戦後の日本とGHQ 映画「終戦のエンペラー」

  • 2018.09.02 Sunday
  • 13:25

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「終戦のエンペラー」という映画を見ました。
戦後、GHQがどうやって日本を統治していったのかという映画です。
一番の問題は天皇でした。
ある将校がマッカーサーの命令により、天皇のことを調べることになりました。
その調査如何によって、天皇を裁判に掛けるかどうかが決まります。
命令を受けた将校は早速調査を開始しました。
期間は十日だけ、そう長い時間はありません。
急ピッチで東条英機や近衛文麿など、天皇に近しい人物から話を聞いて回りました。
いったい日本人にとって天皇とはどういう存在なのか?
天皇は戦争を回避することが出来たのか?
その為になにか行動を起こしたのか?
軍の幹部や大臣たちは天皇をどう思っているのか?
日本には本音の建前があるので、表面上の言葉だけを探っても意味はありません。
かつて日本人の恋人と付き合っていた将校は日本のことをよく知っています。
もちろん日本人の性格や文化についても。
しかしいくら調べても天皇がどういった存在なのかハッキリとは見えてきませんでした。
誰もが天皇を尊敬し、信奉しているのに、詳しい話になると曖昧になってしまうのです。
これでは調査のしようがありまん。
期限までに報告書を上げなければ、天皇が裁判にかけられることは避けられません。
アメリカ人であるはずの将校は、かつて日本に残してきた恋人の為に、どこか日本びいきな所がありました。
戦時中の空爆でも、恋人の住んでいる街は避けるようにと指示を出していました。
軍務に私情を挟むのは厳禁ですが、それほどまでに心に残っていたのでした。
残念ながら恋人は亡くなっていました。
将校は深く悲しみます。
しかしすぐに顔を上げ、再調査に取り掛かりました。
調べれば調べるほど分からなくなる天皇という存在。
戦争終結の為に行動を起こしたと証言する幹部もいましたが、その証拠は残っていません。
また天皇を裁判にかけるべきか?という問いに対して、誰も口を開きませんでした。
東条英機さえも裁判にかけるという署名にサインはしませんでした。
軍人も政治家も、誰もが天皇の裁判を望んでいない。
それなのに誰もが天皇という存在についての考えや証言は曖昧で、将校は困り果てました。
彼は最終的に推論のだけの報告書を仕上げます。
自分が見聞きしたこと、肌で感じたことをまとめたのでした。
報告書を受け取ったマッカーサーは怒ります。
こんなものはお前の推論ではないかと。
将校はこう答えました。
天皇に戦争責任があったのかどうか。
それは1000年経っても明らかにはならないでしょうと。
白でも黒でもない、グレーを好む日本人の価値観や性格があり、天皇はその中で信奉されているものでした。
明確な責任があったのかどうかの判断は下せないと反論したのです。
しかし確かなことが一つあって、もし天皇を裁判にかけ、処刑してしまったら、日本の統治は大変なものになるということでした。
各地で暴動や反乱が起き、それを鎮圧、監視する為に100万もの米兵が必要になる。
だったら天皇はこの国の玉座に据えたまま、我々の統治を手伝ってもらえばいいと。
それを受けたマッカーサーはこう返しました。
直接天皇に会いたいと。
将校はすぐに会談の準備に取り掛かります。
若干の壁はありましたが、機転を利かせてどうにか約束を取り次ぎます。
天皇に会う際は様々な注意が必要であると、天皇の側近の方がマッカーサーに作法を教えました。
そしていざ会談当日、マッカーサーはそれをほとんど無視しました。
天皇の顔を直視し、みずから握手を求めたのです。
それに応える天皇。
マッカーサーは写真撮影を申し出ますが、側近の方が止めました。
しかし天皇はそれを制し、撮影に応じます。
そして通訳だけを残して、二人だけの会談が行われました。
将校は部屋を出て、そっと扉を閉じようとします。
ほんの少しだけ隙間を開けたまま。
そこから見える二人の会話。
天皇は立ち上がり、マッカーサーに頭を下げました。
この戦争の責任は全て私にある。
国民に罪はない。
そう言ったのです。
天皇がマッカーサーに会いに来たのは、その身を委ねる為でした。
マッカーサーはお座りくださいと椅子に手を向けます。
そしてこう答えました。
私はあなたをどうこうする為に話をしたいのではなく、統治を手伝ってもらいたいのですと。
戦後の日本を治める為、協力しましょう。
その会話を聞いた将校はそっと扉を閉めました。
映画はここで終わりです。
とても面白かったけど、歴史モノを見る際には注意が必要です。
どうやったって作り手の価値観や願望が込められてしまうので、素直に正しい歴史と受け取るのは危険だということです。
過ぎたことなんていくらでも書き換えられるので、どの歴史が正しいのかなんて誰にも分かりません。
仮に真実が分かったとしても、見る立場によって180度意味が変わったりと、解釈にも違いが出てきますし。
ただ映画としてはとても面白かったです。
なによりマッカーサーを演じたトミーリージョーンズが最高でした。
真面目な役からふざけた役まで、渋い中にも愛嬌を感じさせる大好きな役者さんです。
終戦のエンペラー。
見てよかったと思う映画でした。

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