人の記憶に色はない

  • 2018.12.17 Monday
  • 11:19

JUGEMテーマ:写真

どうしてモノクロやセピアの写真を見ると懐かしく感じてしまうんでしょうか。
つい昨日撮った写真でさえもノスタルジックになります。
逆に大昔の写真でも、デジタル加工で鮮やかなカラーにすると、とても生々しくてつい最近のことのように思えます。
写真は真実を写すものなのかどうか?
その答えを写真学校の先生が語っていました。
写真は真実を写すものではなくて、カメラを使って絵を描いているようなものだと言っていました。
たしかに写真には真実は写らないのかもしれません。
魚眼レンズで撮った写真は肉眼とは似ても似つかないし、トリミングや覆い焼きなどを使えば、目で見た光景とはまったく違うものになります。
真を写すと書いて写真ですが、その真とは撮影者の目を通したイメージでしかありません。
カラーとモノクロ。
写真にノスタルジックを感じるかどうかの違いは、人の記憶に秘密があるのかもしれません。
もしかしたらですが、人の記憶には色はないんじゃないかと思っています。
シャッターを切った時点で、その瞬間は過去の光景になります。
ほんの一秒だろうと未来へ進めば、二度と同じ光景は存在しないからです。
写真に収めた目の前の光景、モノクロならばノスタルジックが増すのは、人の記憶に似て色がないからかもしれません。
あの色はこうだったとか、あそこの色はこうなってたとか、もちろん覚えてはいます。
でも記憶のイメージというか、記憶の原型には色が着いていないのかもと思っています。
ます最初にあるのは、形、そして光。
色の情報は別の部分からもってきて、あとから当てはめて思い出しているだけなのかもしれません。
モノクロ写真を見返してみると、詳しく色を思い出すのは難しいです。
色を思い出すには、映像とは違った部分の記憶、ここはこうだったとか細かい情報を書き込んでいる別の場所から引っ張ってきているだけのような気がします。
もしも人の記憶に色があるなら、カラー写真を見た時こそノスタルジックになると思うんですが、実際は逆です。
退色した写真、セピア調の写真、そしてモノクロという順番で、記憶のイメージに近づいていくように感じます。
写真は記録装置ではあっても、真実を写すものではありません。
そこに写るのはあくまで自分の目を通して見たイメージ、写真はそれを描く画材です。
水墨画のごとく色のないモノクロ写真には、記憶を強く揺さぶる力がありますね。

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