写真の壁
- 2018.09.30 Sunday
- 15:18
JUGEMテーマ:写真
写真の学校に行っている時、先生がこう言っていました。
「写真をやっていたら必ず壁にぶつかる。」
そしてその壁がどういう物かについても説明してくれました。
「何を撮っても先が見えるようになる。そうなるとつまらなくなるし、撮る気もなくなってくる。」
当時は何を言っているのか分かりませんでしたが、卒業して何年か経ってその意味が分かりました。
ある程度写真を続けていると、撮ったあとの画が見えてくるようになります。
誰でも自分のクセとか個性とかあるものだけど、そういうものが見えてくるようになると、何を撮っても同じように感じることがあるんです。
先が見える写真は面白くありません。
どんな風に写るのか楽しみだから続けていられるんです。
あそこに行ってアレを撮っても、多分こんな感じになるだろう。
そういう風に思うようになってしまうと、撮影から遠ざかってしまいます。
カメラを持って出ることさえ億劫になることもあります。
バイクのツーリングは飽きるという人がいるそうだけど、それと似ているかもしれません。
「あそこに行ってあの場所を走っても、多分こんな感じだから、別に走りに行かなくていっか」ってなるんでしょうね。
写真も同じです。
近所ばかり撮っても面白くないから、色んな場所に出かけることになります。
最初のうちはものすごく楽しいです。
カメラを通すと全てが新鮮に見えて、楽しくて楽しくて仕方がない時期もありました。
でも写真を始めて数年経つと、感動した場所も大して何も感じなくなるものです。
この前大好きな場所へ久しぶりに撮影に行ったんだけど、ほとんど何も感じませんでした。
だけどこういった感覚は何度も経験しているので、特に驚くことはありませんでした。
写真って被写体に期待しすぎちゃいけないんです。
撮るのは自分だから、自分の気分や情熱に左右されます。
被写体は被写体で、自分じゃないからこっちに合わせてくれるわけではありません。
感動しなくなったのは自分なんだから、被写体は何も悪くないんですよね。
でも慣れるまでは被写体のせいにしたこともありました。
なんだ、大したことない場所だなって。
けど今はそんな風に思いません。
景色でも人でも動物でも、それを見て感動したり高揚したりするかどうかは自分の気持ちだから、変わったのは自分の方なんです。
被写体に期待するんじゃなくて、自分の気持ちがどうであるかが大事です。
撮りたくない時は撮らなくていいし、撮りたいなら撮ればいい。
そしてモヤモヤ迷うなら撮りに行った方がいいです。
迷うだけ時間の無駄だし、その場所に足を運んでみれば、撮りたいのか撮りたくないのかハッキリするからです。
もし撮りたい気持ちにならなくても無駄足だと思ってはいけません。
自分はもうこの場所に興味がないんだなと気づくことが出来るからです。
目の前にある被写体に感動できるかできないか。
全ては自分次第だと思います。
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