高峰といわれる所以を再確認しました。
非常に少ない予算の中、あれほど見事な作品を生み出せることに驚きます。
怪獣モノって映像に迫力が無ければ、まったくストーリーに引き込まれないものです。
レギオン、イリスは90年代に作られたとは思えないほどの迫力がありました。
圧巻なのはイリスが出てくるガメラ3で、ギャオスとガメラの戦闘シーンです。
空が赤く染まり、雲を突き破って燃え盛る何かが落ちていきます。
それはガメラの火球で焼かれたギャオス。
あまりに巨大な為、落ちていくスピードがゆっくりに見えるのがいいですね。
大勢の人が空を見上げ、唖然としたまま立ち尽くします。
ギャオスは地面に激突し、爆炎を上げながらもまだ生きていました。
そこへガメラが追いかけてきます。
手足の穴からジェットエンジンのようにバーナーを噴射しながら、その巨体を地上へと降り立たせました。
地鳴りが響き、人々は大パニックです。
ガメラは口の中に灼熱を蓄え、しぶといギャオスに止めの火球を放ちます。
大きな炎が立ち上り、さながら戦場のように様変わりしてしまう街に、怪獣映画に必要不可欠な迫力と緊張感が漲ります。
もう一匹現れたギャオスに対して、何発も火球を浴びせ、その余波で街は更なる灼熱地獄へ。
ガメラはゴジラと違い、どちらかというと良い奴なんです。
ウルトラマンのような正義のヒーローというわけではありませんが、ゴジラのように誰にでも平等に絶望をもたらす破壊神というわけでもありません。
街が炎に包まれてしまったのは、あくまでギャオスを倒す為。
しかし巻き添えをくらった人々、そして破壊されてしまった街のせいで、多くの人から不安と怒りを買ってしまい、人類の敵であるとみなされるようになってしまいました。
前作のレギオンでは、人間はガメラの味方をしました。
敵の怪獣レギオンは宇宙からやって来た侵略的外来種であり、それに立ち向かうガメラに共感を覚えたからです。
自衛隊はレギオンに向けてミサイルを発射し、苦戦を強いられるガメラを援護しました。
しかしそれでもレギオンは倒れません。
ガメラは英断を迫られました。
使えば勝てるが、その代償として地球環境を大きく傾けてしまう技があるのです。
迷った挙句、地球環境のバランスを保つのに必要なマナというエネルギーを体内に集め、特大のプラズマ砲を発射。
さすがのレギオンもこれには耐え切れず、遂に打ち砕かれました。
しかし強敵を粉砕することは出来たものの、マナの大量消費はギャオスの大繁殖を招くという結果が待っていました。
次作のイリスではそれが災いし、人間はガメラに味方をしませんでした。
前回と違って援護を受けるどころか攻撃されてしまいます。
それでもガメラはイリスを追いかけ、満身創痍になりながらも、今までにない技を編み出して、どうにかイリスを倒すことに成功しました。
最後には再び人類からの信頼を取り戻し、自衛隊は日本へ迫り来るギャオスの群れを攻撃対象に切り替えました。
ガメラのせいで両親を失い、その憎しみからイリスをもって復讐を果たそうとしていた少女でさえも、ガメラへの憎しみを解きました。
瀕死の状態ながらも自分を助けてくれたガメラを前に、憎しみだけで突っ走っていた自分の心と決別した瞬間です。
人と怪獣の関係性は、作品によって異なります。
決して人間を許さないゴジラと、そのゴジラを討伐しようと奮闘しながらも、どこかで畏敬を念を抱いている人間たち。
これがゴジラと人の関係です。
ガメラは地球環境の為に戦います。人類も地球の一部とみなし、悪い怪獣が現れた時は、人間の代わりに立ち向かってくれます。
人間はそんなガメラに対し、時に味方として協力し、時に敵として攻撃を加えながらも、未だガメラとの距離を測りかねています。
しかし一部の人たちはガメラを理解し、その行動を受け入れ、自分たち人間にも襟を正すべきところがあると自戒しています。
これがガメラと人の関係です。
ゴジラと人の戦いというのは、ある意味で人間対人間に置き換えられます。
なぜならゴジラは人類の傲慢が生み出してしまった怪物だからです。
戦争、核実験、人類の恩恵のみを考えた科学万能主義。
ゴジラは人の過ちが具現化した怪獣なので、人の悪い部分の写し身ともいえます。
ガメラは地球の意志の代行者のような存在です。
地球環境の守護神として、悪い怪獣のカウンター的役割を持ち、自然の一部である人類を守ることも珍しくありません。
ただしガメラが戦えば人間は否応なしに巻き込まれ、命を落とす者も大勢います。
人はガメラに戦いを挑むこともありますが、ガメラは結果的に人間に被害をもたらすことはあっても、自らの意志で傷つけることはありません。
ゴジラとガメラの決定的な違いは何か?
それは自分と向き合うのか、他者と向き合うのかってことだと思います。
人の業が生み出したゴジラに向き合うということは、自分たち自身の醜い部分に向き合うということです。
対してガメラと向き合うということは、人類とはまったく異なる大きな力を持った存在を理解できるかどうかということです。
片や人類の贖罪、片や人類への試練。
背負うべきものと、乗り越えるべきもの。
それがゴジラと人間、ガメラと人間の関係性の違いだと思います。
怪獣映画はB級として扱われることもありますが、作品が内包するテーマは非常に幅広くて深いものだったりします。
ゴジラもガメラもただのモンスターではありません。
怪獣なのです。

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