竜人戦記 第五十四話

  • 2010.09.29 Wednesday
  • 09:14
 ケイト達は、地獄の門の鍵のある、塔の最上階にやって来た。
最上階には大きな窓がいくつもあり、太陽の光が射し込んできている。
その光がケイト達に影を作っていた。
最上階の部屋の一番奥には台座があり、その上に鍵があった。
その鍵を覆うようにして、緑色の光を放つシールドのようなものが張られていた。
おそらくそのシールドが地獄の門の鍵の封印だろう。
ケイト達は台座に近づいた。
「これが地獄の門の鍵か。」
フェイがシールドの中の鍵を見てそう言う。
「何とか魔人より先に見つけられたね。」
リンが言った。
「この地獄の門の鍵をどうするんだ?」
マルスがウェインに聞いた。
「大剣で真っ二つにする。」
ウェインは答えた。
そしてウェインは懐から地獄の門の鍵の封印を解く石を取り出した。
それを緑色に光るシールドに当てた。
すると眩い光が辺りに放たれ、緑色に光るシールドは消えた。
ウェインは大剣を構える。
地獄の門の鍵を真っ二つにするつもりだ。
その時だった。
辺りにとても邪悪な気がはしった。
この気は魔人の気だった。
ケイトとウェインは辺りを見回す。
しかしどこにも魔人はいなかった。
するとケイトの背後から魔人の声がした。
「やっと見つけたぞ、地獄の門の鍵。」
ケイトは後ろを振り向いた。
するとケイトの影から魔人が現れた。
ケイトは思った。
ずっと背後に感じていた違和感は、魔人が自分の影にひそんでいたからだと。
カレンというゴーストがいた村を出て以来、ずっと背後に違和感を感じていたのだ。
あれは魔人がケイトの影にひそんでいたからだ。
ウェインが大剣を振りかぶって地獄の門の鍵に斬りつけようとした。
しかしそれより速く、魔人は地獄の門の鍵を奪った。
「ははは、これで地獄の門が開けるぞ。」
魔人は地獄の門の鍵を手にして笑った。
そして魔人は何やら呪文を唱え始めた。
すると部屋の床に大きな黒い影が現れた。
「これは禁断の魔法だ。
この魔法があれば、悪魔の石板がなくても、地獄の門の鍵があれば地獄の門を開くことが出来る。」
魔人はそう言った。
禁断の魔法。
それはウッズベックの少し先の海の祠の洞窟で、魔人が手に入れたものだった。
魔人は続いて呪文を唱え始める。
すると大きな黒い影の中に、巨大な魔法陣が現れた。
その魔法陣の中には扉があった。
「この魔法陣の扉を地獄の門の鍵で開けば、地獄の門が開く。」
そう言って魔人は魔法陣の扉に地獄の門の鍵を差し込もうとした。
しかしそこでウェインが魔人に斬りかかった。
魔人は後ろに飛んでそれをかわす。
「地獄の門は絶対に開かせない。」
ウェインは言った。
「ふふふ、どこまでも邪魔をするな、ウェインよ。」
そう言って魔人は地獄の門の鍵を飲み込んだ。
「地獄の門を開くのはお前達を殺してからにしよう。」
そう言うと魔人は両手を剣のように変え、そして体は倍ほどの大きさになり、顔は山羊に角が生えたように変わった。
ウェインの方は体を光の膜で覆い、大剣は黄金の光を放ち始め、顔は竜と人を混ぜたようになった。
魔人は両手を上にあげた。
すると魔人の上に魔法陣が現れ、そこからライオンの顔と体に翼の生えた黒い魔物が現れた。
頭には角が生えていた。
魔物は全部で三匹現れた。
「さあ、ウェイン、最後の闘いを始めよう。」
魔人はそう言ってウェインに襲いかかって来た。
それと同時にライオンの魔物もウェインに襲いかかる。
「ウェイン、俺達も加勢するぜ!」
そう言ってフェイ、リン、マルスがライオンの魔物に闘いを挑んだ。
「私も加勢するわ。」
マリーンが言った。
「私も闘う。」
エレンも言った。
こうしてウェインと魔人、そしてライオンの魔物とフェイ、リン、マルス、マリーン、エレンが闘うことになった。
ウェインは魔人に斬りかかる。
魔人はそれを両手の剣で受け止めた。
そして魔人は後ろへ下がると、呪文を唱え始めた。
するとウェインの足元から黒い鎖が出てきて、ウェインの体を縛った。
魔人はウェインに斬りかかる。
しかしウェインは体から衝撃波を放って黒い鎖を吹き飛ばした。
ウェインは大剣で魔人の剣を受け止める。
そしてウェインは後ろへジャンプした。
ウェインの大剣の黄金の光が増す。
ウェインが大剣を振ると、光の刃が魔人めがけて飛んでいった。
魔人はそれをかわそうとしたが、光の刃は魔人の右腕を斬り落とした。
斬り落とされた魔人の右腕は砂のようになって崩れ去った。
しかし魔人はすぐに右腕を再生させた。
ウェインはもう一度光の刃を放つ。
魔人はそれをジャンプしてかわすと、また呪文を唱え始めた。
すると魔人は口から黒い球を放った。
ウェインはその黒い球を斬り裂いた。
すると黒い球は爆弾のように弾けた。
ウェインはその爆発をくらってうしろによろめいた。
そこへ魔人が斬りかかる。
ウェインは左腕を斬られた。
するとウェインはまた体から衝撃波を放った。
それをくらった魔人が後ろへ吹き飛ばされる。
ウェインは光の刃を連続で二発放った。
魔人は呪文を唱え、シールドを張った。
光の刃はシールドに阻まれた。
ウェインは魔人に距離を詰めて斬りかかった。
それに応戦する魔人。
ウェインと魔人の斬り合いが続いた。
そしてフェイとリンはライオンの魔物の一匹と闘っていた。
ライオンの魔物が翼を羽ばたかせて風をおこす。
フェイとリンは後ろへ吹き飛んだ。
そこへライオンの魔物が襲いかかる。
狙いはリンだった。
リンはライオンの魔物の爪をかわすと、その体に蹴りを放った。
そしてフェイもライオンの魔物に飛び蹴りを放つ。
ライオンの魔物は大きく吠えて、フェイにむかって炎の球を吐いた。
フェイは上へ飛んでそれをかわす。
そこへリンがライオンの魔物に強烈なパンチを打ち込んだ。
ドスン!という低い音がする。
ライオンの魔物はまた吠えて、リンに向かって襲いかかって来た。
リンはそれを横に飛んでかわすと、ライオンの魔物の顔に数発パンチを放った。
そしてフェイもライオンの魔物に強烈なパンチを打ち込んだ。
またドスン!という低い音が響く。
それをくらってライオンの魔物は少しよろめいた。
そしてマリーンとエレンもライオンの魔物と闘っていた。
マリーンがライオンの魔物に向かって矢を放つ。
それはライオンの魔物の顔に命中した。
苦しそうな声を出すライオンの魔物。
そしてもう一匹のライオンの魔物はマルスが闘っていた。
ライオンの魔物の巨大な爪がマルスを襲う。
マルスはそれを剣で受け止めると、ライオンの魔物の体に斬りつけた。
ライオンの魔物はマルスに向かって吠えた。
マルスは再びライオンの魔物に斬りつける。
ライオンの魔物は苦しそうな声を出してから、マルスに向かって炎の球を吐いた。
それを上に飛んでかわすマルス。
しかしそこへライオンの魔物が体当たりをしてきた。
マルスは大きく後ろへ吹き飛ばされて、壁に激突した。
「ぐう!」
苦しそうな声を出して膝をつくマルス。
そこへライオンの魔物が襲いかかる。
「エレン、マルスを助けて!」
マリーンは言った。
するとエレンはマルスの体を宙に浮かした。
そのおかげでライオンの魔物の攻撃をかわすことが出来たマルス。
「ありがとう。」
マルスはエレンに言った。
「どういたしまして。」
そう言ってエレンはマルスを床に下ろした。
そしてウェインと魔人の闘い。
しばらく斬り合いが続いていた。
しかしだんだんとウェインの方が優勢になってきた。
ウェインの大剣が魔人の体に斬りつけられる。
魔人は後ろに下がり、また呪文を唱えた。
そして両手から黒い霧を放ってきた。
黒い霧はやがて刃のようになり、ウェインに襲いかかる。
ウェインはその刃をかわした。
そこへ魔人が斬りかかって来る。
ウェインは右足に魔人の剣をくらった。
するとウェインは目から光を放った。
黒い霧の刃は消滅した。
魔人は次の呪文を唱える。
すると魔人の手からゴーストが現れた。
ゴーストはウェインに襲いかかる。
ウェインはゴーストに斬りつけた。
ゴーストはあっさりと消滅した。
しかしその間に魔人はウェインに斬りかかって来た。
ウェインは右肩を斬られた。
しかしウェインはひるむことなく魔人に斬りかかる。
魔人はウェインと斬り合いを続けながら、次の呪文を唱えるタイミングをうかがっていた。
そしてフェイとリン。
ライオンの魔物はフェイとリンの連携攻撃に翻弄されていた。
リンがライオンの魔物の顔に蹴りを放つ。
ライオンの魔物は怒ってリンに襲いかかる。
しかしその後ろからフェイが強烈なパンチを放つ。
それをくらってライオンの魔物はよろめきながらフェイの方を向く。
すると今度はリンがライオンの魔物の後ろから蹴りを放つ。
ライオンの魔物は、フェイとリン、どちらを攻撃していいのか分からなくなっていた。
そしてマリーン。
マリーンはライオンの魔物の攻撃をかわしながら、連続で矢を三本放った。
全ての矢が命中し、ライオンの魔物は苦しんだ。
マリーンはなおも矢を放つ。
しかしライオンの魔物はその矢をかわした。
するとライオンの魔物は翼を羽ばたかせて風をおこした。
マリーンは後ろに吹き飛ばされる。
そこへライオンの魔物が襲いかかって来る。
マリーンは咄嗟に身をかわした。
そしてライオンの魔物の近距離から矢を放った。
矢はライオンの魔物の顔に命中した。
ライオンの魔物は大きく吠えて苦しんだ。
マリーンは苦しむライオンの魔物に連続で二本の矢を放った。
一本は顔に、一本は首に命中した。
ライオンの魔物は大きく吠えながら倒れた。
そして砂のようになって崩れ去った。
マリーンはライオンの魔物を一匹倒した。
一方マルスは苦戦を強いられていた。
ライオンの魔物の爪がマルスに襲いかかる。
マルスは何とか剣でそれを防いでいる。
するとライオンの魔物がまた体当たりをしてきた。
マルスは後ろに吹き飛ばされて壁に激突する。
「うぐ!」
苦しそうな声をあげて倒れるマルス。
そこへライオンの魔物が巨大な口をあけて襲いかかってきた。
ケイトは聖者の首飾りを触って念じた。
マルスを守って欲しい。
すると聖者の首飾りが光出し、マルスの周りをシールドが囲んだ。
ライオンの魔物の攻撃は、シールドによって阻まれた。
そこへマリーンが助けに入る。
ライオンの魔物に向かって矢を放った。
矢はライオンの魔物の体に命中した。
ライオンの魔物は怒ってマリーンの方を向いた。
そして聖者の首飾りの光が消え、マルスを囲んでいたシールドも消えた。
エレンがマルスの傍に飛んで行く。
エレンは回復の魔法を使った。
マルスのダメージは消えた。
マルスは立ち上がり、マリーンの方を向いているライオンの魔物の体に斬りつけた。
ライオンの魔物は苦しそうな声を出した。
そこへマリーンがライオンの魔物に向かって矢を放った。
矢はライオンの魔物の顔に命中した。
大きく吠えて、苦しむライオンの魔物。
そこへ、またマルスがライオンの魔物の体に斬りつける。
ライオンの魔物はマルスの方を向いた。
「来い!
とどめをさしてやる!」
マルスは言った。
ライオンの魔物がマルスに巨大な口を開けて襲いかかった。
マルスは地面すれすれにしゃがんでそれをかわし、ライオンの魔物の懐に入った。
そしてライオンの魔物の首に剣を突きさした。
ライオンの魔物は苦しみながら倒れた。
そして砂のようになって崩れ去った。
マルスもライオンの魔物を倒した。
フェイとリンももうライオンの魔物にとどめをさす手前だった。
フェイとリンの連携攻撃を受け、ライオンの魔物はよろめいていた。
そこへフェイとリンが同時に強烈なパンチを放つ。
ドスン!という低い音が二重に響いた。
ライオンの魔物は倒れてしまい、砂のように崩れ去った。
残るはウェインと魔人だった。
両者は激しい斬り合いを続けていた。
ウェインと魔人の闘いを、ケイトは十字架を握って見守っていた。
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